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ローの部屋から出た恋歌は、与えられた仕事をこなし朝からわずかに感じていた違和感を確認する為に一度部屋に戻ってきた。
『(…え、な、なんか…、え?)』
気のせいだと思いたかったが、確かめる為にこっそり脱衣所に向かい、周りに誰もいない事をきちんと確認してから、深呼吸をして足を踏み出した。
『え…』
結果に思わず声を出してしまい、現実を受け止めきれずしばらく固まっていたが、思い当たる事があった恋歌は、ばっと脱衣所から走り出した。
「うぉっ…どうした、珍しいな」
ばんっ、と食堂の扉を開ければ、ペンギンが夕食の仕込みをしているだけで、他のクルーたちはいない。
『シリウス、知らない?』
「え…さぁ…
いつもならベポのとこだと思うけど…」
あまりばたばたと動くタイプではない恋歌が、少し怒ったような表情を浮かべてシリウスを探している事に、ペンギンは少し嫌な予感がした。
『…
【シリウス】!』
「!!」
恋歌はちらっとベポの部屋の方を見たが、掌の上に魔方陣を出して、声に魔力を乗せてシリウスを呼び出すと、きょとんとした顔のシリウスが現れた。
「?
なんだ?」
『…シリウス、わたしに、隠してる事、ある?』
敵襲でもないのに呼び出されたことに不思議そうな顔をしているシリウスだったが、怒った様子の恋歌にやばいという顔をしてすっ、っと視線を逸らした。
『ねぇ…思い当たる事、あるんだよね?』
「い、いや…その…」
ずいっと顔を近づけてくる恋歌に、だらだらと冷や汗をかきながら助けを求めるようにペンギンに視線を向けるが、助けを求めた先のペンギンも、恋歌から逃げようと食堂から出ようとしているところだった。
『ペンギン』
「はい!!」
『シャチ、呼んできて』
「は、はい!!」
今まで感じた事のない威圧感のある声に、背筋がぴんと伸び、大声で返事をしてばたばたと食堂から出て行った。
「あ、あのな恋歌…おれは」
『後で聞く』
「…はい」
話しを聞いてくれなさそうな空気に、おとなしく黙ったシリウス。
少し後に急に消えたシリウスを心配してベポが食堂に顔を出したが、頬を膨らませている恋歌と、諦めたようにおとなしく恋歌の前に座っているシリウスを交互に見て、不思議そうな顔をして恋歌の横に座った。
しばらくしてペンギンがシャチを連れて戻ってくると、重い空気にすべてを察したシャチとペンギンは観念したように黙って床に正座した。
「「すいませんでした!!」」
「え?2人とも恋歌に何かしたの?」
がばっと頭を下げて土下座をした2人に、ベポがそう声をかけるが、シリウスも机から飛び降りて反省するように頭を下げた。
『…ダメだって、言ったよね?』
「…悪かった」
「恋歌の姿でおねだりされると…つい…」
「可愛いんだもんよ…」
頭をかいてへへへ、と苦笑いしているシャチとペンギンは反省している様子はない。
「ねぇ、2人とシリウスは何に謝ってるんだ?」
話しの見えないベポは頬を膨らませている恋歌に話しかけられず、床に座っている3人に聞く。
「いやー、シリウスが恋歌の身体に入ってる時にお菓子たくさんあげちゃったんだよな」
「いつもの量じゃ足りなかったんだから仕方ないだろ」
「え?」
「シリウスがお菓子お腹いっぱい食べたいって言うからさー、作ってあったお菓子ほとんど…食べ…」
反省の色が見えない2人とシリウスは、そんなに大きな音を立てたわけではないのに、静かに立ち上がった恋歌に視線を向けた。
『…あんなにあった、お菓子、全部食べたの?』
あんなに、というのはここ数日分の全員分の休憩時のお菓子と、シリウス用の保存のきくお菓子。
それを全部シリウスが昨日食べたという事は、それはすべて恋歌の身体に吸収されたということ。
いつもよりスカートが少しきつかった事、脱衣所で体重計に乗れば過去最高数値を叩きだしていた事にくらりと眩暈がした。
『…もういい
シリウスは、しばらく、お菓子禁止』
「えっ!?」
それだけを伝えると、ふい、と視線を逸らしてすたすたと食堂から出て行ってしまった。
「…怒って、たよな?」
「そう…だな」
頬を膨らませて怒っている姿も可愛らしく、でれでれとしている間に食堂から出て行ってしまった恋歌が、本気で怒っていることに気づいたのは、最後に視線を合わせてくれなかったから。
やっとやばい事をしたと認識したシャチとペンギンは、目を合わせてだらだらと滝汗をかき始めた。
「早く謝った方がいいよ」
「「う…」」
『(…え、な、なんか…、え?)』
気のせいだと思いたかったが、確かめる為にこっそり脱衣所に向かい、周りに誰もいない事をきちんと確認してから、深呼吸をして足を踏み出した。
『え…』
結果に思わず声を出してしまい、現実を受け止めきれずしばらく固まっていたが、思い当たる事があった恋歌は、ばっと脱衣所から走り出した。
「うぉっ…どうした、珍しいな」
ばんっ、と食堂の扉を開ければ、ペンギンが夕食の仕込みをしているだけで、他のクルーたちはいない。
『シリウス、知らない?』
「え…さぁ…
いつもならベポのとこだと思うけど…」
あまりばたばたと動くタイプではない恋歌が、少し怒ったような表情を浮かべてシリウスを探している事に、ペンギンは少し嫌な予感がした。
『…
【シリウス】!』
「!!」
恋歌はちらっとベポの部屋の方を見たが、掌の上に魔方陣を出して、声に魔力を乗せてシリウスを呼び出すと、きょとんとした顔のシリウスが現れた。
「?
なんだ?」
『…シリウス、わたしに、隠してる事、ある?』
敵襲でもないのに呼び出されたことに不思議そうな顔をしているシリウスだったが、怒った様子の恋歌にやばいという顔をしてすっ、っと視線を逸らした。
『ねぇ…思い当たる事、あるんだよね?』
「い、いや…その…」
ずいっと顔を近づけてくる恋歌に、だらだらと冷や汗をかきながら助けを求めるようにペンギンに視線を向けるが、助けを求めた先のペンギンも、恋歌から逃げようと食堂から出ようとしているところだった。
『ペンギン』
「はい!!」
『シャチ、呼んできて』
「は、はい!!」
今まで感じた事のない威圧感のある声に、背筋がぴんと伸び、大声で返事をしてばたばたと食堂から出て行った。
「あ、あのな恋歌…おれは」
『後で聞く』
「…はい」
話しを聞いてくれなさそうな空気に、おとなしく黙ったシリウス。
少し後に急に消えたシリウスを心配してベポが食堂に顔を出したが、頬を膨らませている恋歌と、諦めたようにおとなしく恋歌の前に座っているシリウスを交互に見て、不思議そうな顔をして恋歌の横に座った。
しばらくしてペンギンがシャチを連れて戻ってくると、重い空気にすべてを察したシャチとペンギンは観念したように黙って床に正座した。
「「すいませんでした!!」」
「え?2人とも恋歌に何かしたの?」
がばっと頭を下げて土下座をした2人に、ベポがそう声をかけるが、シリウスも机から飛び降りて反省するように頭を下げた。
『…ダメだって、言ったよね?』
「…悪かった」
「恋歌の姿でおねだりされると…つい…」
「可愛いんだもんよ…」
頭をかいてへへへ、と苦笑いしているシャチとペンギンは反省している様子はない。
「ねぇ、2人とシリウスは何に謝ってるんだ?」
話しの見えないベポは頬を膨らませている恋歌に話しかけられず、床に座っている3人に聞く。
「いやー、シリウスが恋歌の身体に入ってる時にお菓子たくさんあげちゃったんだよな」
「いつもの量じゃ足りなかったんだから仕方ないだろ」
「え?」
「シリウスがお菓子お腹いっぱい食べたいって言うからさー、作ってあったお菓子ほとんど…食べ…」
反省の色が見えない2人とシリウスは、そんなに大きな音を立てたわけではないのに、静かに立ち上がった恋歌に視線を向けた。
『…あんなにあった、お菓子、全部食べたの?』
あんなに、というのはここ数日分の全員分の休憩時のお菓子と、シリウス用の保存のきくお菓子。
それを全部シリウスが昨日食べたという事は、それはすべて恋歌の身体に吸収されたということ。
いつもよりスカートが少しきつかった事、脱衣所で体重計に乗れば過去最高数値を叩きだしていた事にくらりと眩暈がした。
『…もういい
シリウスは、しばらく、お菓子禁止』
「えっ!?」
それだけを伝えると、ふい、と視線を逸らしてすたすたと食堂から出て行ってしまった。
「…怒って、たよな?」
「そう…だな」
頬を膨らませて怒っている姿も可愛らしく、でれでれとしている間に食堂から出て行ってしまった恋歌が、本気で怒っていることに気づいたのは、最後に視線を合わせてくれなかったから。
やっとやばい事をしたと認識したシャチとペンギンは、目を合わせてだらだらと滝汗をかき始めた。
「早く謝った方がいいよ」
「「う…」」