勉強と喫茶店
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「ふぅー、こう見るとなんか気持ちいいなー」
広い甲板を埋め尽くすような数の洗濯物を干し終わり、少し休憩しようと壁を背に2人で甲板に腰を下ろす。
『そうだね
お疲れ様』
「お、さんきゅー」
冷たい飲み物をペンギンに渡せば、それを一気に飲み干しぷはっ、と息をはいた。
「これも新しいやつ?」
『うん、疲労回復の、魔法をかけた、他の味のお茶って、だけだけどね』
「へぇー、いいなこれ」
いつもは温かい飲み物が多いが、冷たい飲み物の味も悪くないと感想を素直に恋歌に伝えれば、まだ実験段階だったらしく嬉しそうに笑った。
「恋歌のお茶って、魔法がかかってるからなのかわかんねぇけど、不思議な感覚がするんだよな」
『嫌な感じ?』
「いや、どっちかっていうといい気分になるんだよ
なんかこう…ぶわって、身体中をあったかい何かが回ってるような…
そんな感じがする」
”ごちそうさま”と言って空になったグラスを恋歌に返す。
『おかわり、あるよ』
「お、じゃあもらおうかな」
魔方陣の中から今飲んだお茶が入った容器を取り出し、空になったグラスにもう一度注ぎ、ペンギンに渡せば礼を言いながら受け取り、今度は一気に飲み干さず一口飲んで空を見上げた。
「キャプテンとはどうだ?
仲良くやってるか?」
今まで数年一緒にいて2人が喧嘩をしているところなど見た事はないが、昔とは関係性も変わってしまった。
関係性は良い方向に変わったが、ローがこの手の話をしてくれるとも思わず、恋歌と2人きりの今なら答えてくれるかもしれないと、興味本位で聞いてみた。
『そう、だね
ローは、いつも優しいから』
「そりゃキャプテンは恋歌の事大好きだからな」
『そう…かな…』
照れたようにほんのり頬を赤くして俯く恋歌の髪が風に靡いて、僅かにいつも恋歌からするいい匂いがした。
靡いた髪を手で押さえる恋歌の横顔は、初めて会った時よりかなり大人になり、昔から知っている妹分という立場でなければ思わず見惚れてしまうような美少女。
年々美しくなっていく恋歌の事をローが大事にしている事は、仲間たちなら誰もが知っている上に、少し親しくなればすぐにわかる。
『優しいローも、好き、だけど…たまに、不安になるんだ』
「不安?」
『うん…わたしに、言いたいこととか、いろいろ、我慢して、ないかなって』
「んー…我慢、なぁ…」
大事にされているとわかっていても、不安に思う事は多少なりともある。
いつも優しくしてくれ、時には己の欲すら我慢してくれている。
それはローの優しさではあるが、好きな相手に我慢させているかもしれないという事が、不安を増長させている。
そこまでペンギンに話す事はしないが、膝を抱えて膝の上に手を乗せ、その上に顎を乗せる。
「まぁ…そりゃいくら恋人同士って言っても違う人間なんだから我慢しなきゃいけない事は絶対にあるさ
でも、キャプテンは基本的に言いたいことは言うタイプだし、したいことはするタイプだ
そこまで気にしなくてもいいと思うけどな」
『うん…』
ぽんぽん、と頭を撫でてくれるペンギンに返事をするが、一度口に出してしまった不安は簡単に消えない。
広い甲板を埋め尽くすような数の洗濯物を干し終わり、少し休憩しようと壁を背に2人で甲板に腰を下ろす。
『そうだね
お疲れ様』
「お、さんきゅー」
冷たい飲み物をペンギンに渡せば、それを一気に飲み干しぷはっ、と息をはいた。
「これも新しいやつ?」
『うん、疲労回復の、魔法をかけた、他の味のお茶って、だけだけどね』
「へぇー、いいなこれ」
いつもは温かい飲み物が多いが、冷たい飲み物の味も悪くないと感想を素直に恋歌に伝えれば、まだ実験段階だったらしく嬉しそうに笑った。
「恋歌のお茶って、魔法がかかってるからなのかわかんねぇけど、不思議な感覚がするんだよな」
『嫌な感じ?』
「いや、どっちかっていうといい気分になるんだよ
なんかこう…ぶわって、身体中をあったかい何かが回ってるような…
そんな感じがする」
”ごちそうさま”と言って空になったグラスを恋歌に返す。
『おかわり、あるよ』
「お、じゃあもらおうかな」
魔方陣の中から今飲んだお茶が入った容器を取り出し、空になったグラスにもう一度注ぎ、ペンギンに渡せば礼を言いながら受け取り、今度は一気に飲み干さず一口飲んで空を見上げた。
「キャプテンとはどうだ?
仲良くやってるか?」
今まで数年一緒にいて2人が喧嘩をしているところなど見た事はないが、昔とは関係性も変わってしまった。
関係性は良い方向に変わったが、ローがこの手の話をしてくれるとも思わず、恋歌と2人きりの今なら答えてくれるかもしれないと、興味本位で聞いてみた。
『そう、だね
ローは、いつも優しいから』
「そりゃキャプテンは恋歌の事大好きだからな」
『そう…かな…』
照れたようにほんのり頬を赤くして俯く恋歌の髪が風に靡いて、僅かにいつも恋歌からするいい匂いがした。
靡いた髪を手で押さえる恋歌の横顔は、初めて会った時よりかなり大人になり、昔から知っている妹分という立場でなければ思わず見惚れてしまうような美少女。
年々美しくなっていく恋歌の事をローが大事にしている事は、仲間たちなら誰もが知っている上に、少し親しくなればすぐにわかる。
『優しいローも、好き、だけど…たまに、不安になるんだ』
「不安?」
『うん…わたしに、言いたいこととか、いろいろ、我慢して、ないかなって』
「んー…我慢、なぁ…」
大事にされているとわかっていても、不安に思う事は多少なりともある。
いつも優しくしてくれ、時には己の欲すら我慢してくれている。
それはローの優しさではあるが、好きな相手に我慢させているかもしれないという事が、不安を増長させている。
そこまでペンギンに話す事はしないが、膝を抱えて膝の上に手を乗せ、その上に顎を乗せる。
「まぁ…そりゃいくら恋人同士って言っても違う人間なんだから我慢しなきゃいけない事は絶対にあるさ
でも、キャプテンは基本的に言いたいことは言うタイプだし、したいことはするタイプだ
そこまで気にしなくてもいいと思うけどな」
『うん…』
ぽんぽん、と頭を撫でてくれるペンギンに返事をするが、一度口に出してしまった不安は簡単に消えない。