出会いから出航まで
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アミと約束した日の夜。
「なんで俺まで…」
「知らないわよ」
診療所での仕事を終えて帰ろうとしたとき、診療所の前で待ち構えていた恋歌に手を引かれ、意味がわからないまま連れてこられたのはアミの家。
他の3人に今日の帰りは遅くなることは伝え、3人ともローが一緒なら大丈夫だろうと言っていたので、すんなり帰って行った。
≪ローには魔力を貸してほしい≫
「…いいのか?」
≪うん≫
「え、なにが?」
その一言で自分が呼ばれた理由がわかったローは、小さくため息をついて好きにしろとだけ言った。
困惑しているアミにローはめんどくさそうに恋歌を指さした。
「こいつ、魔女なんだよ」
「は?魔女?
魔女って…不気味な薬作ったり、箒で空を飛んだりする?」
「不気味な薬ってのは違うかもしれねぇが…
魔法が使える」
「魔法…」
にわかには信じがたいが、二人が嘘を言っているようには見えない。
≪アミはそこに座ってて
ローはこっちに≫
アミは恋歌の正面に座り、ローは恋歌の隣へ座り、手を繋いだ。
妹の名前と生年月日と聞き、恋歌が目を閉じた。
「な、にこれ…」
「すげぇ…」
恋歌の足元には魔方陣が浮かび上がり、アミの家の中は満天の星空が広がった。
「これが…魔法…」
ヴォルフが作った人工の星空もすごかったが、恋歌のは空間事切り取られたかのようにリアルな星空。
まるで宇宙空間にいるかのような錯覚に陥る。
がりがりと目を閉じたままノートに字を書いていく恋歌の手元を見るが、何を書いているのかはわからない。
数分後、星空も魔方陣も消え、恋歌が小さく息をはいた。
「大丈夫か?」
魔力を吸われている感覚はないため、ちゃんと恋歌の補助が出来てるかどうかはわからない。
心配してくれるローに大丈夫だと返し手を離すと、自分で書いたノートの字を読む。
「これ、なんて書いてあるの?」
「俺もわからねぇ」
最近恋歌が読んでいる本の文字に似ているが、意味は解らない。
ノートの文字を見ながらさらさらとこの世界の文字に直していく。
≪死んだ人はお星さまになるって聞いたことある?≫
「まぁ…聞いたことぐらいは…」
≪それ、嘘でもおとぎ話でもなくてね
私たち星の魔女は少しだけ亡くなった人の声を聴く事が出来る≫
「!!」
恋歌の書いた言葉に一番驚いているのはローだった。
どうかしたのかと視線を向けるが、なんでもないと帽子を深くかぶりなおす。
「それって…」
≪わたしに出来る事はこれだけ…
聞けた言葉もこれだけだけど…私の事を信じてもらえるなら、これは正真正銘あなたの妹の言葉だよ≫
聞いた言葉を紙に書いてアミにしかわからないようにして渡す。
「そ、か…」
大事なものを握りしめるように恋歌から渡された紙を胸に抱いた。
「…帰るか」
≪うん≫
アミが泣きそうになっているのを見て、ローに腕を引かれる。
また明日ね、と声をかけたかったが、うつむいているアミに届かず、そのままアミの家から出た。
「なんで俺まで…」
「知らないわよ」
診療所での仕事を終えて帰ろうとしたとき、診療所の前で待ち構えていた恋歌に手を引かれ、意味がわからないまま連れてこられたのはアミの家。
他の3人に今日の帰りは遅くなることは伝え、3人ともローが一緒なら大丈夫だろうと言っていたので、すんなり帰って行った。
≪ローには魔力を貸してほしい≫
「…いいのか?」
≪うん≫
「え、なにが?」
その一言で自分が呼ばれた理由がわかったローは、小さくため息をついて好きにしろとだけ言った。
困惑しているアミにローはめんどくさそうに恋歌を指さした。
「こいつ、魔女なんだよ」
「は?魔女?
魔女って…不気味な薬作ったり、箒で空を飛んだりする?」
「不気味な薬ってのは違うかもしれねぇが…
魔法が使える」
「魔法…」
にわかには信じがたいが、二人が嘘を言っているようには見えない。
≪アミはそこに座ってて
ローはこっちに≫
アミは恋歌の正面に座り、ローは恋歌の隣へ座り、手を繋いだ。
妹の名前と生年月日と聞き、恋歌が目を閉じた。
「な、にこれ…」
「すげぇ…」
恋歌の足元には魔方陣が浮かび上がり、アミの家の中は満天の星空が広がった。
「これが…魔法…」
ヴォルフが作った人工の星空もすごかったが、恋歌のは空間事切り取られたかのようにリアルな星空。
まるで宇宙空間にいるかのような錯覚に陥る。
がりがりと目を閉じたままノートに字を書いていく恋歌の手元を見るが、何を書いているのかはわからない。
数分後、星空も魔方陣も消え、恋歌が小さく息をはいた。
「大丈夫か?」
魔力を吸われている感覚はないため、ちゃんと恋歌の補助が出来てるかどうかはわからない。
心配してくれるローに大丈夫だと返し手を離すと、自分で書いたノートの字を読む。
「これ、なんて書いてあるの?」
「俺もわからねぇ」
最近恋歌が読んでいる本の文字に似ているが、意味は解らない。
ノートの文字を見ながらさらさらとこの世界の文字に直していく。
≪死んだ人はお星さまになるって聞いたことある?≫
「まぁ…聞いたことぐらいは…」
≪それ、嘘でもおとぎ話でもなくてね
私たち星の魔女は少しだけ亡くなった人の声を聴く事が出来る≫
「!!」
恋歌の書いた言葉に一番驚いているのはローだった。
どうかしたのかと視線を向けるが、なんでもないと帽子を深くかぶりなおす。
「それって…」
≪わたしに出来る事はこれだけ…
聞けた言葉もこれだけだけど…私の事を信じてもらえるなら、これは正真正銘あなたの妹の言葉だよ≫
聞いた言葉を紙に書いてアミにしかわからないようにして渡す。
「そ、か…」
大事なものを握りしめるように恋歌から渡された紙を胸に抱いた。
「…帰るか」
≪うん≫
アミが泣きそうになっているのを見て、ローに腕を引かれる。
また明日ね、と声をかけたかったが、うつむいているアミに届かず、そのままアミの家から出た。