出会いから出航まで
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もう起きて大丈夫だという恋歌が、ローと一緒にリビングに降りると、ベポが泣きながら一目散に抱き着いてきた。
抱き着かれた瞬間に倒れそうになった恋歌をローが支え、突撃してきたベポは怒られている。
いつも通りの賑やかさに、全員がほっとして、朝食をとりはじめた。
「あ、そうだ
恋歌の杖あそこに置いてあるよ」
≪ありがとう≫
食後の紅茶をまったり飲みながらベポが思い出したように言うと、恋歌がソファに置いてある杖を収納した。
「なぁなぁ、あの杖ってなんなんだ?
今まで魔法使う時に杖なんか使ってなかったよな?」
魔法使いと言えば杖で魔法を使っているイメージもあるが、恋歌が今まで杖を使っているのを見た事はない。
≪前から杖は何本か持ってたんだけど使い道がわからなかったの
でも最近本屋さんで魔女の本を見つけて…
それを読んでたら杖の使い方がわかったの≫
「ベポ、通訳通訳!」
「う、うん」
まだ手話の勉強中のペンギンとシャチはベポに通訳を頼む。
「その使い方ってのはなんだったんだ?」
≪わたしの魔法は星に力を借りること
いつもは星にお願いをして、力を借りて、その代わりに魔力を渡すっていう流れなの
それが杖を使ったら魔力の消費が抑えられて、渡す魔力が少なくて済むの≫
「結局倒れてりゃ世話ねぇけどな」
≪杖を使ったとしてもわたしの魔力の総量が増えるわけじゃないしね
限界はあるよ≫
「その限界はおれたちに言っておけ
おれたちは魔女の事なんかわからねぇからな」
≪うん、心配かけてごめん≫
ベポがわたわたとしながら通訳をしているのを見て、楽しそうに笑う恋歌にこれ以上説教を言う気にはならなかった。
目が覚めた当日は念のために仕事は休めと4人に言われたので、休ませてもらう事になった。
ローもヴォルフの為に1週間は休むらしく、久しぶりに家でローとヴォルフの3人。
恋歌も安静にしていろと言われたので、風呂に入ってから部屋に戻り、今は恋歌の部屋のベッドの上。
≪なんか…こんなに静かなの久しぶりだね≫
「ああ」
騒がしい3人が仕事に出かけ、ヴォルフも要安静の為、家には静かな時間が流れている。
「恋歌、今魔力はどうだ?」
≪満タンに近いよ≫
「そうか…」
元気だと伝える為にぐっと握りこぶしを作るが、何かを言いにくそうにしているローに首を傾げる。
「やましい気持ちがあるわけじゃねぇ
医者として言うからな」
≪う、うん≫
「恋歌の紋章、見せてくれ」
『(え…)』
真剣な顔で言われた言葉を理解するのにしばらく時間がかかり、理解をするとぼんっと顔が赤くなった。
「この前の風邪の時も…今回も、恋歌の紋章が通常の時を知らねぇから、魔力がなくなってる指標だって言われてもなんの参考にもならねぇ
だから…これからの事も考えて…元気な今の状態の紋章を見せて欲しい」
おそらく昨日も紋章は薄くなっていたのだろうとは思うが、どこまで濃くなれば完全なのかわからないから見なかった。
赤い顔をした恋歌がしばらく視線を泳がせた後、小さく頷いた。
ぷちぷちとパジャマのボタンを外し、紋章が見える程度に服をはだけさせる。
「(意外と範囲が広いな…)」
見せてくれた紋章は思っていたより範囲が広く、無意識に手を伸ばして紋章に触れる。
「(手触りは普通の肌だな…
たしかに前に風邪を引いた時より濃い
これが通常の色ってわけだ)
ん?」
じーっと顔を近づけて見られているのが恥ずかしくなった恋歌は、ローの肩を押した。
すこし涙目になりながら顔を赤くしている恋歌に、一瞬心臓が縮んだ気がしたが、自分が無遠慮に触って胸元に顔を近づけている事に気づいて慌てて離れた。
「わ、悪い」
ふるふると顔を横に振って大丈夫だと笑ってくれたことにほっとし、もう服を着てもいいと伝えた。
「他に気分が悪いとか、どこか痛いとかはないな?」
その言葉には頷いて返すと、頭を撫でられて、何か作ってくるとローは部屋を出て行った。
抱き着かれた瞬間に倒れそうになった恋歌をローが支え、突撃してきたベポは怒られている。
いつも通りの賑やかさに、全員がほっとして、朝食をとりはじめた。
「あ、そうだ
恋歌の杖あそこに置いてあるよ」
≪ありがとう≫
食後の紅茶をまったり飲みながらベポが思い出したように言うと、恋歌がソファに置いてある杖を収納した。
「なぁなぁ、あの杖ってなんなんだ?
今まで魔法使う時に杖なんか使ってなかったよな?」
魔法使いと言えば杖で魔法を使っているイメージもあるが、恋歌が今まで杖を使っているのを見た事はない。
≪前から杖は何本か持ってたんだけど使い道がわからなかったの
でも最近本屋さんで魔女の本を見つけて…
それを読んでたら杖の使い方がわかったの≫
「ベポ、通訳通訳!」
「う、うん」
まだ手話の勉強中のペンギンとシャチはベポに通訳を頼む。
「その使い方ってのはなんだったんだ?」
≪わたしの魔法は星に力を借りること
いつもは星にお願いをして、力を借りて、その代わりに魔力を渡すっていう流れなの
それが杖を使ったら魔力の消費が抑えられて、渡す魔力が少なくて済むの≫
「結局倒れてりゃ世話ねぇけどな」
≪杖を使ったとしてもわたしの魔力の総量が増えるわけじゃないしね
限界はあるよ≫
「その限界はおれたちに言っておけ
おれたちは魔女の事なんかわからねぇからな」
≪うん、心配かけてごめん≫
ベポがわたわたとしながら通訳をしているのを見て、楽しそうに笑う恋歌にこれ以上説教を言う気にはならなかった。
目が覚めた当日は念のために仕事は休めと4人に言われたので、休ませてもらう事になった。
ローもヴォルフの為に1週間は休むらしく、久しぶりに家でローとヴォルフの3人。
恋歌も安静にしていろと言われたので、風呂に入ってから部屋に戻り、今は恋歌の部屋のベッドの上。
≪なんか…こんなに静かなの久しぶりだね≫
「ああ」
騒がしい3人が仕事に出かけ、ヴォルフも要安静の為、家には静かな時間が流れている。
「恋歌、今魔力はどうだ?」
≪満タンに近いよ≫
「そうか…」
元気だと伝える為にぐっと握りこぶしを作るが、何かを言いにくそうにしているローに首を傾げる。
「やましい気持ちがあるわけじゃねぇ
医者として言うからな」
≪う、うん≫
「恋歌の紋章、見せてくれ」
『(え…)』
真剣な顔で言われた言葉を理解するのにしばらく時間がかかり、理解をするとぼんっと顔が赤くなった。
「この前の風邪の時も…今回も、恋歌の紋章が通常の時を知らねぇから、魔力がなくなってる指標だって言われてもなんの参考にもならねぇ
だから…これからの事も考えて…元気な今の状態の紋章を見せて欲しい」
おそらく昨日も紋章は薄くなっていたのだろうとは思うが、どこまで濃くなれば完全なのかわからないから見なかった。
赤い顔をした恋歌がしばらく視線を泳がせた後、小さく頷いた。
ぷちぷちとパジャマのボタンを外し、紋章が見える程度に服をはだけさせる。
「(意外と範囲が広いな…)」
見せてくれた紋章は思っていたより範囲が広く、無意識に手を伸ばして紋章に触れる。
「(手触りは普通の肌だな…
たしかに前に風邪を引いた時より濃い
これが通常の色ってわけだ)
ん?」
じーっと顔を近づけて見られているのが恥ずかしくなった恋歌は、ローの肩を押した。
すこし涙目になりながら顔を赤くしている恋歌に、一瞬心臓が縮んだ気がしたが、自分が無遠慮に触って胸元に顔を近づけている事に気づいて慌てて離れた。
「わ、悪い」
ふるふると顔を横に振って大丈夫だと笑ってくれたことにほっとし、もう服を着てもいいと伝えた。
「他に気分が悪いとか、どこか痛いとかはないな?」
その言葉には頷いて返すと、頭を撫でられて、何か作ってくるとローは部屋を出て行った。