出会いから出航まで
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それから約2年の歳月が経った。
話さずとも筆談や身振り手振りで会話をし、ヴォルフに与えられる仕事はちゃんとこなせるようにもなった。
そして恋歌の目的のために恋歌の身体が全快してからヴォルフに護身術程度の戦い方を教わっている。
少し背が伸び、笑顔も見せるようになった。
だが、自称天才発明家であるヴォルフの発明品に何度か酷い目に遭わされているため、ヴォルフの発明品には二度と近づかないと決めている。
「ん?
わかっとる
ちゃんと夕飯作って待っとれ」
最近恋歌の頼みでヴォルフは1日に一度ある場所を確認している。
それが恋歌の目的のために必要なことであり、一人で行かせるには危険なところだからとヴォルフが代わりに行ってくれている。
今日も頼むとヴォルフの服の裾を引けばひらひらと手を振りながら目的地に向かった。
その後ろ姿を見送り白い息を吐きながら空を見上げる。
『(今日も星が見えない…)』
1年のうち4分の3は冬の気候であるこの島は雲が晴れていることは少なく、星がなかなか見れない。
今日も分厚い雲があり、星も月も見えない。
毎日この時間になるとヴォルフが帰ってくるのを待つだけの日々。
本当であれば自分で確認しなければいけないこと。
ヴォルフの好意に甘えて夕飯前にヴォルフがその場所を確認しに行き、恋歌が夕飯を作って待つというのが日常となった。
『(今日はなににしようかな)』
ヴォルフが帰ってくるまでに料理を完成させようと家の中に入った。
夕飯が出来上がりしばらく経った頃、慌ただしく扉が開いたため、本を読んで待っていた恋歌は驚いて椅子から転がり落ちそうになった。
「恋歌!!」
玄関の方から大きな声で呼ばれ、走って向かうとヴォルフが腕に誰かを抱えていた。
「おった…!
ほんとに…あの洞窟に…!!」
ヴォルフ自身も驚きを隠せないようでおろおろしているが、まずはぴくりとも動かない抱えている子どもを何とかした方がいいとベッドへ運んだ。
「身体が冷え切っとる
見たところ衰弱もしとるようじゃ
畑から薬草をとってきて今日の夕飯のスープに入れてやれ」
ヴォルフにそう指示をされた恋歌は頷いて走って畑に向かった。
《大丈夫かな?》
恋歌が薬草をとって帰ってきたが、まだヴォルフに運び込まれた少年は目を覚ましておらず、うなされながら眠っていた。
ヴ「…こればっかりは小僧の生命力次第じゃ
お前は飯をちゃんと食え」
今できることもないので、ヴォルフに言われた通り夕飯を食べ始めたが、気になるのかちらちらと少年の方を見ている。
ヴ「(ほんとにこの小僧が…?)」
恋歌の目的やここにいる理由も過去も知っているが、まだ半信半疑なヴォルフ。
だが、恋歌とそう年の変わらない子どもがこんなに衰弱した状態でいるのは心配は心配なためすぐに追い出すようなことはしない。
ヴォルフもいつでも起きてもいいように様子を気にしながら、夕飯に手をつけ始めた。
話さずとも筆談や身振り手振りで会話をし、ヴォルフに与えられる仕事はちゃんとこなせるようにもなった。
そして恋歌の目的のために恋歌の身体が全快してからヴォルフに護身術程度の戦い方を教わっている。
少し背が伸び、笑顔も見せるようになった。
だが、自称天才発明家であるヴォルフの発明品に何度か酷い目に遭わされているため、ヴォルフの発明品には二度と近づかないと決めている。
「ん?
わかっとる
ちゃんと夕飯作って待っとれ」
最近恋歌の頼みでヴォルフは1日に一度ある場所を確認している。
それが恋歌の目的のために必要なことであり、一人で行かせるには危険なところだからとヴォルフが代わりに行ってくれている。
今日も頼むとヴォルフの服の裾を引けばひらひらと手を振りながら目的地に向かった。
その後ろ姿を見送り白い息を吐きながら空を見上げる。
『(今日も星が見えない…)』
1年のうち4分の3は冬の気候であるこの島は雲が晴れていることは少なく、星がなかなか見れない。
今日も分厚い雲があり、星も月も見えない。
毎日この時間になるとヴォルフが帰ってくるのを待つだけの日々。
本当であれば自分で確認しなければいけないこと。
ヴォルフの好意に甘えて夕飯前にヴォルフがその場所を確認しに行き、恋歌が夕飯を作って待つというのが日常となった。
『(今日はなににしようかな)』
ヴォルフが帰ってくるまでに料理を完成させようと家の中に入った。
夕飯が出来上がりしばらく経った頃、慌ただしく扉が開いたため、本を読んで待っていた恋歌は驚いて椅子から転がり落ちそうになった。
「恋歌!!」
玄関の方から大きな声で呼ばれ、走って向かうとヴォルフが腕に誰かを抱えていた。
「おった…!
ほんとに…あの洞窟に…!!」
ヴォルフ自身も驚きを隠せないようでおろおろしているが、まずはぴくりとも動かない抱えている子どもを何とかした方がいいとベッドへ運んだ。
「身体が冷え切っとる
見たところ衰弱もしとるようじゃ
畑から薬草をとってきて今日の夕飯のスープに入れてやれ」
ヴォルフにそう指示をされた恋歌は頷いて走って畑に向かった。
《大丈夫かな?》
恋歌が薬草をとって帰ってきたが、まだヴォルフに運び込まれた少年は目を覚ましておらず、うなされながら眠っていた。
ヴ「…こればっかりは小僧の生命力次第じゃ
お前は飯をちゃんと食え」
今できることもないので、ヴォルフに言われた通り夕飯を食べ始めたが、気になるのかちらちらと少年の方を見ている。
ヴ「(ほんとにこの小僧が…?)」
恋歌の目的やここにいる理由も過去も知っているが、まだ半信半疑なヴォルフ。
だが、恋歌とそう年の変わらない子どもがこんなに衰弱した状態でいるのは心配は心配なためすぐに追い出すようなことはしない。
ヴォルフもいつでも起きてもいいように様子を気にしながら、夕飯に手をつけ始めた。