ペンギンの女難
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「実はね、この一家で働いてる友達がいるんだけど、変な事を指示されるらしいの」
「変な指示?」
「ええ…
交代で使用人たちが今の社長の部屋を掃除するんだけど、食事を大目に部屋に持ってくるようにだとか、たまに部屋の掃除をしなくていいと言われたりするの」
「なるほどな…」
なんとなく理解したローは、腕を組んで何かを考えるように目を閉じる。
≪じゃあミーシャはこの写真の2人が、監禁されてるって思ってるんだね≫
「そう
ただそれはわたしの希望で、事実かどうかはわからないんだけどね」
どこか諦めたような顔をしているミーシャを見て、ちらっとローの方を見れば、すっと目を開けたローの金目と視線が合った。
「…調査してみる価値はあるな」
≪この人の生年月日と名前はわかる?≫
頷き合った後、ミーシャにメモを見せると不思議そうな顔をしながら、恋歌が差し出した紙を受け取った。
「悪いけど生年月日まではわからないわ」
戻ってきた紙には2人の名前が書かれており、それを見た恋歌はもう一度ローに視線を向ける。
≪占いはしてもいい?≫
「…おい
今から見ることは他言無用だ
それが約束できねぇなら部屋から出て行け」
「…これでもわたしは要人の相手をする事だってあるの
秘密は洩らさないわ」
ミーシャの目を見て嘘はないとわかった恋歌は、魔方陣を出してその中に手を入れた。
「な、にそれ…」
机の上に置いたのは占いをするときに使うホロスコープ。
「恋歌は本物の魔女でな」
ホロスコープに手をかざして魔力を流せば、中の星たちがぐるぐると動き始める。
「恋歌の占いはよく当たる」
「魔女…占い…」
魔女の存在などおとぎ話でしか聞いた事のないミーシャだったが、目の前で行われている占いは見た事がないほど幻想的で、ホロスコープから目を離せない。
数秒後に中の星がぴたっと止まり、その配置を恋歌がじっと見つめる。
「どうだ」
≪星になってないから生きてはいる…けど、どこにいるかまではわからない
居場所も特定は難しそう…≫
情報が少ない為生きていることしかわからないと、しょんぼりしている恋歌だが、それだけわかれば十分だとローが立ち上がった。
「恋歌は…なんて?」
「その2人が生きている事はわかったらしい
だが、居場所まではわからねぇ」
「生きて…るの…?」
「ああ」
恋歌の占いを信じているローは、ミーシャの言葉に頷き、ぽろぽろと泣き始めたミーシャを横目に恋歌に視線を合わせる。
「船を安全なところに隠したら、あいつらと一緒にやつらの家に偵察してくる
恋歌はここで待機してろ
ここもいつ狙われるかわからねぇからな」
≪わかった
気を付けて≫
「ああ」
短い返事をしてすたすたと部屋の外に出て行ったローを見送り、まだ泣いているミーシャの背中を撫でた。
「変な指示?」
「ええ…
交代で使用人たちが今の社長の部屋を掃除するんだけど、食事を大目に部屋に持ってくるようにだとか、たまに部屋の掃除をしなくていいと言われたりするの」
「なるほどな…」
なんとなく理解したローは、腕を組んで何かを考えるように目を閉じる。
≪じゃあミーシャはこの写真の2人が、監禁されてるって思ってるんだね≫
「そう
ただそれはわたしの希望で、事実かどうかはわからないんだけどね」
どこか諦めたような顔をしているミーシャを見て、ちらっとローの方を見れば、すっと目を開けたローの金目と視線が合った。
「…調査してみる価値はあるな」
≪この人の生年月日と名前はわかる?≫
頷き合った後、ミーシャにメモを見せると不思議そうな顔をしながら、恋歌が差し出した紙を受け取った。
「悪いけど生年月日まではわからないわ」
戻ってきた紙には2人の名前が書かれており、それを見た恋歌はもう一度ローに視線を向ける。
≪占いはしてもいい?≫
「…おい
今から見ることは他言無用だ
それが約束できねぇなら部屋から出て行け」
「…これでもわたしは要人の相手をする事だってあるの
秘密は洩らさないわ」
ミーシャの目を見て嘘はないとわかった恋歌は、魔方陣を出してその中に手を入れた。
「な、にそれ…」
机の上に置いたのは占いをするときに使うホロスコープ。
「恋歌は本物の魔女でな」
ホロスコープに手をかざして魔力を流せば、中の星たちがぐるぐると動き始める。
「恋歌の占いはよく当たる」
「魔女…占い…」
魔女の存在などおとぎ話でしか聞いた事のないミーシャだったが、目の前で行われている占いは見た事がないほど幻想的で、ホロスコープから目を離せない。
数秒後に中の星がぴたっと止まり、その配置を恋歌がじっと見つめる。
「どうだ」
≪星になってないから生きてはいる…けど、どこにいるかまではわからない
居場所も特定は難しそう…≫
情報が少ない為生きていることしかわからないと、しょんぼりしている恋歌だが、それだけわかれば十分だとローが立ち上がった。
「恋歌は…なんて?」
「その2人が生きている事はわかったらしい
だが、居場所まではわからねぇ」
「生きて…るの…?」
「ああ」
恋歌の占いを信じているローは、ミーシャの言葉に頷き、ぽろぽろと泣き始めたミーシャを横目に恋歌に視線を合わせる。
「船を安全なところに隠したら、あいつらと一緒にやつらの家に偵察してくる
恋歌はここで待機してろ
ここもいつ狙われるかわからねぇからな」
≪わかった
気を付けて≫
「ああ」
短い返事をしてすたすたと部屋の外に出て行ったローを見送り、まだ泣いているミーシャの背中を撫でた。