ペンギンの女難
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「(ぜ、全然眠れなかった…)」
いつもの習慣で寝不足でも朝食を作る時間に起きてしまったペンギンは、まだ引っ付いたままの恋歌にため息をついて頭を撫でてやる。
「(キャプテンは鋼の精神力でも持ってんのか?)」
恋歌は妹分という贔屓目をなしにしてもかなりの美少女。
しかもローからすれば好きな相手。
ローと寝ている時はどんな風に寝ているかは知らないが、こうやって抱きついて寝ているとしたら、この姿を自分だけのものにしたいとは思わないのだろうかと新たに疑問が増えた。
「恋歌、そろそろ起きるぞ」
だが、今はそんなことより船に帰って不機嫌な船長をどう宥めるかの方が重要。
そのために恋歌は必要不可欠。
いつもより少し早い時間に起こされた恋歌は、何度か瞬きを繰り返し、ペンギンから離れて身体を起こした。
「おはよ」
『おはよう』
ちらっと恋歌の後ろを見れば、ミーシャはまだ眠っており、規則正しく布団が上下に動いている。
「さて、おれたちは船に戻るか」
『ミーシャは、このまま?』
「一晩だけって話だったろ?」
『うん…』
「?」
「くぁ…」
歯切れの悪い恋歌に、どうかしたのかと首を傾げていると、ぐぐっと伸びをしたシリウスが、大きなあくびをした後恋歌の頭に飛び乗った。
「お前も恋歌の性格わかってんなら、あの女の話を聞いて恋歌が簡単に帰ると思ってねぇよな?」
『シリウス…』
「あー…やっぱそうなるか…」
ミーシャの事を聞いた時からなんとなく嫌な予感はしていた。
元々恋歌が海に出たのは人を助けたいという思いから。
そんな思いを持って海に出てきた恋歌が、目の前で辛そうな顔を一瞬でも見せた相手の事を放っておけるわけもない。
「んー…けどなぁ…今回のは助けてやるのは…」
難しいんじゃないか、という言葉はぐっと飲み込んだ。
「…もう朝?」
恋歌の後ろでミーシャが身体を起こしたのが見えたから。
「?
なに?」
恋歌とペンギンから視線を向けられて、どこか変なところでもあるだろうかと、顔をぺたぺたと触っている。
「…聞きてェんだけど、今日の夜…とかはどうするつもりなんだ?」
なるべく言葉を選んだつもりではあるが、あくびをしているミーシャは、ベッドから抜けてぐぐっと伸びた。
「一日だけでも一緒にいてくれてよかったわ
今日は今日でなんとかするわよ」
何とかなると笑うミーシャに、ぐっと拳を握りしめた恋歌は、ベッドから飛び出して脱衣所に入り、数秒後に出てきた。
「え…え…?」
ぐいっと先ほどまで持っていなかった小さな袋を目の前に突き出され、受け取って中を見れば、少額ではあるが金貨が数枚入っている。
『ミーシャ』
「うぇっ!?
喋れたの!?ていうかその声なに!?」
いろんなことに驚いて何から聞いたらいいのかわからないミーシャだが、恋歌に強く肩を掴まれて、取り敢えず口を閉じた。
『わたしが、あなたを買う』
「…はぁ!?」
いつもの習慣で寝不足でも朝食を作る時間に起きてしまったペンギンは、まだ引っ付いたままの恋歌にため息をついて頭を撫でてやる。
「(キャプテンは鋼の精神力でも持ってんのか?)」
恋歌は妹分という贔屓目をなしにしてもかなりの美少女。
しかもローからすれば好きな相手。
ローと寝ている時はどんな風に寝ているかは知らないが、こうやって抱きついて寝ているとしたら、この姿を自分だけのものにしたいとは思わないのだろうかと新たに疑問が増えた。
「恋歌、そろそろ起きるぞ」
だが、今はそんなことより船に帰って不機嫌な船長をどう宥めるかの方が重要。
そのために恋歌は必要不可欠。
いつもより少し早い時間に起こされた恋歌は、何度か瞬きを繰り返し、ペンギンから離れて身体を起こした。
「おはよ」
『おはよう』
ちらっと恋歌の後ろを見れば、ミーシャはまだ眠っており、規則正しく布団が上下に動いている。
「さて、おれたちは船に戻るか」
『ミーシャは、このまま?』
「一晩だけって話だったろ?」
『うん…』
「?」
「くぁ…」
歯切れの悪い恋歌に、どうかしたのかと首を傾げていると、ぐぐっと伸びをしたシリウスが、大きなあくびをした後恋歌の頭に飛び乗った。
「お前も恋歌の性格わかってんなら、あの女の話を聞いて恋歌が簡単に帰ると思ってねぇよな?」
『シリウス…』
「あー…やっぱそうなるか…」
ミーシャの事を聞いた時からなんとなく嫌な予感はしていた。
元々恋歌が海に出たのは人を助けたいという思いから。
そんな思いを持って海に出てきた恋歌が、目の前で辛そうな顔を一瞬でも見せた相手の事を放っておけるわけもない。
「んー…けどなぁ…今回のは助けてやるのは…」
難しいんじゃないか、という言葉はぐっと飲み込んだ。
「…もう朝?」
恋歌の後ろでミーシャが身体を起こしたのが見えたから。
「?
なに?」
恋歌とペンギンから視線を向けられて、どこか変なところでもあるだろうかと、顔をぺたぺたと触っている。
「…聞きてェんだけど、今日の夜…とかはどうするつもりなんだ?」
なるべく言葉を選んだつもりではあるが、あくびをしているミーシャは、ベッドから抜けてぐぐっと伸びた。
「一日だけでも一緒にいてくれてよかったわ
今日は今日でなんとかするわよ」
何とかなると笑うミーシャに、ぐっと拳を握りしめた恋歌は、ベッドから飛び出して脱衣所に入り、数秒後に出てきた。
「え…え…?」
ぐいっと先ほどまで持っていなかった小さな袋を目の前に突き出され、受け取って中を見れば、少額ではあるが金貨が数枚入っている。
『ミーシャ』
「うぇっ!?
喋れたの!?ていうかその声なに!?」
いろんなことに驚いて何から聞いたらいいのかわからないミーシャだが、恋歌に強く肩を掴まれて、取り敢えず口を閉じた。
『わたしが、あなたを買う』
「…はぁ!?」