勉強と喫茶店
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出張販売組の3人はもう一度一番人が集まる場所に足を運び、販売準備を進めていると周りからちらちらと視線が向けられている事に気づく。
「いいか?
今日はきっと初日みたいに売れないはずだ
でもおれたちならできる
全部売ってあいつらびっくりさせてやろうぜ!!」
「アイアイ!!」
シャチの言葉にびしっとポーズをしたベポとしっかりと頷いた恋歌に、”よし”と気合を入れてシャチがメガホンを構える。
「さぁさぁみなさんもご存じ!美人店主手作りの商品だよ!」
今日はお菓子類を中心に持ってきており、今回商品を買ってくれた人には店にはない特別な紅茶をプレゼントするということを大声で宣伝し、今日限定の特別感を出して売り上げを上げようという計画だ。
最近はランの紅茶や食事の味を思い出し、その特別感にごくりと喉を鳴らしている人も数人いる。
だが、誰が一番最初に買うのかを牽制し合っているのか、初日のように我先にと買いにくる人はいない。
「あ!!シリウスだー!!」
恋歌とベポも何かできる事をしようと、周りにいる人たちに声をかけようとすると、人々の間をすり抜けてメアリが走ってくる。
「あれ?今日は1人?」
「ううん、ママも近くにいるよ!」
ベポの頭の上にいたシリウスをメアリに渡すと、嬉しそうにすりすりと擦り寄っている。
「メアリ!先に行かないでって…あ…あなたたちは…」
そしてもう一人人ごみから現れたのは母親のローゼ。
メアリの前にいるのがランの店で働いている者たちだと気づいてほっとしたように息をはいた。
「ねぇねぇ、シリウスはクッキー食べられる?」
≪お菓子大好きだよ≫
「ほんと!?
ママ!シリウスにお菓子あげたい!!」
「え?小犬にお菓子…?」
普通の犬よりかなり小さなシリウスにお菓子をあげてもいいのか悩んだようだったが、恋歌が大丈夫だと笑うのでそれならとクッキーを買ってくれた。
「はい、あーん」
メアリが口を開けて待っているシリウスにクッキーをあげると、その可愛さにシリウスがクッキーを食べ終わる前に次のクッキーを準備して待っている。
「え?くれるの?」
お前も食べろ、という意味を込めてクッキーを持っているメアリの指を前足で押せば、嬉しそうに笑って自分の口にもクッキーを放り込んだ。
「じゃあこれ、購入特典の紅茶な」
「…ありがとう」
シャチがローゼに茶葉の入った袋を渡せば、大事そうにそれを受け取った。
「今日はここで売ってるのね」
「店の方もやってるぜ」
「…そう
じゃあ後でお邪魔するわ」
「おう!」
今日は少し顔色が良さそうなローゼにシャチがにかっと笑いかけると、自分の横に誰か来た事に気づいてそちらに視線を向けると、気まずそうに頬をかいている男が立っていた。
「あの…おれにもそれ、売ってくれるか?」
「え…あ、もちろん!」
男の思いがけない言葉に一瞬言葉が出なかったが、すぐに笑顔で何味がいいかを聞くと、少し悩んだ末にプレーンクッキーを一袋買って立ち去った。
「兄ちゃん、おれにも一つくれ」
「まいど!」
その男が来てからぽつぽつと売れていき、徐々に周りで見ていた者たちも商品を手に取ってくれるようになった。
「(急になんだ…?)」
たまに恋歌に話しかけるために買いにくる男たちも混じっているが、最初から周りにいた者たち以外の客はまるで商品を買いにここまで来たような感じがする。
「いいか?
今日はきっと初日みたいに売れないはずだ
でもおれたちならできる
全部売ってあいつらびっくりさせてやろうぜ!!」
「アイアイ!!」
シャチの言葉にびしっとポーズをしたベポとしっかりと頷いた恋歌に、”よし”と気合を入れてシャチがメガホンを構える。
「さぁさぁみなさんもご存じ!美人店主手作りの商品だよ!」
今日はお菓子類を中心に持ってきており、今回商品を買ってくれた人には店にはない特別な紅茶をプレゼントするということを大声で宣伝し、今日限定の特別感を出して売り上げを上げようという計画だ。
最近はランの紅茶や食事の味を思い出し、その特別感にごくりと喉を鳴らしている人も数人いる。
だが、誰が一番最初に買うのかを牽制し合っているのか、初日のように我先にと買いにくる人はいない。
「あ!!シリウスだー!!」
恋歌とベポも何かできる事をしようと、周りにいる人たちに声をかけようとすると、人々の間をすり抜けてメアリが走ってくる。
「あれ?今日は1人?」
「ううん、ママも近くにいるよ!」
ベポの頭の上にいたシリウスをメアリに渡すと、嬉しそうにすりすりと擦り寄っている。
「メアリ!先に行かないでって…あ…あなたたちは…」
そしてもう一人人ごみから現れたのは母親のローゼ。
メアリの前にいるのがランの店で働いている者たちだと気づいてほっとしたように息をはいた。
「ねぇねぇ、シリウスはクッキー食べられる?」
≪お菓子大好きだよ≫
「ほんと!?
ママ!シリウスにお菓子あげたい!!」
「え?小犬にお菓子…?」
普通の犬よりかなり小さなシリウスにお菓子をあげてもいいのか悩んだようだったが、恋歌が大丈夫だと笑うのでそれならとクッキーを買ってくれた。
「はい、あーん」
メアリが口を開けて待っているシリウスにクッキーをあげると、その可愛さにシリウスがクッキーを食べ終わる前に次のクッキーを準備して待っている。
「え?くれるの?」
お前も食べろ、という意味を込めてクッキーを持っているメアリの指を前足で押せば、嬉しそうに笑って自分の口にもクッキーを放り込んだ。
「じゃあこれ、購入特典の紅茶な」
「…ありがとう」
シャチがローゼに茶葉の入った袋を渡せば、大事そうにそれを受け取った。
「今日はここで売ってるのね」
「店の方もやってるぜ」
「…そう
じゃあ後でお邪魔するわ」
「おう!」
今日は少し顔色が良さそうなローゼにシャチがにかっと笑いかけると、自分の横に誰か来た事に気づいてそちらに視線を向けると、気まずそうに頬をかいている男が立っていた。
「あの…おれにもそれ、売ってくれるか?」
「え…あ、もちろん!」
男の思いがけない言葉に一瞬言葉が出なかったが、すぐに笑顔で何味がいいかを聞くと、少し悩んだ末にプレーンクッキーを一袋買って立ち去った。
「兄ちゃん、おれにも一つくれ」
「まいど!」
その男が来てからぽつぽつと売れていき、徐々に周りで見ていた者たちも商品を手に取ってくれるようになった。
「(急になんだ…?)」
たまに恋歌に話しかけるために買いにくる男たちも混じっているが、最初から周りにいた者たち以外の客はまるで商品を買いにここまで来たような感じがする。