ペンギンの女難
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宿に行けばすでに女は先に来ており、部屋の前で髪をいじりながら待っていた。
恋歌とペンギンが来た事に気づいた女が、ぱっと顔を明るくさせぎゅっと恋歌に抱き着いてきた。
「待ってたわよ!」
「おい、離れろって」
「はいはい、可愛い彼女ですものね」
「……」
ただ苦しそうにしている恋歌を助けたつもりだったが、女にそう言われてぎゅっと恋歌の肩を抱く手に力が入った。
「さぁさぁ、立ち話もなんだし部屋に入りましょ」
まるで自分がとった部屋かのように背中を押され、3人で部屋に入ればぱっとペンギンが恋歌の肩から手を離した。
「先、行って来いよ」
先に恋歌に風呂に行くように言い、それに頷いた恋歌が風呂場に消えていくのを見て、息をはいたペンギンはベッドにぽすんと腰掛けた。
「…ねぇ」
「なに」
「あなた…あの子と付き合ってないでしょ」
「…は?」
驚いたように女の方に視線を向ければ、とん、と肩を押されて押し倒された。
「おい…」
「大事な子には変わりないみたいだけど、付き合ってないなら一晩ぐらいいいじゃない?」
完全に馬乗りになっている女はペンギンの手と自分の手を絡ませ、綺麗な口元に笑みを浮かべ、顔を近づけてくる。
「やめろ」
「ほんとつれない…」
軽く肩を押して顔を遠ざけたペンギンは、こんなところを恋歌に見られるわけにはいかないと、女を自分の上から退かした。
「あんたさ、」
「ミーシャよ、わたしの名前」
「…ミーシャはいつからおれたちが恋人じゃないって気づいてた」
「うーん、今日恋歌が別のイケメンと一緒にいるのを見たときかな」
「それ、おれたちの船の船長だ」
「その人の事誘ったら、恋歌が悲しそうな顔してたのよね
あなたの時はそんな顔してなかったのに」
笑いながらぷに、とペンギンの頬をつつけば、はぁとため息をついた。
「1回会っただけの他人にも見破れてるってのに、なんで当人たちが気が付かないのか、おれたちもわからねぇんだよ」
「ふーん、あんなに綺麗な子なのにもったいないわね
イケメンの方なんか”彼氏”って単語出したら、かなり焦ってたわよ」
その時の事を思い出してくすくすと笑うミーシャは、恋歌にはない色気があり、大人の女性という感じ。
その姿に少しだけドキッとしたのは気にしない事にした。
「愛されてるのね…あの子…」
「…まぁな
あのさ、」
だが、ふとした瞬間に見せた寂しそうな表情が気になり、その表情の理由を聞こうと口を開くと、ガチャリと風呂場の扉がひらう音がした。
「え!?あんな可愛い子犬いた!?」
昨日も今日も出会った時は刀に戻されていた為、初めてシリウスの子犬姿を見たミーシャは、黄色い声を上げて恋歌に抱えられているシリウスに飛びついた。
「(おれが気にしても仕方ねぇか…)」
恋歌とペンギンが来た事に気づいた女が、ぱっと顔を明るくさせぎゅっと恋歌に抱き着いてきた。
「待ってたわよ!」
「おい、離れろって」
「はいはい、可愛い彼女ですものね」
「……」
ただ苦しそうにしている恋歌を助けたつもりだったが、女にそう言われてぎゅっと恋歌の肩を抱く手に力が入った。
「さぁさぁ、立ち話もなんだし部屋に入りましょ」
まるで自分がとった部屋かのように背中を押され、3人で部屋に入ればぱっとペンギンが恋歌の肩から手を離した。
「先、行って来いよ」
先に恋歌に風呂に行くように言い、それに頷いた恋歌が風呂場に消えていくのを見て、息をはいたペンギンはベッドにぽすんと腰掛けた。
「…ねぇ」
「なに」
「あなた…あの子と付き合ってないでしょ」
「…は?」
驚いたように女の方に視線を向ければ、とん、と肩を押されて押し倒された。
「おい…」
「大事な子には変わりないみたいだけど、付き合ってないなら一晩ぐらいいいじゃない?」
完全に馬乗りになっている女はペンギンの手と自分の手を絡ませ、綺麗な口元に笑みを浮かべ、顔を近づけてくる。
「やめろ」
「ほんとつれない…」
軽く肩を押して顔を遠ざけたペンギンは、こんなところを恋歌に見られるわけにはいかないと、女を自分の上から退かした。
「あんたさ、」
「ミーシャよ、わたしの名前」
「…ミーシャはいつからおれたちが恋人じゃないって気づいてた」
「うーん、今日恋歌が別のイケメンと一緒にいるのを見たときかな」
「それ、おれたちの船の船長だ」
「その人の事誘ったら、恋歌が悲しそうな顔してたのよね
あなたの時はそんな顔してなかったのに」
笑いながらぷに、とペンギンの頬をつつけば、はぁとため息をついた。
「1回会っただけの他人にも見破れてるってのに、なんで当人たちが気が付かないのか、おれたちもわからねぇんだよ」
「ふーん、あんなに綺麗な子なのにもったいないわね
イケメンの方なんか”彼氏”って単語出したら、かなり焦ってたわよ」
その時の事を思い出してくすくすと笑うミーシャは、恋歌にはない色気があり、大人の女性という感じ。
その姿に少しだけドキッとしたのは気にしない事にした。
「愛されてるのね…あの子…」
「…まぁな
あのさ、」
だが、ふとした瞬間に見せた寂しそうな表情が気になり、その表情の理由を聞こうと口を開くと、ガチャリと風呂場の扉がひらう音がした。
「え!?あんな可愛い子犬いた!?」
昨日も今日も出会った時は刀に戻されていた為、初めてシリウスの子犬姿を見たミーシャは、黄色い声を上げて恋歌に抱えられているシリウスに飛びついた。
「(おれが気にしても仕方ねぇか…)」