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「おれ1人で大丈夫だから、2人は遊んでて」
ローにバレないように”頑張って”とエールを送ってくれたベポが、女の子を肩車して迷子センターに連れて行くのを見送り、恋歌がローの手を引く。
『なにしたい?』
「恋歌が行きてぇところでいい」
意外と深い場所でも大丈夫だとわかった恋歌は、ローの言葉にどこに行こうかとぐるっとあたりを見渡す。
『あれは?』
「……」
恋歌が指をさしたのは洞窟のようになっている場所で、中からは楽しそうな悲鳴が聞こえてくる。
「行くぞ」
見たところ足首程度までしか水位がないので、あそこならそんなに力も抜ける事もないだろうと、今度はローが恋歌の手を引いて歩き始める。
「ちっ…」
『?』
だが、目的の場所にたどり着くまでの道のりで、恋歌に向けられる視線が鬱陶しく、思わず舌打ちが出てしまった。
一度プールの中に入ってしまった為、水滴が恋歌の身体を伝い、谷間に吸い込まれていく水滴もあれば、白く細い足を伝って地面に落ちる水滴もある。
それがなぜか扇情的に見えるのは、ローだけではないらしい。
急に不機嫌になったローの事を不思議に思ったが、恋歌も恋歌で少しもやもやとしながらローの横を歩いていた。
『(やっぱりローって…他の人から見てもかっこいい、んだよね)』
「どうした」
『…なんでも、ないよ』
ちらちらと向けられる女性たちからの視線に、頬を膨らませていると、立ち止まって顔を覗き込んでくる。
ローの顔はたしかに整っているとは思うが見慣れてしまっている上に、性格もすべて含めて好きになった相手なので、外見だけを見てくるのは、どうにも気に入らない。
たしかにローは細身ではあるが均整のとれた筋肉に、スタイルも良く、周りから褒められるほどの容姿に、優しい性格(恋歌談)の為、注目を浴びるのも仕方ないかと思うが、背中を押してくれている人がいることもあり、思い切って腕にぎゅっと抱き着いた。
「…疲れたのか?」
抱き着いた瞬間にローが一瞬固まったが、すぐに平静を取り繕って恋歌の頭を撫でてやる。
ローの問いに関しては首を横に振り、早く行こうと腕を引いてくる。
「(胸…柔ら…はっ!)」
手を繋いでいる時も偶に当たっていたが、今は胸を腕に押し付けるように歩いている為、柔らかい感触が伝わってくる。
少し前に直接触った感触が不意に思い出され、どくん、と心臓が熱くなったがその雑念を振り払う。
まさか恋歌が自分に向けられている女たちからの視線に、牽制する為に腕を組んできたとは思わず、恋歌の好きにさせてやる。
「意外と暗いな」
入口にたどり着いて中を覗き込むと、中は深海の雰囲気を出すために薄暗くライトアップされている。
だが、その薄暗さで転んだりしても大丈夫なように中はぶにぶにとした柔らかい素材でできている。
「離れるなよ」
『うん』
地面も比較的柔らかく歩きにくいが、それが楽しいのか周りでは楽しそうな声が聞こえる。
小さくではあるが洞窟の中ではアナウンスも流れているが、ほとんど楽しそうな声にかき消されている。
『これ、なんだろうね』
「……
海王類だな」
壁に描かれている落書きのような絵が何だろうとそれを指差して問えば、また眉間に皺を寄せて図鑑を見て知っている内容を話してやる。
『へぇー、じゃあ、あっちは?』
「あれは北の海にはいねぇ種類だ」
物知りなローに洞窟の中でぼんやり光っている海王類たちを指差していくと、全て回答が返ってくる。
ゆっくりと周りを見ながら歩いているうちに、余所見をしていても転けないようにと、いつの間にか腰に手が回されている。
楽しんでいることをわかっているから、ちゃんと前を向いて歩けとは言ってこないのがローの優しさ。
「あ!そろそろもう一回来るよ!」
「今度は避けれるかなー」
子どもたちが笑いながら走り抜けていき、恋歌とローの横を通り過ぎた直後、海王類たちの目がきらりと光った。
「なっ…」
絵の海王類たちの口からぶしゅっ、と水が一気に噴出されあっという間に全身びしょ濡れになった。
「なんだこの仕掛け…」
『ふ、ふふっ』
頭からずぶ濡れになったローは不機嫌そうに濡れた髪をかきあげ、咄嗟に庇った恋歌を見下ろすと、珍しく声を出して笑っていた。
『濡れちゃったね』
「…ああ、そうだな」
くすくすと笑いながら顔にかかった水を手で拭っている恋歌を見て、ローの心臓がきゅーっと音を立てた。
ローにバレないように”頑張って”とエールを送ってくれたベポが、女の子を肩車して迷子センターに連れて行くのを見送り、恋歌がローの手を引く。
『なにしたい?』
「恋歌が行きてぇところでいい」
意外と深い場所でも大丈夫だとわかった恋歌は、ローの言葉にどこに行こうかとぐるっとあたりを見渡す。
『あれは?』
「……」
恋歌が指をさしたのは洞窟のようになっている場所で、中からは楽しそうな悲鳴が聞こえてくる。
「行くぞ」
見たところ足首程度までしか水位がないので、あそこならそんなに力も抜ける事もないだろうと、今度はローが恋歌の手を引いて歩き始める。
「ちっ…」
『?』
だが、目的の場所にたどり着くまでの道のりで、恋歌に向けられる視線が鬱陶しく、思わず舌打ちが出てしまった。
一度プールの中に入ってしまった為、水滴が恋歌の身体を伝い、谷間に吸い込まれていく水滴もあれば、白く細い足を伝って地面に落ちる水滴もある。
それがなぜか扇情的に見えるのは、ローだけではないらしい。
急に不機嫌になったローの事を不思議に思ったが、恋歌も恋歌で少しもやもやとしながらローの横を歩いていた。
『(やっぱりローって…他の人から見てもかっこいい、んだよね)』
「どうした」
『…なんでも、ないよ』
ちらちらと向けられる女性たちからの視線に、頬を膨らませていると、立ち止まって顔を覗き込んでくる。
ローの顔はたしかに整っているとは思うが見慣れてしまっている上に、性格もすべて含めて好きになった相手なので、外見だけを見てくるのは、どうにも気に入らない。
たしかにローは細身ではあるが均整のとれた筋肉に、スタイルも良く、周りから褒められるほどの容姿に、優しい性格(恋歌談)の為、注目を浴びるのも仕方ないかと思うが、背中を押してくれている人がいることもあり、思い切って腕にぎゅっと抱き着いた。
「…疲れたのか?」
抱き着いた瞬間にローが一瞬固まったが、すぐに平静を取り繕って恋歌の頭を撫でてやる。
ローの問いに関しては首を横に振り、早く行こうと腕を引いてくる。
「(胸…柔ら…はっ!)」
手を繋いでいる時も偶に当たっていたが、今は胸を腕に押し付けるように歩いている為、柔らかい感触が伝わってくる。
少し前に直接触った感触が不意に思い出され、どくん、と心臓が熱くなったがその雑念を振り払う。
まさか恋歌が自分に向けられている女たちからの視線に、牽制する為に腕を組んできたとは思わず、恋歌の好きにさせてやる。
「意外と暗いな」
入口にたどり着いて中を覗き込むと、中は深海の雰囲気を出すために薄暗くライトアップされている。
だが、その薄暗さで転んだりしても大丈夫なように中はぶにぶにとした柔らかい素材でできている。
「離れるなよ」
『うん』
地面も比較的柔らかく歩きにくいが、それが楽しいのか周りでは楽しそうな声が聞こえる。
小さくではあるが洞窟の中ではアナウンスも流れているが、ほとんど楽しそうな声にかき消されている。
『これ、なんだろうね』
「……
海王類だな」
壁に描かれている落書きのような絵が何だろうとそれを指差して問えば、また眉間に皺を寄せて図鑑を見て知っている内容を話してやる。
『へぇー、じゃあ、あっちは?』
「あれは北の海にはいねぇ種類だ」
物知りなローに洞窟の中でぼんやり光っている海王類たちを指差していくと、全て回答が返ってくる。
ゆっくりと周りを見ながら歩いているうちに、余所見をしていても転けないようにと、いつの間にか腰に手が回されている。
楽しんでいることをわかっているから、ちゃんと前を向いて歩けとは言ってこないのがローの優しさ。
「あ!そろそろもう一回来るよ!」
「今度は避けれるかなー」
子どもたちが笑いながら走り抜けていき、恋歌とローの横を通り過ぎた直後、海王類たちの目がきらりと光った。
「なっ…」
絵の海王類たちの口からぶしゅっ、と水が一気に噴出されあっという間に全身びしょ濡れになった。
「なんだこの仕掛け…」
『ふ、ふふっ』
頭からずぶ濡れになったローは不機嫌そうに濡れた髪をかきあげ、咄嗟に庇った恋歌を見下ろすと、珍しく声を出して笑っていた。
『濡れちゃったね』
「…ああ、そうだな」
くすくすと笑いながら顔にかかった水を手で拭っている恋歌を見て、ローの心臓がきゅーっと音を立てた。