ペンギンの女難
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着替えた恋歌がベポに抱えられて戻ってきた後、全員でアジトの方へ向かうために夜の道を歩く。
『ベポ、わたし箒に乗る、から』
「おれが恋歌と引っ付いてたいんだ」
『…そっか、ありがと』
「へへ」
ずっと抱えてくれているベポに降ろしてと伝えたが、ベポはすりすりと頬をすり寄せて離してくれない。
恋歌もふわふわの身体に包み込まれているのは嬉しい為、お礼を言ってそのままベポのお腹に頭を寄せる。
「でもたしかにこの道はベポに抱えてもらってた方がいいかもな」
「ああ…足元も見えにくいしな…」
アジトの裏の小屋、というのはけもの道を通らなければ行けない場所にあるらしく、ローを先頭にベポ、ベポに抱えられた恋歌、シャチ、ペンギンという並びで歩いているが、足元に気を付けなければ木の根に足を取られてしまいそうになり、ところどころ枝が飛び出している場所もある。
恋歌は箒に乗ってついてくると言っていたが、こんな状態では徒歩でも着いてくることは難しかっただろう。
「恋歌、魔方陣出してくれ」
『はい』
今までは月明かりで歩けていたが、奥に進むにつれて木々に遮られ、足元すら見えなくなってきた。
小さな魔方陣を掌に出せば、ほんのりと周りが明るくなる。
『シリウス』
「あいよ」
恋歌が出した魔方陣のおかげで少し明るくはなったが、まだ足元が少し暗い為、ベポの頭の上にいたシリウスに声をかけると、ぴょんと地面に降りた。
「目閉じとけよ」
シリウスの足元に魔方陣が浮かぶと、そこから恋歌とは比べ物にならないほどの光が溢れだした。
「そんなこともできたのか…」
「おれは恋歌に貰った名前の通りの事ができる
シリウスという名前は”光り輝くもの””焼き焦がすもの”という意味だ
その気になれば周りを焼き焦がす事も出来る」
「おおう…意外と怖いな」
可愛い見た目からは想像できない内容にシャチがわざとらしく身震いした。
「恋歌の指示がなければやらねぇよ
ほら、さっさと行くぞ」
とことこと歩き始めたシリウスに続くように道なき道を進み、しばらく歩けばぽつんと建っている今にも崩れそうな小屋が見つかった。
「ここか…」
「見張りとかはいないみたいだな」
「周りに人の気配もなーし」
「けど…なんだか嫌な雰囲気だ…」
異様な雰囲気を纏っている小屋は、入る事を躊躇ってしまうが、先頭のローはくるりと全員を振り返った。
「恋歌、この小屋の時間止めろ
中に入ってる時に崩れでもしたらたまったもんじゃねぇ」
『わかった』
「ベポは恋歌と一緒に外で待機だ
外からあいつらの残党が襲ってこないとも限らねぇからな」
「う、うん」
「ペンギンとシャチはおれと一緒に来い」
「「アイアイ」」
クルーたちに指示を出して全員が緊張した面持ちで頷いたのを確認し、恋歌に目配せをして小屋に魔法がかかったのを確認してから扉を開けた。
『ベポ、わたし箒に乗る、から』
「おれが恋歌と引っ付いてたいんだ」
『…そっか、ありがと』
「へへ」
ずっと抱えてくれているベポに降ろしてと伝えたが、ベポはすりすりと頬をすり寄せて離してくれない。
恋歌もふわふわの身体に包み込まれているのは嬉しい為、お礼を言ってそのままベポのお腹に頭を寄せる。
「でもたしかにこの道はベポに抱えてもらってた方がいいかもな」
「ああ…足元も見えにくいしな…」
アジトの裏の小屋、というのはけもの道を通らなければ行けない場所にあるらしく、ローを先頭にベポ、ベポに抱えられた恋歌、シャチ、ペンギンという並びで歩いているが、足元に気を付けなければ木の根に足を取られてしまいそうになり、ところどころ枝が飛び出している場所もある。
恋歌は箒に乗ってついてくると言っていたが、こんな状態では徒歩でも着いてくることは難しかっただろう。
「恋歌、魔方陣出してくれ」
『はい』
今までは月明かりで歩けていたが、奥に進むにつれて木々に遮られ、足元すら見えなくなってきた。
小さな魔方陣を掌に出せば、ほんのりと周りが明るくなる。
『シリウス』
「あいよ」
恋歌が出した魔方陣のおかげで少し明るくはなったが、まだ足元が少し暗い為、ベポの頭の上にいたシリウスに声をかけると、ぴょんと地面に降りた。
「目閉じとけよ」
シリウスの足元に魔方陣が浮かぶと、そこから恋歌とは比べ物にならないほどの光が溢れだした。
「そんなこともできたのか…」
「おれは恋歌に貰った名前の通りの事ができる
シリウスという名前は”光り輝くもの””焼き焦がすもの”という意味だ
その気になれば周りを焼き焦がす事も出来る」
「おおう…意外と怖いな」
可愛い見た目からは想像できない内容にシャチがわざとらしく身震いした。
「恋歌の指示がなければやらねぇよ
ほら、さっさと行くぞ」
とことこと歩き始めたシリウスに続くように道なき道を進み、しばらく歩けばぽつんと建っている今にも崩れそうな小屋が見つかった。
「ここか…」
「見張りとかはいないみたいだな」
「周りに人の気配もなーし」
「けど…なんだか嫌な雰囲気だ…」
異様な雰囲気を纏っている小屋は、入る事を躊躇ってしまうが、先頭のローはくるりと全員を振り返った。
「恋歌、この小屋の時間止めろ
中に入ってる時に崩れでもしたらたまったもんじゃねぇ」
『わかった』
「ベポは恋歌と一緒に外で待機だ
外からあいつらの残党が襲ってこないとも限らねぇからな」
「う、うん」
「ペンギンとシャチはおれと一緒に来い」
「「アイアイ」」
クルーたちに指示を出して全員が緊張した面持ちで頷いたのを確認し、恋歌に目配せをして小屋に魔法がかかったのを確認してから扉を開けた。