ペンギンの女難
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急に奇声を発して起き上ったペンギンが、真っ赤な顔で息を切らしている事に驚いている恋歌は、後ろでミーシャがにやっと笑った事に気づかなかった。
「やだ、意外と初心なのね
かーわい」
「うるせぇ…///」
顔を少し赤くしているペンギンを見て、楽しそうに笑っているミーシャは後ろから恋歌を抱き締める。
「…一晩だけでもいいの
一緒にいてくれない?」
懇願するような声音に、恋歌がペンギンの顔を見ると、ものすごくめんどくさそうな顔をしていた。
だが、ミーシャと昨日の男の関係を聞いてしまった以上、簡単に断るという事も出来ない。
「…キャプテンに聞いてくる」
恋歌も同性のこういう頼みを簡単に断ったりする性格ではないとわかっている為、ため息をついてベッドから立ち上がった。
「おれたちにはその女の事情なんざ関係ねぇ
恋歌連れて帰ってこい」
「まぁそうなるよな…」
ミーシャを1人で宿に残していく事は出来ず、恋歌を1人で船に戻すわけにもいかなかったため、ペンギンが1人で船に戻ってローに話をすると、こっちを見もせずに突っぱねられた。
「けど恋歌は傍にいてやりたそうだったし、一晩ぐらいならいいんじゃないか?」
「随分と…恋歌の肩を持つじゃねぇか」
「はぁ?これぐらいいつものことだろ?
おれだって恋歌の事は心配だし、叶えられる願いは叶えてやりてぇって思ってんだし」
「………」
棘のある言い方をしてくるローに、いつも通りに返したつもりだったが、長い沈黙の後”好きにしろ”とだけ告げた。
「……根性なし」
「あ?」
ぼそっと呟いた言葉はローの耳にしっかりと届き、ぎろっと鋭い視線で睨んだが、ペンギンが逃げるように走り去っていったため、その睨みを受けることはなかった。
「話終わった?」
ひょっこりとシャチが顔を出すと、不機嫌そうな顔をしたローが大きな舌打ちをしており、苦笑いしながら近寄ってきた。
「ペンギンも近くにいるから大丈夫だって」
「…んなことはわかってる」
「今回はペンギンだからいいようなものの、あれが別の誰かで現実になることもあるんだからな」
「…黙ってろ」
「…ま、後悔だけはしねぇようにな」
あまり刺激しすぎるのもよくないかと、ほどほどに忠告をして怒りの矛先を向けられないうちにローの視界から消える。
「(てかキャプテンの気持ちは嫌ってほどわかってるけど、恋歌はどうなんだろな…)」
頭の後ろで手を組みながらもどかしい二人の事に重いため息をついた。
「やだ、意外と初心なのね
かーわい」
「うるせぇ…///」
顔を少し赤くしているペンギンを見て、楽しそうに笑っているミーシャは後ろから恋歌を抱き締める。
「…一晩だけでもいいの
一緒にいてくれない?」
懇願するような声音に、恋歌がペンギンの顔を見ると、ものすごくめんどくさそうな顔をしていた。
だが、ミーシャと昨日の男の関係を聞いてしまった以上、簡単に断るという事も出来ない。
「…キャプテンに聞いてくる」
恋歌も同性のこういう頼みを簡単に断ったりする性格ではないとわかっている為、ため息をついてベッドから立ち上がった。
「おれたちにはその女の事情なんざ関係ねぇ
恋歌連れて帰ってこい」
「まぁそうなるよな…」
ミーシャを1人で宿に残していく事は出来ず、恋歌を1人で船に戻すわけにもいかなかったため、ペンギンが1人で船に戻ってローに話をすると、こっちを見もせずに突っぱねられた。
「けど恋歌は傍にいてやりたそうだったし、一晩ぐらいならいいんじゃないか?」
「随分と…恋歌の肩を持つじゃねぇか」
「はぁ?これぐらいいつものことだろ?
おれだって恋歌の事は心配だし、叶えられる願いは叶えてやりてぇって思ってんだし」
「………」
棘のある言い方をしてくるローに、いつも通りに返したつもりだったが、長い沈黙の後”好きにしろ”とだけ告げた。
「……根性なし」
「あ?」
ぼそっと呟いた言葉はローの耳にしっかりと届き、ぎろっと鋭い視線で睨んだが、ペンギンが逃げるように走り去っていったため、その睨みを受けることはなかった。
「話終わった?」
ひょっこりとシャチが顔を出すと、不機嫌そうな顔をしたローが大きな舌打ちをしており、苦笑いしながら近寄ってきた。
「ペンギンも近くにいるから大丈夫だって」
「…んなことはわかってる」
「今回はペンギンだからいいようなものの、あれが別の誰かで現実になることもあるんだからな」
「…黙ってろ」
「…ま、後悔だけはしねぇようにな」
あまり刺激しすぎるのもよくないかと、ほどほどに忠告をして怒りの矛先を向けられないうちにローの視界から消える。
「(てかキャプテンの気持ちは嫌ってほどわかってるけど、恋歌はどうなんだろな…)」
頭の後ろで手を組みながらもどかしい二人の事に重いため息をついた。