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恋歌の部屋に入ったローは、自室のようにソファがあるわけでもないので、小さなベッドにぼすん、と腰掛けた。
この艦の中でも小さな部屋で、あまり物がない恋歌の部屋は、旗揚げをしたときから本が少し増えた程度にしか室内の荷物は増えていない。
不寝番の後に起こしに来るときにしか入らない恋歌の部屋を久しぶりにじっくりと見渡したローは、思っていたより荷物の少ない恋歌の部屋に、初めて上陸したときに買った白クマのぬいぐるみが大事に置かれているのを見て、思わずふっと口元に笑みが浮かんだ。
『どうしたの』
恋歌もローの横に腰を下ろし、恋歌の部屋の中で話をするなど珍しいなと首を傾げる。
「…どこを、触るのがだめなんだ」
『え…』
じっと目を見つめてくるローに、うっ、と言葉に詰まった恋歌は、すり、と自分のお腹を撫でた。
『お、なか…』
「そこ以外は?」
『お腹以外は…大丈夫…』
「そうか」
肩を抱き寄せて髪に唇を寄せれば、くいっと服を引いて強請るような視線を向けてくる。
それにふっ、と笑ったローは軽く触れるだけのキスをしてやり、照れている恋歌の頭を撫でてやる。
「一応医者として言っとくが」
『?』
「過度なダイエットは禁止だ
体重が元に戻ったらすぐにやめろ
いいな?」
恋歌が気にしているお腹周りは、元々ローが両手で掴めそうなほど細いため、少し太ったと言ったところで大して変わらないように見える。
だが本人が気にしている以上、ダイエットする事をやめろとは言わない。
それに1日だけの暴食であれば、普段から鍛錬をしている恋歌であれば、すぐに元に戻るということもわかっている。
『うん、わかった
…こんなことぐらいで、怒り過ぎ、って思ってる?』
「ん?まぁ…怒る基準は人それぞれだとは思う
今回の件について、おれ個人としては…怒る内容ではねぇな」
自分自身の身体に別の誰かが入ってお菓子を大量に食べたとしても、毒を食べたとかでなければ怒る事はしないだろうとは思う。
だが、恋歌は女の子で、島でも一度ダイエットをしようとしていたぐらいだ。
恋歌の中で何か基準でもあるのだろうと、言葉を選んで返事をする。
『でも、わたしは…』
恥ずかしそうに瞳を潤ませた恋歌が、近くにあるローの頬に手を添えて恋歌もローにされたように触れるだけのキスを返した。
『ローに…可愛いって、思ってもらい、たいの…
好きな…人、だから…』
「……」
恋歌の事が可愛いのはこの船の誰もがわかっている。
だが、目の前にいる恋歌は、恋人である自分に可愛く見られたいという、他の仲間たちには見せない別の可愛さを見せてくれている。
「…恋歌は十分可愛い」
『…ありがとう』
はにかむように笑う恋歌に、ぎゅんっと心臓が変な音を立てた。
『でも…ローが、かっこいい、から…いっぱい、女の人、寄ってくるし…』
「…恋歌以外興味ねぇよ」
ローに寄ってくるのは女であるためあしらう事は簡単だと思っているが、恋歌に寄ってくるのは男。
自分より強い男もいる可能性もあり、恋歌自身も純粋な力であれば非力な恋歌は簡単に押さえつけられてしまう。
可愛くなろうと努力してくれるのはいじらしくて可愛らしいが、これからは可愛さだけではなく、美しさも兼ね備えた女になるのはわかりきった未来。
それでも可愛くありたいと願う理由が自分であるというのは悪い気分ではない。
ぎゅっと恋歌を抱き締めてやれば、胸に顔を埋めながら恋歌の方も背中に手を回してくる。
『ロー』
「…なんだ」
いつものように膝の上に乗せようかと手を伸ばしかけたとき、恋歌に名前を呼ばれてぴたりを動きを止めた。
『抱っこも、だめ』
「……」
いつものを”抱っこ”と表現する恋歌の可愛さに一瞬止まってしまったが、ひょいと恋歌を抱えて膝の上に乗せる。
『お、重いから…!』
「重くねぇって」
胸を押して降りようとしてくる恋歌の肩を押さえて肩に額を乗せた。
「望み通り腹は触らないでやる
だから暴れんな」
『…ひゃ、う』
耳元で囁くようにそう言われ、かぷっと軽く耳たぶを噛まれて背筋が粟立った。
縋るように服を握り締めてくる恋歌の頭を撫でながら耳の縁をなぞるように舌を這わせていく。
この艦の中でも小さな部屋で、あまり物がない恋歌の部屋は、旗揚げをしたときから本が少し増えた程度にしか室内の荷物は増えていない。
不寝番の後に起こしに来るときにしか入らない恋歌の部屋を久しぶりにじっくりと見渡したローは、思っていたより荷物の少ない恋歌の部屋に、初めて上陸したときに買った白クマのぬいぐるみが大事に置かれているのを見て、思わずふっと口元に笑みが浮かんだ。
『どうしたの』
恋歌もローの横に腰を下ろし、恋歌の部屋の中で話をするなど珍しいなと首を傾げる。
「…どこを、触るのがだめなんだ」
『え…』
じっと目を見つめてくるローに、うっ、と言葉に詰まった恋歌は、すり、と自分のお腹を撫でた。
『お、なか…』
「そこ以外は?」
『お腹以外は…大丈夫…』
「そうか」
肩を抱き寄せて髪に唇を寄せれば、くいっと服を引いて強請るような視線を向けてくる。
それにふっ、と笑ったローは軽く触れるだけのキスをしてやり、照れている恋歌の頭を撫でてやる。
「一応医者として言っとくが」
『?』
「過度なダイエットは禁止だ
体重が元に戻ったらすぐにやめろ
いいな?」
恋歌が気にしているお腹周りは、元々ローが両手で掴めそうなほど細いため、少し太ったと言ったところで大して変わらないように見える。
だが本人が気にしている以上、ダイエットする事をやめろとは言わない。
それに1日だけの暴食であれば、普段から鍛錬をしている恋歌であれば、すぐに元に戻るということもわかっている。
『うん、わかった
…こんなことぐらいで、怒り過ぎ、って思ってる?』
「ん?まぁ…怒る基準は人それぞれだとは思う
今回の件について、おれ個人としては…怒る内容ではねぇな」
自分自身の身体に別の誰かが入ってお菓子を大量に食べたとしても、毒を食べたとかでなければ怒る事はしないだろうとは思う。
だが、恋歌は女の子で、島でも一度ダイエットをしようとしていたぐらいだ。
恋歌の中で何か基準でもあるのだろうと、言葉を選んで返事をする。
『でも、わたしは…』
恥ずかしそうに瞳を潤ませた恋歌が、近くにあるローの頬に手を添えて恋歌もローにされたように触れるだけのキスを返した。
『ローに…可愛いって、思ってもらい、たいの…
好きな…人、だから…』
「……」
恋歌の事が可愛いのはこの船の誰もがわかっている。
だが、目の前にいる恋歌は、恋人である自分に可愛く見られたいという、他の仲間たちには見せない別の可愛さを見せてくれている。
「…恋歌は十分可愛い」
『…ありがとう』
はにかむように笑う恋歌に、ぎゅんっと心臓が変な音を立てた。
『でも…ローが、かっこいい、から…いっぱい、女の人、寄ってくるし…』
「…恋歌以外興味ねぇよ」
ローに寄ってくるのは女であるためあしらう事は簡単だと思っているが、恋歌に寄ってくるのは男。
自分より強い男もいる可能性もあり、恋歌自身も純粋な力であれば非力な恋歌は簡単に押さえつけられてしまう。
可愛くなろうと努力してくれるのはいじらしくて可愛らしいが、これからは可愛さだけではなく、美しさも兼ね備えた女になるのはわかりきった未来。
それでも可愛くありたいと願う理由が自分であるというのは悪い気分ではない。
ぎゅっと恋歌を抱き締めてやれば、胸に顔を埋めながら恋歌の方も背中に手を回してくる。
『ロー』
「…なんだ」
いつものように膝の上に乗せようかと手を伸ばしかけたとき、恋歌に名前を呼ばれてぴたりを動きを止めた。
『抱っこも、だめ』
「……」
いつものを”抱っこ”と表現する恋歌の可愛さに一瞬止まってしまったが、ひょいと恋歌を抱えて膝の上に乗せる。
『お、重いから…!』
「重くねぇって」
胸を押して降りようとしてくる恋歌の肩を押さえて肩に額を乗せた。
「望み通り腹は触らないでやる
だから暴れんな」
『…ひゃ、う』
耳元で囁くようにそう言われ、かぷっと軽く耳たぶを噛まれて背筋が粟立った。
縋るように服を握り締めてくる恋歌の頭を撫でながら耳の縁をなぞるように舌を這わせていく。