勉強と喫茶店
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開店準備は看板を道に出したり、店内の清掃、食器をもう一度洗ったりと、比較的簡単な作業をこなし、リンからも特にやり方について指示をされることも、注意を受ける事もない。
『(お店のお手伝いは別にいいんだけど…たしかにお客さんは来ないね…)』
ランに言われた事をこなしているが、開店から数時間経っているが客は1人もこない。
今朝出してもらった紅茶の味であれば、客足が遠のくとは到底思えなかったが、ラン本人は心当たりがあるようだった。
「あら、どうしたの?」
≪お皿洗い終わりました≫
「そう、ありがとう
でももうこんな時間なのね」
ランが時計を見ればお昼を少し過ぎている時間。
だが、喫茶店には一人もお客は来ていない。
「それじゃああの人たちにお昼ご飯でも作りましょうか」
しかしランは気にしていないようで、袖を捲って冷蔵庫を開けた。
「海賊さんは好き嫌いある?」
≪梅干しとパンが食べられないです≫
「ふふ、可愛いわね
じゃあ…」
ローの食べられない物をメモに書いて見せれば、ランは楽しそうに笑い、冷蔵庫から食材を取り出した。
「む、こんな時間か」
ぐぅ、と空腹を知らせる音が腹から聞こえた男、ウィリアムはローに見せていた本をぱたんと閉じた。
それに不服そうな顔をしたローだったが、教える気を無くされても困ると何も言う事はない。
「お昼の時間ですよー!」
1階から聞こえてきたランの声に応えるようにすぐに立ち上がったウィリアムは、ローを無視して1階に下りて行った。
それに小さくため息をついたローは、特に空腹というわけではないがウィリアムがいなければ続きを教えてもらう事も出来ず、1階には恋歌がいるため渋々立ち上がって1階へ続く階段を下りた。
「あ、きたきた
早く食べないと覚めるよ」
ソファ席に並べられた食事に既に手を付けていたウィリアムの横に座るランは、にこにこと笑いながら米を茶碗に盛っているところだった。
「…こんなに食べねぇぞ」
山盛りに盛られた白米に眉間に皺が寄るが、断れる雰囲気ではなくそれ以上言うことなく席に着いた。
その横に恋歌が座り、異色の4人で食事をとる。
「…一つ、聞いてもいいか」
「何かしら海賊さん」
「おれの名前はトラファルガー・ローだ」
「あら、ごめんなさい
じゃあローくん、質問ってなに?」
「あんたの紅茶も飯も美味い
それなのに客足が遠のくのは、変だと思ってな」
今朝淹れてもらった紅茶も、今食べている昼食も、喫茶店にしてはかなりレベルの高い味。
紅茶の味だけでも不思議だったが、これで客足が遠のくなど余計に信じる事ができない。
「ふふっ、嬉しい」
「客足が遠のいた理由を調べるのも必要だと言っていたな
必要なら他のクルーにも調査させる
心当たりはねえのか」
「そうだろそうだろ
この味でランが作ってるってのに、誰1人として買いに来ないのはおかしい」
口の中いっぱいに詰め込みながら頷いているウィリアムに、困ったように笑うランだが、それを話す気はないようでのらりくらいと躱している。
『(でっもさっき、心当たりあるって…)』
なぜそれをウィリアムに言わないのか。
それだけが疑問だが、ランが言わないのであれば恋歌もウィリアムに言ってはいけないのだろうと、この場ではローにも伝える事はしなかった。
『(お店のお手伝いは別にいいんだけど…たしかにお客さんは来ないね…)』
ランに言われた事をこなしているが、開店から数時間経っているが客は1人もこない。
今朝出してもらった紅茶の味であれば、客足が遠のくとは到底思えなかったが、ラン本人は心当たりがあるようだった。
「あら、どうしたの?」
≪お皿洗い終わりました≫
「そう、ありがとう
でももうこんな時間なのね」
ランが時計を見ればお昼を少し過ぎている時間。
だが、喫茶店には一人もお客は来ていない。
「それじゃああの人たちにお昼ご飯でも作りましょうか」
しかしランは気にしていないようで、袖を捲って冷蔵庫を開けた。
「海賊さんは好き嫌いある?」
≪梅干しとパンが食べられないです≫
「ふふ、可愛いわね
じゃあ…」
ローの食べられない物をメモに書いて見せれば、ランは楽しそうに笑い、冷蔵庫から食材を取り出した。
「む、こんな時間か」
ぐぅ、と空腹を知らせる音が腹から聞こえた男、ウィリアムはローに見せていた本をぱたんと閉じた。
それに不服そうな顔をしたローだったが、教える気を無くされても困ると何も言う事はない。
「お昼の時間ですよー!」
1階から聞こえてきたランの声に応えるようにすぐに立ち上がったウィリアムは、ローを無視して1階に下りて行った。
それに小さくため息をついたローは、特に空腹というわけではないがウィリアムがいなければ続きを教えてもらう事も出来ず、1階には恋歌がいるため渋々立ち上がって1階へ続く階段を下りた。
「あ、きたきた
早く食べないと覚めるよ」
ソファ席に並べられた食事に既に手を付けていたウィリアムの横に座るランは、にこにこと笑いながら米を茶碗に盛っているところだった。
「…こんなに食べねぇぞ」
山盛りに盛られた白米に眉間に皺が寄るが、断れる雰囲気ではなくそれ以上言うことなく席に着いた。
その横に恋歌が座り、異色の4人で食事をとる。
「…一つ、聞いてもいいか」
「何かしら海賊さん」
「おれの名前はトラファルガー・ローだ」
「あら、ごめんなさい
じゃあローくん、質問ってなに?」
「あんたの紅茶も飯も美味い
それなのに客足が遠のくのは、変だと思ってな」
今朝淹れてもらった紅茶も、今食べている昼食も、喫茶店にしてはかなりレベルの高い味。
紅茶の味だけでも不思議だったが、これで客足が遠のくなど余計に信じる事ができない。
「ふふっ、嬉しい」
「客足が遠のいた理由を調べるのも必要だと言っていたな
必要なら他のクルーにも調査させる
心当たりはねえのか」
「そうだろそうだろ
この味でランが作ってるってのに、誰1人として買いに来ないのはおかしい」
口の中いっぱいに詰め込みながら頷いているウィリアムに、困ったように笑うランだが、それを話す気はないようでのらりくらいと躱している。
『(でっもさっき、心当たりあるって…)』
なぜそれをウィリアムに言わないのか。
それだけが疑問だが、ランが言わないのであれば恋歌もウィリアムに言ってはいけないのだろうと、この場ではローにも伝える事はしなかった。