入れ替わり
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ローと恋歌の関係が変わってもハートの海賊団としての生活に変わりはなく、海面に浮上したときの鍛錬も普段通り行われる。
『ありがとうございました』
「ああ」
剣術の稽古をローが恋歌につけ終え、恋歌は個人的に魔法の練習をするために隅の方でシリウスと本を広げている。
「次はお前らだ」
「「アイアイ…」」
ローが木刀を肩に担いで別の鍛錬をしていたペンギンとシャチに声をかけると、一瞬嫌そうな顔をしたが渋々木刀を持って立ち上がった。
その横ではベポが1人で拳法の鍛錬をしている。
「じゃあまずはペンギンから…!!」
「な、なんだ!?」
1人ずつ向かってこいと言おうとしたが、恋歌のいる方向から姿が見えないほどの光が発せられた。
「…恋歌!!」
しばらくして光がおさまると、恋歌とシリウスが甲板に倒れており、全員で慌てて駆け寄りローが恋歌の背中に手を回して身体を起こす。
「恋歌…」
気を失っているだけのように見えるが、軽く頬を撫でてやれば瞼が震え、ゆっくりと目を開けた。
「あ、シリウスも目を覚ましたよ」
ベポが抱えているシリウスも目を開けたらしく、きょろきょろとベポの腕の上で視線を彷徨わせている。
「…離せ、クソガキ」
「……は?」
「「「え?」」」
目を開けた恋歌が、目の前にいるのがローだと気づいて、今までに見た事がない嫌そうな表情をされ、胸を押されていつも通りの綺麗な声で、聞いた事もないような言葉が聞こえた。
他の3人もぽかんとしており、ローから離れた恋歌が自分の掌を見つめ、ベポの腕の中にいるシリウスと目を合わせてため息をついた。
「…だから気を抜くなと言っただろ」
『ご、ごめん…』
「え?え?」
いつもと雰囲気の違う恋歌に誰も現状を理解できず、しょんぼりしているシリウスと立ち上がった恋歌を交互に見ると、困惑している雰囲気を感じたシリウスがくりっとした目をローに向けた。
『わたしとシリウス…中身が、入れ替わっちゃった、みたいなの…』
「入れ…替わった…?」
「てことは…恋歌の中にシリウスが入ってて…」
「シリウスの中に恋歌がいるってこと…?」
「そういうことだ…っと…」
「……」
立ち上がって足を踏み出そうとした恋歌の身体が傾き、咄嗟にローが恋歌の身体を支えると、またしても嫌そうな表情を向けられた。
「…おれの能力で戻してやる」
こんな表情を出会ってから今までされたことのないローは、さっさともとに戻してやろうと能力を発動させたが、2人の精神は入れ替えられなかった。
「無理だ
これは恋歌の魔法の暴発
魔法で入れ替わった精神を悪魔の実の能力で入れ替えることはできない」
「じゃあ…どうすればいいんだ?」
いつものようにたどたどしい話し方ではなく、すらすらと話す恋歌の声と話し方に違和感しか感じない。
「この程度なら1日もあれば元に戻る
おれは恋歌の魔力をうまく使えない
自然に戻るのを待つのが賢明だな」
『ごめんなさい…』
変に魔法で戻ろうとするよりは時間で自然に元に戻る方がいいだろうとシリウスが判断し、シリウスがそう言うならと誰も他に解決案を出す事は出来ず、ひとまず鍛錬を終わらせ食堂で話をしようと船内に足を進ませたが、恋歌、もといシリウスが歩かない。
「どうした?」
「ん」
ペンギンがどうかしたのかと声をかけると、ペンギンに無言で両手を広げた。
「え?」
「人間の姿になったのは初めてだ
歩き方がよくわからん、運べ」
「え…っと…」
抱っこしてくれとせがんでくる恋歌の姿は可愛いが、びしびしと背中に感じる視線が怖く抱えてやることができない。
「キャプテンじゃだめ…「なぜおれがあのクソガキに運ばれないといけないんだ」
ですよね…」
シリウスが仲の悪いローに運んでくれと頼むとは到底思わず、ちらっとローの方に視線を向けると、ひょい、とベポの腕からシリウス、もとい恋歌を引き取り、ベポにシリウスを連れて来いと指示を出して、先に船内に入って行った。
『ありがとうございました』
「ああ」
剣術の稽古をローが恋歌につけ終え、恋歌は個人的に魔法の練習をするために隅の方でシリウスと本を広げている。
「次はお前らだ」
「「アイアイ…」」
ローが木刀を肩に担いで別の鍛錬をしていたペンギンとシャチに声をかけると、一瞬嫌そうな顔をしたが渋々木刀を持って立ち上がった。
その横ではベポが1人で拳法の鍛錬をしている。
「じゃあまずはペンギンから…!!」
「な、なんだ!?」
1人ずつ向かってこいと言おうとしたが、恋歌のいる方向から姿が見えないほどの光が発せられた。
「…恋歌!!」
しばらくして光がおさまると、恋歌とシリウスが甲板に倒れており、全員で慌てて駆け寄りローが恋歌の背中に手を回して身体を起こす。
「恋歌…」
気を失っているだけのように見えるが、軽く頬を撫でてやれば瞼が震え、ゆっくりと目を開けた。
「あ、シリウスも目を覚ましたよ」
ベポが抱えているシリウスも目を開けたらしく、きょろきょろとベポの腕の上で視線を彷徨わせている。
「…離せ、クソガキ」
「……は?」
「「「え?」」」
目を開けた恋歌が、目の前にいるのがローだと気づいて、今までに見た事がない嫌そうな表情をされ、胸を押されていつも通りの綺麗な声で、聞いた事もないような言葉が聞こえた。
他の3人もぽかんとしており、ローから離れた恋歌が自分の掌を見つめ、ベポの腕の中にいるシリウスと目を合わせてため息をついた。
「…だから気を抜くなと言っただろ」
『ご、ごめん…』
「え?え?」
いつもと雰囲気の違う恋歌に誰も現状を理解できず、しょんぼりしているシリウスと立ち上がった恋歌を交互に見ると、困惑している雰囲気を感じたシリウスがくりっとした目をローに向けた。
『わたしとシリウス…中身が、入れ替わっちゃった、みたいなの…』
「入れ…替わった…?」
「てことは…恋歌の中にシリウスが入ってて…」
「シリウスの中に恋歌がいるってこと…?」
「そういうことだ…っと…」
「……」
立ち上がって足を踏み出そうとした恋歌の身体が傾き、咄嗟にローが恋歌の身体を支えると、またしても嫌そうな表情を向けられた。
「…おれの能力で戻してやる」
こんな表情を出会ってから今までされたことのないローは、さっさともとに戻してやろうと能力を発動させたが、2人の精神は入れ替えられなかった。
「無理だ
これは恋歌の魔法の暴発
魔法で入れ替わった精神を悪魔の実の能力で入れ替えることはできない」
「じゃあ…どうすればいいんだ?」
いつものようにたどたどしい話し方ではなく、すらすらと話す恋歌の声と話し方に違和感しか感じない。
「この程度なら1日もあれば元に戻る
おれは恋歌の魔力をうまく使えない
自然に戻るのを待つのが賢明だな」
『ごめんなさい…』
変に魔法で戻ろうとするよりは時間で自然に元に戻る方がいいだろうとシリウスが判断し、シリウスがそう言うならと誰も他に解決案を出す事は出来ず、ひとまず鍛錬を終わらせ食堂で話をしようと船内に足を進ませたが、恋歌、もといシリウスが歩かない。
「どうした?」
「ん」
ペンギンがどうかしたのかと声をかけると、ペンギンに無言で両手を広げた。
「え?」
「人間の姿になったのは初めてだ
歩き方がよくわからん、運べ」
「え…っと…」
抱っこしてくれとせがんでくる恋歌の姿は可愛いが、びしびしと背中に感じる視線が怖く抱えてやることができない。
「キャプテンじゃだめ…「なぜおれがあのクソガキに運ばれないといけないんだ」
ですよね…」
シリウスが仲の悪いローに運んでくれと頼むとは到底思わず、ちらっとローの方に視線を向けると、ひょい、とベポの腕からシリウス、もとい恋歌を引き取り、ベポにシリウスを連れて来いと指示を出して、先に船内に入って行った。