出会いから出航まで
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アミとも友人関係を続け、本屋と占いの仕事も順調にこなせるようになってきた。
アミが恋歌の占いの評判を広げてくれたらしく、1日20人の定員いっぱいの人数が占いに訪れていた。
占いの方で出してもらえる恋歌の紅茶目当てにお喋りをしにくる客も増えてきている。
「今日もお疲れ様
占いが順調なおかげで本の方の売り上げも上々だよ!」
最近客足が増えた事に機嫌のいい店主に見送られ、町の入り口へ向かう。
『(あれ、みんないる)』
町の入り口に向かえば、いつもの4人が自転車に跨ってわいわいと話しているのを見つけた。
「あ、恋歌も帰ってきた!」
「おー、お疲れ」
≪お疲れ様、みんなでなにしてるの?≫
「たまたまみんな同じ時間に仕事が終わったからさ、みんなで帰ろうって話になったんだ」
「で、せっかくだし家まで競争しようと思ってな
最下位だったやつは、この先1週間ずっと便所掃除と朝飯係ってことになった」
≪そうなんだ≫
それは自転車の乗れない自分はどうすればいいのだろうときょろきょろとしていると、ローが荷台をぽんと叩いた。
「さっさと乗れ
こいつらにはいいハンデだ」
「言ったな!!」
早くしろと言われて恋歌が荷台に乗ったのを確認し、誰かの合図と同時にいつもとは比べ物にならないスピードで自転車が動き出した。
『(は、はや…)』
恋歌を乗せながらも、1位で独走しているローの自転車のスピードに、振り落とされるんじゃないかと怖くなり、思わずぎゅっとローに抱き着いた。
「……」
なぜかその姿に身体がうずいたローはさらにスピードを上げて、3人との距離をあけていく。
「ようし、1位だ!」
『(こ、怖かった…)』
いつもと半分ぐらいの時間で家にたどり着いたが、恐怖の方が勝っていたらしく、荷台からおりて地面に足をつけたとき、ふらついてしまった。
「おっと」
腕を掴まれ恋歌が倒れる前に支えてくれた。
≪ごめん≫
「いや、ちゃんと立てるか?」
うん、と頷けば手を離してまだ自転車をこいでいる3人を見つめる。
順位的にはシャチ、ペンギン、ベポという順番。
「多分このままの順位だな」
ベポは脚力はあるが、自転車はあまり得意ではないようで、ふらふらとしながらこいでいる。
『(だからベポと一緒に帰る事なかったんだ)』
恋歌はベポ以上に自転車に乗れないため、町に行くときと家に帰ってくるときにはいつも誰かに乗せてもらっている。
だが今まで一度もベポの後ろに乗った事はない。
それはなぜかと思っていたが、荷台に人を乗せての運転は無理だと判断されたのだろう。
ローの予想通り順位の変動はなく、そのままゴールした。
「おーい、ガラクタ屋!帰ったぞ!」
ローが大声で声をかけるが、ヴォルフからの返答はない。
いつもはこの時間には家にいるのにと不思議そうな顔をするが、どこにいるのかはわからない。
「どうする?とりあえず先に飯の準備でもしちまうか?」
「そうしよう
今日は、いい魚も買えたんだぜ…って、ローさん
あれ、なんだ?」
「ん?」
ペンギンが指差した方を見ると、畑のあたりから黒い煙が上がっていた。
全員に嫌な予感がよぎったが、ローに声をかけられ全員で煙の上がっている方へ走りだした。
畑の方に走っていくと、黒い煙を上げている飛行機らしきものと、血まみれになって倒れているヴォルフの姿がある。
「じいさん!!」
ローがヴォルフの容体を確認し、かなり危ない状態だと判断したのか、歯をぎりっと食いしばった。
「じいさんはおれが運ぶ!ベポ!湯を沸かしておいてくれ!
ペンギン!じいさんを寝かせる手術台の用意を!
シャチ!お前は俺の手術道具一式を出しておけ!
恋歌!それを全部消毒しとけ!」
「「「りょ、了解!!」」」
全員がローに言われたことを実行する為に一斉に走り出した。
アミが恋歌の占いの評判を広げてくれたらしく、1日20人の定員いっぱいの人数が占いに訪れていた。
占いの方で出してもらえる恋歌の紅茶目当てにお喋りをしにくる客も増えてきている。
「今日もお疲れ様
占いが順調なおかげで本の方の売り上げも上々だよ!」
最近客足が増えた事に機嫌のいい店主に見送られ、町の入り口へ向かう。
『(あれ、みんないる)』
町の入り口に向かえば、いつもの4人が自転車に跨ってわいわいと話しているのを見つけた。
「あ、恋歌も帰ってきた!」
「おー、お疲れ」
≪お疲れ様、みんなでなにしてるの?≫
「たまたまみんな同じ時間に仕事が終わったからさ、みんなで帰ろうって話になったんだ」
「で、せっかくだし家まで競争しようと思ってな
最下位だったやつは、この先1週間ずっと便所掃除と朝飯係ってことになった」
≪そうなんだ≫
それは自転車の乗れない自分はどうすればいいのだろうときょろきょろとしていると、ローが荷台をぽんと叩いた。
「さっさと乗れ
こいつらにはいいハンデだ」
「言ったな!!」
早くしろと言われて恋歌が荷台に乗ったのを確認し、誰かの合図と同時にいつもとは比べ物にならないスピードで自転車が動き出した。
『(は、はや…)』
恋歌を乗せながらも、1位で独走しているローの自転車のスピードに、振り落とされるんじゃないかと怖くなり、思わずぎゅっとローに抱き着いた。
「……」
なぜかその姿に身体がうずいたローはさらにスピードを上げて、3人との距離をあけていく。
「ようし、1位だ!」
『(こ、怖かった…)』
いつもと半分ぐらいの時間で家にたどり着いたが、恐怖の方が勝っていたらしく、荷台からおりて地面に足をつけたとき、ふらついてしまった。
「おっと」
腕を掴まれ恋歌が倒れる前に支えてくれた。
≪ごめん≫
「いや、ちゃんと立てるか?」
うん、と頷けば手を離してまだ自転車をこいでいる3人を見つめる。
順位的にはシャチ、ペンギン、ベポという順番。
「多分このままの順位だな」
ベポは脚力はあるが、自転車はあまり得意ではないようで、ふらふらとしながらこいでいる。
『(だからベポと一緒に帰る事なかったんだ)』
恋歌はベポ以上に自転車に乗れないため、町に行くときと家に帰ってくるときにはいつも誰かに乗せてもらっている。
だが今まで一度もベポの後ろに乗った事はない。
それはなぜかと思っていたが、荷台に人を乗せての運転は無理だと判断されたのだろう。
ローの予想通り順位の変動はなく、そのままゴールした。
「おーい、ガラクタ屋!帰ったぞ!」
ローが大声で声をかけるが、ヴォルフからの返答はない。
いつもはこの時間には家にいるのにと不思議そうな顔をするが、どこにいるのかはわからない。
「どうする?とりあえず先に飯の準備でもしちまうか?」
「そうしよう
今日は、いい魚も買えたんだぜ…って、ローさん
あれ、なんだ?」
「ん?」
ペンギンが指差した方を見ると、畑のあたりから黒い煙が上がっていた。
全員に嫌な予感がよぎったが、ローに声をかけられ全員で煙の上がっている方へ走りだした。
畑の方に走っていくと、黒い煙を上げている飛行機らしきものと、血まみれになって倒れているヴォルフの姿がある。
「じいさん!!」
ローがヴォルフの容体を確認し、かなり危ない状態だと判断したのか、歯をぎりっと食いしばった。
「じいさんはおれが運ぶ!ベポ!湯を沸かしておいてくれ!
ペンギン!じいさんを寝かせる手術台の用意を!
シャチ!お前は俺の手術道具一式を出しておけ!
恋歌!それを全部消毒しとけ!」
「「「りょ、了解!!」」」
全員がローに言われたことを実行する為に一斉に走り出した。