美しい女
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「わ、わたくしの…わたくしの少女たちを…!よくも!!」
「うるせぇって言ってんだろ
おれたちはもうここには用はねぇ
帰るぞ」
「「「アイアイ、キャプテン!!」」」
「ま、待て!!」
ローがいつもより口数の少ない恋歌を抱えようとした瞬間、魔法が解けた女騎士たちはローたちに向かって剣を構えた。
魔方陣の光もおさまり、部屋の中は崩れた天井から覗いている月と星だけが灯りとなっている。
「やめときなって
君たちじゃおれたちには勝てないよ」
「ば、ばかにするな…!」
「貴様ら海賊如きに、我らが負けるはずがない!!」
シャチががたがたと震えている女騎士たちに忠告をするが、女王の手前引き下がる事も出来ないのか次々と襲いかかってくる。
小さくため息をついてシャチとペンギンとベポの3人が目配せをして、襲い掛かってくる女騎士たちを相手に武器を取った。
「恋歌、怪我は?」
『…ないよ、ありがとう』
「……」
戦闘音をBGMに顔色の悪い恋歌の背中に手を当てて、怪我をしていないかを確認するが、弱々しく笑って大丈夫だと首を横に振られた。
その様子に眉間に皺を寄せたローだったが、口を開く前に背後から感じた気配に鬼哭を握って恋歌を背中に隠した。
「どうしてお前たちがここにいるんだ…!
あの時確かに…別れの言葉を書いた手紙を渡したはずだ!」
「…手紙にはたしかに別れの言葉が書いてあったさ」
「だとしたらなぜ…!」
「お前がおれたちに伝えたんだろ
今夜、恋歌が魔法を発動するってな」
「は…?」
理解ができていない様子のリンに、ローは嘲笑を浮かべた。
「あれは魔女の別れのサインなんかじゃねぇ
お前がおれたちに伝えた言葉は…”3日後”、”夜”、”城”
つまり3日後の夜、城に来てほしいってことだ」
「そ、んな…」
自分が動いた事でこの事態を引き起こしてしまったとわかり、リンの顔色がどんどんと悪くなっていく。
「お前のおかげでおれたちは恋歌を助けに来れた
礼を言っておいてやる」
にやりと笑ったローは見せつけるように恋歌の肩を引き寄せた。
「わたしは…お前の為に…」
『…ごめんね』
「ったく、お前は女にまで惚れられてんじゃねぇよ」
リンの様子と、リンが恋歌に向けている視線、恋歌の為に危険を犯した事を全て考え、導き出される答えはたった一つ。
「恋歌は渡さねぇ
おれの女だ」
ローも同じ感情を恋歌に抱いており、その視線が自分と同じものだと気づいたからこそ、相手が女だったとしても牽制をするために睨みつけると、リンはびくっと肩を揺らして剣の柄に伸ばしかけていた手を下ろして膝をついた。
「キャプテン!こいつどうする?」
「離しなさい!無礼者!!」
しばらくしてすべての女騎士を気絶させ、動けないように腕を拘束された女王は、未だにぎゃんぎゃんと喚いているが、ハートの海賊団は全員答える気はなく、ローの指示を待つ。
「そうだな…
恋歌が世話になった礼ぐらいはしていくか
…ベポ」
「アイアイ」
肩を抱いている恋歌が着ている服は薄く、天井に穴が開いている為部屋の室温もかなり低い。
少し震えている事に気づいて、ベポを呼びつけて恋歌を抱えるように指示した。
「あったかい?大丈夫?」
『うん、ありがとう』
あたたかいベポの毛に包まれ、ほっとしたような顔でぎゅぅっと抱き着いた。
「な、何をするつもりですの…!?
わたくしに手を出せば国民が黙ってませんわ!!」
ペンギンに手を掴まれている女王はまだ喚き続けているが、ローは無表情で女王を見下ろした。
「呼べるもんなら呼んでみろよ
おれたちは海賊だ
追われることには慣れてる」
にやりと笑ったローは能力を発動させて鬼哭を抜いた。
「(?そのわりにこいつ…)
ああ、そうだ
お前、美しさを保つためにこんなことをやってたんだってな」
「そ、それがなんだっていうんですの…
野蛮な男にはわからないでしょう!?
女は美しさを保つために努力を…!!」
途中で言葉を区切った女王の首には抜かれた鬼哭の刃が当てられ、感じる逃げられない死の感覚にがたがたと身体が震え、声が出せなくなった。
「こんな方法で”努力”なんて言葉を使う奴の事なんざわかりたくもねぇよ」
”ROOM”という言葉と耳になじんだ音の後、にやりと笑ったローは鬼哭を振り下ろした。
「うるせぇって言ってんだろ
おれたちはもうここには用はねぇ
帰るぞ」
「「「アイアイ、キャプテン!!」」」
「ま、待て!!」
ローがいつもより口数の少ない恋歌を抱えようとした瞬間、魔法が解けた女騎士たちはローたちに向かって剣を構えた。
魔方陣の光もおさまり、部屋の中は崩れた天井から覗いている月と星だけが灯りとなっている。
「やめときなって
君たちじゃおれたちには勝てないよ」
「ば、ばかにするな…!」
「貴様ら海賊如きに、我らが負けるはずがない!!」
シャチががたがたと震えている女騎士たちに忠告をするが、女王の手前引き下がる事も出来ないのか次々と襲いかかってくる。
小さくため息をついてシャチとペンギンとベポの3人が目配せをして、襲い掛かってくる女騎士たちを相手に武器を取った。
「恋歌、怪我は?」
『…ないよ、ありがとう』
「……」
戦闘音をBGMに顔色の悪い恋歌の背中に手を当てて、怪我をしていないかを確認するが、弱々しく笑って大丈夫だと首を横に振られた。
その様子に眉間に皺を寄せたローだったが、口を開く前に背後から感じた気配に鬼哭を握って恋歌を背中に隠した。
「どうしてお前たちがここにいるんだ…!
あの時確かに…別れの言葉を書いた手紙を渡したはずだ!」
「…手紙にはたしかに別れの言葉が書いてあったさ」
「だとしたらなぜ…!」
「お前がおれたちに伝えたんだろ
今夜、恋歌が魔法を発動するってな」
「は…?」
理解ができていない様子のリンに、ローは嘲笑を浮かべた。
「あれは魔女の別れのサインなんかじゃねぇ
お前がおれたちに伝えた言葉は…”3日後”、”夜”、”城”
つまり3日後の夜、城に来てほしいってことだ」
「そ、んな…」
自分が動いた事でこの事態を引き起こしてしまったとわかり、リンの顔色がどんどんと悪くなっていく。
「お前のおかげでおれたちは恋歌を助けに来れた
礼を言っておいてやる」
にやりと笑ったローは見せつけるように恋歌の肩を引き寄せた。
「わたしは…お前の為に…」
『…ごめんね』
「ったく、お前は女にまで惚れられてんじゃねぇよ」
リンの様子と、リンが恋歌に向けている視線、恋歌の為に危険を犯した事を全て考え、導き出される答えはたった一つ。
「恋歌は渡さねぇ
おれの女だ」
ローも同じ感情を恋歌に抱いており、その視線が自分と同じものだと気づいたからこそ、相手が女だったとしても牽制をするために睨みつけると、リンはびくっと肩を揺らして剣の柄に伸ばしかけていた手を下ろして膝をついた。
「キャプテン!こいつどうする?」
「離しなさい!無礼者!!」
しばらくしてすべての女騎士を気絶させ、動けないように腕を拘束された女王は、未だにぎゃんぎゃんと喚いているが、ハートの海賊団は全員答える気はなく、ローの指示を待つ。
「そうだな…
恋歌が世話になった礼ぐらいはしていくか
…ベポ」
「アイアイ」
肩を抱いている恋歌が着ている服は薄く、天井に穴が開いている為部屋の室温もかなり低い。
少し震えている事に気づいて、ベポを呼びつけて恋歌を抱えるように指示した。
「あったかい?大丈夫?」
『うん、ありがとう』
あたたかいベポの毛に包まれ、ほっとしたような顔でぎゅぅっと抱き着いた。
「な、何をするつもりですの…!?
わたくしに手を出せば国民が黙ってませんわ!!」
ペンギンに手を掴まれている女王はまだ喚き続けているが、ローは無表情で女王を見下ろした。
「呼べるもんなら呼んでみろよ
おれたちは海賊だ
追われることには慣れてる」
にやりと笑ったローは能力を発動させて鬼哭を抜いた。
「(?そのわりにこいつ…)
ああ、そうだ
お前、美しさを保つためにこんなことをやってたんだってな」
「そ、それがなんだっていうんですの…
野蛮な男にはわからないでしょう!?
女は美しさを保つために努力を…!!」
途中で言葉を区切った女王の首には抜かれた鬼哭の刃が当てられ、感じる逃げられない死の感覚にがたがたと身体が震え、声が出せなくなった。
「こんな方法で”努力”なんて言葉を使う奴の事なんざわかりたくもねぇよ」
”ROOM”という言葉と耳になじんだ音の後、にやりと笑ったローは鬼哭を振り下ろした。