出会いから出航まで
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夕飯の後、すぐに部屋に戻ってしまった恋歌に、かける言葉がなく、男たちでリビングに残った。
「おい、じいさん」
「なんじゃ」
「恋歌とあんたの約束ってなんだ?」
単刀直入に聞くと、ヴォルフは頭をがりがりとかいてため息をついた。
「わしから話すことじゃないわい」
「け、けど…恋歌の様子…変だった…
なにか知ってるなら教えてほしい」
「いいかクソガキども
お前らにとって恋歌はどんな存在か、これから先どうありたいか
ちゃんと考えてやれ」
それだけを言うとヴォルフも席を立って自分の部屋に戻って行った。
「ど、どんなって…」
「どういう意味なんだ…?」
「わっけわかんねぇ…」
「……」
恋歌の行動も、ヴォルフの言葉も、約束の内容もわからず首を傾げ、答えが出ないままその日は寝ることになった。
次の日の朝。
「…おはよ」
《おはよう》
朝食当番だったローが準備をしていると、次に起きてきたのは恋歌だった。
挨拶をすれば返事が返ってきたことにほっとし、顔色を見るためにじっと顔を見れば、不思議そうな顔をして微笑まれ、ローの心臓がきゅんと音を立てて一瞬縮んだ気がした。
「もう…大丈夫なのか?」
《うん、ごめんね心配かけて》
朝陽できらきらと光る銀髪を撫でてやると、気持ちよさそうに目を閉じる。
その姿にどきどきといつもより高鳴る鼓動が、恋歌に聞こえないかと不安になったが、頭を撫でていた手を徐々に下ろして、頬に手を当てて顔を上げさせる。
『(ロー?)』
「(俺にとって、恋歌は…どんな存在だ…?
これから先…どうありたい…?)」
目を開けて視線を合わせれば、恋歌の少し潤んだ瞳を見て、ローはごくっと唾を飲み、顔を近づけていく。
『(え…)』
「…ってぇ!!」
恋歌が驚きで固まり、動けずにいると、急にローが頭を押さえてしゃがみこんだ。
「クソガキ、なにしとる」
ヴォルフに手刀を叩き込まれたらしく、ローはきっ、とヴォルフを睨みつける。
「なにしやがる!」
「こっちのセリフじゃ!
お前がなにしようとしとる」
「な、にって…」
まだ固まったままの恋歌を見て、自分が無意識のうちにしようとしていたことを思い出し、今度はローが固まった。
『(な、なに…?いまの…)』
「恋歌、今のは気にするな
それより目の覚める紅茶をくれ」
ヴォルフの言葉に頷き、ばたばたとキッチンへ向かっていった。
「恋歌を襲ってどうするんじゃ」
「襲っ…!?
いや、まぁ…そうなるか…」
はぁ、とため息をついたローは椅子に座って、ごんと頭を机につけた。
「なぜ急にあんなことをした
今までそんな雰囲気もなかったじゃろ」
「……あんたに言われたことをずっと考えてた
俺にとって恋歌はどんな存在か、これから先恋歌とどうありたいか
けど…わからなくなった…」
「それであれか
なんともまぁ、間抜けな話じゃ」
突っ伏したままのローの頭をぐりぐりと撫でてやり、最後にぺしんと殴る。
「泣かすなよ」
「……わかってる」
あとの3人がばたばたと起きてきた音を聞いて、朝食の準備の途中だったと、椅子から勢いよく立ち上がった。
「おい、じいさん」
「なんじゃ」
「恋歌とあんたの約束ってなんだ?」
単刀直入に聞くと、ヴォルフは頭をがりがりとかいてため息をついた。
「わしから話すことじゃないわい」
「け、けど…恋歌の様子…変だった…
なにか知ってるなら教えてほしい」
「いいかクソガキども
お前らにとって恋歌はどんな存在か、これから先どうありたいか
ちゃんと考えてやれ」
それだけを言うとヴォルフも席を立って自分の部屋に戻って行った。
「ど、どんなって…」
「どういう意味なんだ…?」
「わっけわかんねぇ…」
「……」
恋歌の行動も、ヴォルフの言葉も、約束の内容もわからず首を傾げ、答えが出ないままその日は寝ることになった。
次の日の朝。
「…おはよ」
《おはよう》
朝食当番だったローが準備をしていると、次に起きてきたのは恋歌だった。
挨拶をすれば返事が返ってきたことにほっとし、顔色を見るためにじっと顔を見れば、不思議そうな顔をして微笑まれ、ローの心臓がきゅんと音を立てて一瞬縮んだ気がした。
「もう…大丈夫なのか?」
《うん、ごめんね心配かけて》
朝陽できらきらと光る銀髪を撫でてやると、気持ちよさそうに目を閉じる。
その姿にどきどきといつもより高鳴る鼓動が、恋歌に聞こえないかと不安になったが、頭を撫でていた手を徐々に下ろして、頬に手を当てて顔を上げさせる。
『(ロー?)』
「(俺にとって、恋歌は…どんな存在だ…?
これから先…どうありたい…?)」
目を開けて視線を合わせれば、恋歌の少し潤んだ瞳を見て、ローはごくっと唾を飲み、顔を近づけていく。
『(え…)』
「…ってぇ!!」
恋歌が驚きで固まり、動けずにいると、急にローが頭を押さえてしゃがみこんだ。
「クソガキ、なにしとる」
ヴォルフに手刀を叩き込まれたらしく、ローはきっ、とヴォルフを睨みつける。
「なにしやがる!」
「こっちのセリフじゃ!
お前がなにしようとしとる」
「な、にって…」
まだ固まったままの恋歌を見て、自分が無意識のうちにしようとしていたことを思い出し、今度はローが固まった。
『(な、なに…?いまの…)』
「恋歌、今のは気にするな
それより目の覚める紅茶をくれ」
ヴォルフの言葉に頷き、ばたばたとキッチンへ向かっていった。
「恋歌を襲ってどうするんじゃ」
「襲っ…!?
いや、まぁ…そうなるか…」
はぁ、とため息をついたローは椅子に座って、ごんと頭を机につけた。
「なぜ急にあんなことをした
今までそんな雰囲気もなかったじゃろ」
「……あんたに言われたことをずっと考えてた
俺にとって恋歌はどんな存在か、これから先恋歌とどうありたいか
けど…わからなくなった…」
「それであれか
なんともまぁ、間抜けな話じゃ」
突っ伏したままのローの頭をぐりぐりと撫でてやり、最後にぺしんと殴る。
「泣かすなよ」
「……わかってる」
あとの3人がばたばたと起きてきた音を聞いて、朝食の準備の途中だったと、椅子から勢いよく立ち上がった。