ペンギンの女難
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老婆が店に入ってしばらくすると、ばたばたとこちらに近づいてくる足音が近づいてきた。
「恋歌!
ほんとに戻ってきてくれたのね!」
がばっ、と恋歌に抱きついたミーシャは、恋歌の隣にいるローと視線を合わせるために顔を上げた。
「…あんたも来てくれたの?」
「勘違いするな
恋歌から事情は聞いたが、それが解決できる問題なのか見定めに来ただけだ
おれたちでどうにもできねぇと判断したら恋歌は連れて帰る」
『(え?)』
そんな話聞いていないとローに視線を向けると、呆れたようにため息をついて頭を撫でられた。
「恋歌、おれたちやお前でどうにもできねぇと判断した場合、大人しく船に戻ってもらう
それが納得できなきゃ今すぐに連れて帰る」
《…わかった》
なんとかしたいという気持ちは尊重するが、その志だけではどうにもならないことがある。
恋歌の魔法であればなんとかできることもあるかもしれないが、それで恋歌が星の魔女とバレ、世間から追われるようになってしまっては意味がない。
ローたちハートの海賊団にとっては、一度立ち寄っただけのこの島の娼館より、恋歌が優先になってしまうのは仕方のないこと。
渋々頷いた恋歌にいい子だと頭に置いている手をぽん、と一度弾ませてから、ミーシャに視線を向ける。
「お前の中で何か考えがあるなら聞く
何もねぇならおれたちで勝手に動かせてもらうが、どうだ」
「…そうね
ここじゃ誰に聞かれるかわからないから、わたしの部屋に行きましょう」
近くに先ほどの老婆もいる為、その意見に同意し恋歌とローを部屋に入れると伝えに行けば、また気味の悪い笑みで見られ、なるべく恋歌を老婆から見えないようにしてミーシャの部屋へ向かった。
「あんまり3人でくつろげる場所じゃないけど…
適当に座ってくれる?」
ミーシャの部屋は娼館ということもあり、豪華な天蓋付のベッドに、小さな机と椅子が2脚、その他には箪笥や簡易的な照明などが置いてある。
この部屋の中では変装をとっても安全だと言われたので、変装を解き落ち着きなく室内を見渡す。
『(お、女の人の部屋だ…)』
開けた瞬間いい匂いのした部屋に、なぜか恋歌がどきどきしていると、2脚しかない椅子の一つに恋歌を座らせ、ローは近くの空き箱に腰を下ろした。
「あら、意外と紳士的なのね」
「あ?ふざけたこと言ってねぇで、さっさと話せ」
「そうね
じゃあまずはこれ、ありがとう」
恋歌の正面に座ったミーシャは、今朝恋歌に貰ったお金が入った袋を机の上に置いた。
「おい、何か書くものあるか」
「え、ええ」
お金を返されたことに驚いてどうしてと聞きたそうだったが、ミーシャに手話が通じるはずもなく、紙とペンを空間から出すわけにもいかず、手を彷徨わせているとローに言われてミーシャが紙とペンを用意してくれた。
≪どうして?≫
「ふふっ、残念だけどわたしそんなに安くないの
これじゃ昨日の分にもならないわ」
『(え…)』
返された袋の中を見て、持っているお小遣いを全て渡したのに、これで足りないのかと唖然としている。
「でも…気持ちはすごくうれしかったわ
ありがとう」
しゅん、としている恋歌の頭を撫でてやれば、申し訳なさそうに笑われた。
「あなたみたいにいい子を巻き込んでしまった事は申し訳ないと思ってる
でも、わたしたちも毎日を生きるために必死なの」
≪わたしに出来ることがあれば役に立ちたい
だから気にしないで≫
その返答に嬉しそうに笑ったミーシャは、考えていた事を話すために口を開いた。
「恋歌!
ほんとに戻ってきてくれたのね!」
がばっ、と恋歌に抱きついたミーシャは、恋歌の隣にいるローと視線を合わせるために顔を上げた。
「…あんたも来てくれたの?」
「勘違いするな
恋歌から事情は聞いたが、それが解決できる問題なのか見定めに来ただけだ
おれたちでどうにもできねぇと判断したら恋歌は連れて帰る」
『(え?)』
そんな話聞いていないとローに視線を向けると、呆れたようにため息をついて頭を撫でられた。
「恋歌、おれたちやお前でどうにもできねぇと判断した場合、大人しく船に戻ってもらう
それが納得できなきゃ今すぐに連れて帰る」
《…わかった》
なんとかしたいという気持ちは尊重するが、その志だけではどうにもならないことがある。
恋歌の魔法であればなんとかできることもあるかもしれないが、それで恋歌が星の魔女とバレ、世間から追われるようになってしまっては意味がない。
ローたちハートの海賊団にとっては、一度立ち寄っただけのこの島の娼館より、恋歌が優先になってしまうのは仕方のないこと。
渋々頷いた恋歌にいい子だと頭に置いている手をぽん、と一度弾ませてから、ミーシャに視線を向ける。
「お前の中で何か考えがあるなら聞く
何もねぇならおれたちで勝手に動かせてもらうが、どうだ」
「…そうね
ここじゃ誰に聞かれるかわからないから、わたしの部屋に行きましょう」
近くに先ほどの老婆もいる為、その意見に同意し恋歌とローを部屋に入れると伝えに行けば、また気味の悪い笑みで見られ、なるべく恋歌を老婆から見えないようにしてミーシャの部屋へ向かった。
「あんまり3人でくつろげる場所じゃないけど…
適当に座ってくれる?」
ミーシャの部屋は娼館ということもあり、豪華な天蓋付のベッドに、小さな机と椅子が2脚、その他には箪笥や簡易的な照明などが置いてある。
この部屋の中では変装をとっても安全だと言われたので、変装を解き落ち着きなく室内を見渡す。
『(お、女の人の部屋だ…)』
開けた瞬間いい匂いのした部屋に、なぜか恋歌がどきどきしていると、2脚しかない椅子の一つに恋歌を座らせ、ローは近くの空き箱に腰を下ろした。
「あら、意外と紳士的なのね」
「あ?ふざけたこと言ってねぇで、さっさと話せ」
「そうね
じゃあまずはこれ、ありがとう」
恋歌の正面に座ったミーシャは、今朝恋歌に貰ったお金が入った袋を机の上に置いた。
「おい、何か書くものあるか」
「え、ええ」
お金を返されたことに驚いてどうしてと聞きたそうだったが、ミーシャに手話が通じるはずもなく、紙とペンを空間から出すわけにもいかず、手を彷徨わせているとローに言われてミーシャが紙とペンを用意してくれた。
≪どうして?≫
「ふふっ、残念だけどわたしそんなに安くないの
これじゃ昨日の分にもならないわ」
『(え…)』
返された袋の中を見て、持っているお小遣いを全て渡したのに、これで足りないのかと唖然としている。
「でも…気持ちはすごくうれしかったわ
ありがとう」
しゅん、としている恋歌の頭を撫でてやれば、申し訳なさそうに笑われた。
「あなたみたいにいい子を巻き込んでしまった事は申し訳ないと思ってる
でも、わたしたちも毎日を生きるために必死なの」
≪わたしに出来ることがあれば役に立ちたい
だから気にしないで≫
その返答に嬉しそうに笑ったミーシャは、考えていた事を話すために口を開いた。