ペンギンの女難
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しばらくして水音が止み、ばさばさと服を着る音が聞こえ始めたため、医学書を閉じてシャワールームから少し離れた椅子に座る。
がちゃ、と扉が開いた直後に椅子から立ち上がり、歩きにくそうにしている恋歌に手を差し出す。
「服…着替えなかったのか」
『うん…』
風呂に入る前に着ていたローの服をそのまま着て出てきた恋歌に、なぜ着替えなかったのかと首を傾げたが濡れた髪を乾かしてやろうとベッドに座らせてやる。
ぽんぽん、と髪の水気を取ってやり、おとなしくしている恋歌は、ぎゅっと心臓あたりの服を握り締めている。
「魔力が足りないか?」
心臓の近くを握っているということは、魔力に関係あるのかと聞くが、しばらく間が空いて軽く首を横に振られた。
「よし、もういいぞ」
『ありがとう
あ、の…お願いが、あって…』
「ん?」
乾いた髪を撫でてくれていた手を掴み、じっとローの手を見つめると、何を思ったのか左胸にローの掌を押し付けた。
「お、おい!」
『あ…』
分厚めのパーカーと下着が間にあるとはいえ、ふにゃりと柔らかい感触に、慌てたように手を引っ込めた。
引っ込められた手を見て、しゅん、と落ち込んだ表情をしている恋歌に、何がしたいのかわからないローは、一瞬触れた恋歌の胸の感触を忘れる為に、ぎゅっと握り拳を作る。
「何がしてぇんだ」
『…触られた感触を、消したくて…』
「触られ、た…?」
部屋に入った時ルーフに組み敷かれてはいたが、下着はつけていた為、間に合ったと思っていた。
『紋章と…逃げようとしたときに、胸を、握りつぶされて…痛くて…気持ち悪くて…』
「他は…?
どこ、触られた」
『足、と…髪』
散々ルーフに対する怒りを本人にぶつけたはずだが、また新たに怒りが込み上げてきた。
「おれで、いいのか?」
上書きをしてほしいということだと気づいたローだったが、その相手が自分でいいのかと聞けば、とん、と頭をローの胸に預けてきた。
『ローが、いい』
「…わかった」
だんだんと恥ずかしくなってきたのか、顔をぐりぐりと胸に押し付けてくる恋歌の頭を撫でてやり、そっと恋歌の胸に手を添えた。
「痛かったら言え」
『うん…』
ふにふにと軽く力を入れて胸を触り始め、たまにぴくっと反応する恋歌に、自分の緊張が伝わらないように反対の手で恋歌の手を握った。
「痛く、ねぇか?」
『だいじょ、ぶ…だけど、服の上、嫌…』
「それは…だめだ」
『どうして…?』
服の上からでは遠慮がちに力を入れるローの感覚があまり伝わってこないため、服の中に手を入れさせようとするが、それはダメだとローは首を振る。
「自分の身体を大事にしろ
簡単に胸を触らせるんじゃねぇ」
百歩譲って今のこの行為は、ローの中で医療行為だと無理やり位置づけているが、服の中に手を入れてしまえば、直接ではないとはいえ、理性が持つ気がしない。
もっともらしい事を言って諦めさせようとするが、恋歌が悲しそうな顔をして、少し潤んだ瞳で見つめてくるので、最終的に折れたのはローの方だった。
がちゃ、と扉が開いた直後に椅子から立ち上がり、歩きにくそうにしている恋歌に手を差し出す。
「服…着替えなかったのか」
『うん…』
風呂に入る前に着ていたローの服をそのまま着て出てきた恋歌に、なぜ着替えなかったのかと首を傾げたが濡れた髪を乾かしてやろうとベッドに座らせてやる。
ぽんぽん、と髪の水気を取ってやり、おとなしくしている恋歌は、ぎゅっと心臓あたりの服を握り締めている。
「魔力が足りないか?」
心臓の近くを握っているということは、魔力に関係あるのかと聞くが、しばらく間が空いて軽く首を横に振られた。
「よし、もういいぞ」
『ありがとう
あ、の…お願いが、あって…』
「ん?」
乾いた髪を撫でてくれていた手を掴み、じっとローの手を見つめると、何を思ったのか左胸にローの掌を押し付けた。
「お、おい!」
『あ…』
分厚めのパーカーと下着が間にあるとはいえ、ふにゃりと柔らかい感触に、慌てたように手を引っ込めた。
引っ込められた手を見て、しゅん、と落ち込んだ表情をしている恋歌に、何がしたいのかわからないローは、一瞬触れた恋歌の胸の感触を忘れる為に、ぎゅっと握り拳を作る。
「何がしてぇんだ」
『…触られた感触を、消したくて…』
「触られ、た…?」
部屋に入った時ルーフに組み敷かれてはいたが、下着はつけていた為、間に合ったと思っていた。
『紋章と…逃げようとしたときに、胸を、握りつぶされて…痛くて…気持ち悪くて…』
「他は…?
どこ、触られた」
『足、と…髪』
散々ルーフに対する怒りを本人にぶつけたはずだが、また新たに怒りが込み上げてきた。
「おれで、いいのか?」
上書きをしてほしいということだと気づいたローだったが、その相手が自分でいいのかと聞けば、とん、と頭をローの胸に預けてきた。
『ローが、いい』
「…わかった」
だんだんと恥ずかしくなってきたのか、顔をぐりぐりと胸に押し付けてくる恋歌の頭を撫でてやり、そっと恋歌の胸に手を添えた。
「痛かったら言え」
『うん…』
ふにふにと軽く力を入れて胸を触り始め、たまにぴくっと反応する恋歌に、自分の緊張が伝わらないように反対の手で恋歌の手を握った。
「痛く、ねぇか?」
『だいじょ、ぶ…だけど、服の上、嫌…』
「それは…だめだ」
『どうして…?』
服の上からでは遠慮がちに力を入れるローの感覚があまり伝わってこないため、服の中に手を入れさせようとするが、それはダメだとローは首を振る。
「自分の身体を大事にしろ
簡単に胸を触らせるんじゃねぇ」
百歩譲って今のこの行為は、ローの中で医療行為だと無理やり位置づけているが、服の中に手を入れてしまえば、直接ではないとはいえ、理性が持つ気がしない。
もっともらしい事を言って諦めさせようとするが、恋歌が悲しそうな顔をして、少し潤んだ瞳で見つめてくるので、最終的に折れたのはローの方だった。