ペンギンの女難
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「……どうすればそういう考えになるんだ」
「ははは…」
『……』
恋歌の言葉に驚いたのはペンギンだけではなくミーシャもで、2人してぽかんとしていたが一先ずローに相談をしようと、回らない頭で恋歌に伝え、ミーシャと一度別れて船に戻ってきた。
ミーシャに自分のお小遣いを全部渡したと伝えると、ただでさえ不機嫌そうな顔に、新たに深く眉間の皺が刻まれていく。
《ここに停泊してる間だけでもミーシャに何かしてあげられないかなって思って…》
「それでその女を買ったと…」
恋歌の性格はよく理解しているし、海に出てしたいこともわかっている。
海賊に誘ったのはローなので、なるべく恋歌のやりたいことは尊重してやるつもりだが、やり方が間違っているのではないかとため息をついて頬杖をつく。
「わかってるとは思うがそれは根本的な解決にはならねぇぞ
おれたちがここを出港するのが先か、恋歌の金が尽きるのが先か
どちらにせよ、恋歌がやってることは一時凌ぎにすぎねぇ」
《わかってる…
でも…他に方法があるのかわからなくて…》
しゅん、とする恋歌にローとペンギンが視線を合わせ、ほぼ同じタイミングでため息をつき、ローが椅子から立ち上がった。
「恋歌、その女のところ行くぞ」
『え?』
「ペンギン、留守は任せた」
「アイアイ、キャプテン」
戸惑っている恋歌の手を引いて部屋から出ていく2人をペンギンが手を振りながら見送り、つくづく恋歌には甘いなと苦笑いした。
ローも。自分も。
船を出る前にちゃんと変装をさせられ、ローに手を引かれてたどり着いたのはミーシャの所属する娼館。
「…なんだいあんた
その女でも売りに来たのかい?」
変装をさせているため顔などは見えていないのに、店から出てきた老婆は、恋歌を上から下まで品定めをするように視線を滑らせにやりと笑った。
それに嫌そうに眉間に皺を寄せたローは、老婆から見えないように恋歌を背中に隠した。
「んなわけねぇだろ
ここにミーシャって女がいるはずだ
そいつに用がある」
「…その子ならいつでも歓迎するよ
すぐに金が稼げる」
「さっさと呼べ」
本来であればこのような場所に恋歌を連れてきたくはなかった。
数多くの女達を見てきている老婆には、恋歌が男を惑わせる魅力があることに気づいたのだろう。
恋歌を売りにきたということではないと残念そうにため息をついた老婆は、ゆっくりと店の中に消えていった。
「恋歌、この島で声は出すな」
この娼館以外にもいくつも娼館があり、いつ誰に恋歌の声を聞かれてさらわれてしまうかわからないと、恋歌に忠告すればわかったと頷いた。
「ははは…」
『……』
恋歌の言葉に驚いたのはペンギンだけではなくミーシャもで、2人してぽかんとしていたが一先ずローに相談をしようと、回らない頭で恋歌に伝え、ミーシャと一度別れて船に戻ってきた。
ミーシャに自分のお小遣いを全部渡したと伝えると、ただでさえ不機嫌そうな顔に、新たに深く眉間の皺が刻まれていく。
《ここに停泊してる間だけでもミーシャに何かしてあげられないかなって思って…》
「それでその女を買ったと…」
恋歌の性格はよく理解しているし、海に出てしたいこともわかっている。
海賊に誘ったのはローなので、なるべく恋歌のやりたいことは尊重してやるつもりだが、やり方が間違っているのではないかとため息をついて頬杖をつく。
「わかってるとは思うがそれは根本的な解決にはならねぇぞ
おれたちがここを出港するのが先か、恋歌の金が尽きるのが先か
どちらにせよ、恋歌がやってることは一時凌ぎにすぎねぇ」
《わかってる…
でも…他に方法があるのかわからなくて…》
しゅん、とする恋歌にローとペンギンが視線を合わせ、ほぼ同じタイミングでため息をつき、ローが椅子から立ち上がった。
「恋歌、その女のところ行くぞ」
『え?』
「ペンギン、留守は任せた」
「アイアイ、キャプテン」
戸惑っている恋歌の手を引いて部屋から出ていく2人をペンギンが手を振りながら見送り、つくづく恋歌には甘いなと苦笑いした。
ローも。自分も。
船を出る前にちゃんと変装をさせられ、ローに手を引かれてたどり着いたのはミーシャの所属する娼館。
「…なんだいあんた
その女でも売りに来たのかい?」
変装をさせているため顔などは見えていないのに、店から出てきた老婆は、恋歌を上から下まで品定めをするように視線を滑らせにやりと笑った。
それに嫌そうに眉間に皺を寄せたローは、老婆から見えないように恋歌を背中に隠した。
「んなわけねぇだろ
ここにミーシャって女がいるはずだ
そいつに用がある」
「…その子ならいつでも歓迎するよ
すぐに金が稼げる」
「さっさと呼べ」
本来であればこのような場所に恋歌を連れてきたくはなかった。
数多くの女達を見てきている老婆には、恋歌が男を惑わせる魅力があることに気づいたのだろう。
恋歌を売りにきたということではないと残念そうにため息をついた老婆は、ゆっくりと店の中に消えていった。
「恋歌、この島で声は出すな」
この娼館以外にもいくつも娼館があり、いつ誰に恋歌の声を聞かれてさらわれてしまうかわからないと、恋歌に忠告すればわかったと頷いた。