ペンギンの女難
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
自分の言葉に何と返せばいいのか口をもごもごさせている相棒にため息をついて、空になったコップを持って立ち上がった。
「別に悪い事したわけじゃねぇんだからそんなビビんなくてもいいだろ」
「いや…恋歌を利用したみたいで…」
本人は何も気にしていない様子だったが、ペンギンは断る口実に恋歌を利用したみたいで後から後悔が襲ってきていた。
「恋歌はそんな事気にするような奴じゃねぇよ」
「…それは、わかってるけどさ」
シャチの言葉に少し気は楽になったが、夜の誘いを断る口実に妹のように思っている相手を彼女と言うなんて…ともやもやがおさまらない。
「やることは山ほどあるんだ
終わった事を気にすんな」
「…ああ」
「じゃあ留守番たのんだ」
「「「アイアイ、キャプテン」」」
次の日、船のメンテナンスをする為にペンギン、シャチ、ベポの3人は船に残り、ローと恋歌は島の本屋に出かける為に上陸をする。
恋歌もメンテナンスを手伝うと言ったのだが、危ない事も多いからと全員が許してくれなかった。
それでも不服そうな顔をしている恋歌に、今日の夕飯を頼むと張り切った様子で頷いていた。
「食糧は後回しにするか」
『うん』
クルー全員が和食を好むので、帰りに新鮮な食材を買って帰ろうということになり、先ずは本屋に向かうためにいつも通り手を繋いで街に足を進めた。
賑やかな雰囲気ではあるが、まだ陽が高い時間帯だと言うのにちらほらと路地裏に怪しい雰囲気が漂っている。
「(この島じゃ変装をしてたとしても、1人にはさせられねぇな)」
今横を歩いている恋歌はちゃんと変装をして、夕飯に目ぼしいものはないかと視線を彷徨わせているが、この島では変装をしていても襲われそうな雰囲気に無意識に手を握る力が強くなった。
『どうかした?』
「いや、なんでもねぇ」
自分が傍にいれば大丈夫だろうと、たどり着いた本屋の扉を開ければ、古い本の匂いが店内を満たしていた。
店内に人が少なくお互いに必要なものを手に取り、会計を済ませて外にでる。
「せっかくだ、一通り回ってから帰るか」
『うん』
買った本を魔法の空間に送り、ローに手を引かれてあてもなくふらふらと町をゆっくりと歩く。
途中でシリウスが反応したお菓子を買い、興味を引かれる物を眺めていると、近くで何かが割れる音がした。
『なんだろうね』
「さぁな」
関係のないことに首を突っ込むつもりのないローは、その音がした方向に目を向ける事もしない。
恋歌も気にしない様にしようと、意識を周りに戻そうとしたが、聞き覚えのある声にぴたっと足を止めた。
「?」
『ロー、ごめん、すぐ、戻ってくる!』
「え?」
「は?」
ローの手を離して、シリウスを刀に戻した恋歌は、先ほど音が聞こえた近くの路地裏に駈け出して行った。
「別に悪い事したわけじゃねぇんだからそんなビビんなくてもいいだろ」
「いや…恋歌を利用したみたいで…」
本人は何も気にしていない様子だったが、ペンギンは断る口実に恋歌を利用したみたいで後から後悔が襲ってきていた。
「恋歌はそんな事気にするような奴じゃねぇよ」
「…それは、わかってるけどさ」
シャチの言葉に少し気は楽になったが、夜の誘いを断る口実に妹のように思っている相手を彼女と言うなんて…ともやもやがおさまらない。
「やることは山ほどあるんだ
終わった事を気にすんな」
「…ああ」
「じゃあ留守番たのんだ」
「「「アイアイ、キャプテン」」」
次の日、船のメンテナンスをする為にペンギン、シャチ、ベポの3人は船に残り、ローと恋歌は島の本屋に出かける為に上陸をする。
恋歌もメンテナンスを手伝うと言ったのだが、危ない事も多いからと全員が許してくれなかった。
それでも不服そうな顔をしている恋歌に、今日の夕飯を頼むと張り切った様子で頷いていた。
「食糧は後回しにするか」
『うん』
クルー全員が和食を好むので、帰りに新鮮な食材を買って帰ろうということになり、先ずは本屋に向かうためにいつも通り手を繋いで街に足を進めた。
賑やかな雰囲気ではあるが、まだ陽が高い時間帯だと言うのにちらほらと路地裏に怪しい雰囲気が漂っている。
「(この島じゃ変装をしてたとしても、1人にはさせられねぇな)」
今横を歩いている恋歌はちゃんと変装をして、夕飯に目ぼしいものはないかと視線を彷徨わせているが、この島では変装をしていても襲われそうな雰囲気に無意識に手を握る力が強くなった。
『どうかした?』
「いや、なんでもねぇ」
自分が傍にいれば大丈夫だろうと、たどり着いた本屋の扉を開ければ、古い本の匂いが店内を満たしていた。
店内に人が少なくお互いに必要なものを手に取り、会計を済ませて外にでる。
「せっかくだ、一通り回ってから帰るか」
『うん』
買った本を魔法の空間に送り、ローに手を引かれてあてもなくふらふらと町をゆっくりと歩く。
途中でシリウスが反応したお菓子を買い、興味を引かれる物を眺めていると、近くで何かが割れる音がした。
『なんだろうね』
「さぁな」
関係のないことに首を突っ込むつもりのないローは、その音がした方向に目を向ける事もしない。
恋歌も気にしない様にしようと、意識を周りに戻そうとしたが、聞き覚えのある声にぴたっと足を止めた。
「?」
『ロー、ごめん、すぐ、戻ってくる!』
「え?」
「は?」
ローの手を離して、シリウスを刀に戻した恋歌は、先ほど音が聞こえた近くの路地裏に駈け出して行った。