恋愛相談

夢小説設定

本棚全体の夢小説設定
夢主

酒をお互いに持ち寄って集まった場所は施設の中の多目的室。

持ち寄った酒を机の上に置けば、10人では飲み切れないほどの量が集まった。

「どうすんだよ、こんな量の酒…」

「これが全部なくなるなんてこと…ない、はず…」

見た事もない量の酒に若干引いているが、これに勝たなければ恋歌が相手に盗られてしまう。

「うう…もう臭いで酔いそう…」

『大丈夫…?

無理、しないで』

鼻をおさえて机に突っ伏しているベポは、既に臭いだけでダウンしており、恋歌が心配そうにベポの背中を擦ってやっている。

「キャプテン…これ、飲み比べなんて、大丈夫なのか?」

ベポと恋歌は戦力外として、残りの3人で勝たなければいけないが、余裕そうににやついている相手に不安が広がる。

「ああ

絶対に勝つ」

「キャプテン…」

一切揺らぎのない自信に満ちた瞳に、腹をくくった2人は丸めていた背筋を伸ばし、どんと構えて座りなおした。

「んじゃ、始めるか」

とん、と目の前にコップが置かれ、その中に透明な酒が注がれていく。

『あ、ペンギン

席、替わってもいい?』

「ん?ああ」

飲み比べが始まる直前、ベポと一緒に端にいた恋歌が、ペンギンと場所を交代してローの横に腰を下ろした。

ロー、恋歌、シャチ、ペンギン、ベポという順番で並び、シリウスは既にダウンしている為、終わったら呼んでくれと空間の中に避難している。

『(大丈夫…

できる…)』

ふぅ、と息をはいている恋歌を見て、ローにぽん、と背中を軽く叩かれた。

「無理するな

やばいと思ったらすぐに飲むのをやめろ」

『うん、ありがとう』

「1杯目ー」

相手の海賊の合図で目の前に置かれたグラスを掴み、一気にぐいっと飲み干した。

『(う…美味しくないし、喉が焼けそう…)』

「へぇ…結構強いのからいくんだな」

眉間に皺が寄っている恋歌の背中を擦ってやり、最初にしては強い酒はローの口には合ったが、ロー以外の4人は難しい顔をしている。

「長期戦なんか望んでないしね」

「それもそうだな」

次に注がれたお酒をぐいっと一気に飲み干したローは、仲間たちを見てこれは自分以外潰れるのは早いだろうなと悟った。

「うえー…もうおれ気持ち悪い…」

「早すぎんだろ!!」

2杯目でもうダウンしたベポは、ぐるぐると目を回し、きゅーっと潰れた。

「ははっ、白クマくんにはちょいときつかったかな」

げらげらと笑われているベポは反論する気力もなく、横に座っているペンギンに背中を擦られている。

「はいはい、次行くぞ」

潰れた者を介抱する暇すら与えられず、すぐに次のお酒が注がれた。
35/53ページ
スキ