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シリウスが何かの準備をしてくれるらしく、修行を開始するのは少し待ってくれと言われ、修行に備えて魔力を温存しておけと伝えてどこかに行ってしまった。
「恋歌」
『はい』
「話がある
部屋まで来い」
食堂に残されたローががたんと立ち上がりついて来いと視線を向けたため恋歌も慌てて立ち上がる。
「まぁ座れ」
ローの部屋に通され、先にソファに座ったローが自分の横をぽん、と軽く叩いた。
その場所に座るとぐいっと肩を引き寄せられたので、とん、と頭をローの肩に乗せた。
『どうしたの?』
「…いや」
すり、と肩を撫で、肩にかかっている髪を指で絡めるように遊んでいると、恋歌も手を伸ばしてきてローの手を取って両手でなぞりはじめる。
物騒な文字が刻まれた昔より大きくなった綺麗な手を、絡めるように自分の指をローの指の間に入れて握れば、ローの方からも握り返してくれた。
「…駄犬から聞いた」
『……なにを?』
おおよそ何を聞いたのかは予想がついたが、何を聞いたのかと聞けば、髪から手を離し、くいっと顎を掴んで視線を合わせた。
「治癒魔法、恋歌にとっては危ないもんなんだってな」
『…みたいだね』
他人事のような返事をする恋歌に、はぁとため息をついたローは、ぐっと力を入れて恋歌をソファの上に押し倒した。
「…どうせおれたちが怪我したら使うんだろ」
『……』
「…やっぱりな
その力を使わないために駄犬があんな急に厳しい事言い出したんだろ?」
『…うん』
「どんな怪我をしたっておれが治してやる
だから今後治癒魔法は使うな、約束できるな?」
『……やだ』
「恋歌…」
最初は興味本位で恋歌に治癒魔法を見せてもらい、使う事も止めなかったが、恋歌自身に危険があるとわかれば話は別。
それでも恋歌の性格であれば、自分たちが怪我をしたとき、自分に危険があるとわかっていても治癒魔法を使う事はわかっている。
だからこそ忠告をしたのに、にっこりと笑って首を軽く横に振るだけ。
呆れたようにため息をつけば、頬に手を伸ばされてすり、と撫でられた。
『わたしは…魔女であることを、誇りに思ってる』
「…ああ」
『ローの船の、クルーである事も…』
「…ああ」
『だからね、わたしは…わたしに、できることを、したいの』
「…お前の命を危険に曝してまでやる事じゃねぇよ
恋歌の犠牲で治る怪我も、救われる命も…いらねぇ」
『…わかってる
大丈夫、そんな無茶な、使い方はしない、から』
「そういう問題じゃねぇよ」
何を言っても揺らぎそうにない恋歌に、頑固だなとため息をついてこつん、と額を合わせた。
『ロー』
「ん?」
キスをしようと唇を近づけていたが、触れる寸前で名を呼ばれ、ぴたっと身体を止める。
『大好き』
「……ああ、おれも愛してる」
なぜこのタイミングで言われたのかはわからなかったが、頬に添えられたままの手に自分の手を重ね、今度こそ唇を合わせた。
「恋歌」
『はい』
「話がある
部屋まで来い」
食堂に残されたローががたんと立ち上がりついて来いと視線を向けたため恋歌も慌てて立ち上がる。
「まぁ座れ」
ローの部屋に通され、先にソファに座ったローが自分の横をぽん、と軽く叩いた。
その場所に座るとぐいっと肩を引き寄せられたので、とん、と頭をローの肩に乗せた。
『どうしたの?』
「…いや」
すり、と肩を撫で、肩にかかっている髪を指で絡めるように遊んでいると、恋歌も手を伸ばしてきてローの手を取って両手でなぞりはじめる。
物騒な文字が刻まれた昔より大きくなった綺麗な手を、絡めるように自分の指をローの指の間に入れて握れば、ローの方からも握り返してくれた。
「…駄犬から聞いた」
『……なにを?』
おおよそ何を聞いたのかは予想がついたが、何を聞いたのかと聞けば、髪から手を離し、くいっと顎を掴んで視線を合わせた。
「治癒魔法、恋歌にとっては危ないもんなんだってな」
『…みたいだね』
他人事のような返事をする恋歌に、はぁとため息をついたローは、ぐっと力を入れて恋歌をソファの上に押し倒した。
「…どうせおれたちが怪我したら使うんだろ」
『……』
「…やっぱりな
その力を使わないために駄犬があんな急に厳しい事言い出したんだろ?」
『…うん』
「どんな怪我をしたっておれが治してやる
だから今後治癒魔法は使うな、約束できるな?」
『……やだ』
「恋歌…」
最初は興味本位で恋歌に治癒魔法を見せてもらい、使う事も止めなかったが、恋歌自身に危険があるとわかれば話は別。
それでも恋歌の性格であれば、自分たちが怪我をしたとき、自分に危険があるとわかっていても治癒魔法を使う事はわかっている。
だからこそ忠告をしたのに、にっこりと笑って首を軽く横に振るだけ。
呆れたようにため息をつけば、頬に手を伸ばされてすり、と撫でられた。
『わたしは…魔女であることを、誇りに思ってる』
「…ああ」
『ローの船の、クルーである事も…』
「…ああ」
『だからね、わたしは…わたしに、できることを、したいの』
「…お前の命を危険に曝してまでやる事じゃねぇよ
恋歌の犠牲で治る怪我も、救われる命も…いらねぇ」
『…わかってる
大丈夫、そんな無茶な、使い方はしない、から』
「そういう問題じゃねぇよ」
何を言っても揺らぎそうにない恋歌に、頑固だなとため息をついてこつん、と額を合わせた。
『ロー』
「ん?」
キスをしようと唇を近づけていたが、触れる寸前で名を呼ばれ、ぴたっと身体を止める。
『大好き』
「……ああ、おれも愛してる」
なぜこのタイミングで言われたのかはわからなかったが、頬に添えられたままの手に自分の手を重ね、今度こそ唇を合わせた。