ペンギンの女難
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「あれ…?
ペンギンは?」
風呂から上がって部屋に戻ると、風呂に入る前はベッドで本を読んでいたペンギンが、本だけを残していなくなっている。
どこに行ったのだろうかと首を傾げていると、扉の外から言い争うかのような声が聞こえてくることに気づいた。
≪様子見てみよう≫
「うん」
『シリウス』
「おう」
その声がペンギンと女の声のような気がしたが、万が一敵襲であった場合の事を考えて、シリウスを刀に戻し握りしめてそっと扉を開いて廊下を見渡した。
「いやだから…おれには連れがいて…」
「けどさっきからその”連れ”は姿を見せないじゃない」
「今は風呂に行ってる…」
「あら、じゃあその子の前にわたしの相手をしてよ」
「あのなぁ…」
困ったような話し方をしているペンギンは、露出度の高いドレスを着た女に腕にまとわりつかれ、お誘いを受けているように見える。
偶にお誘いを受けているのを見た事があるが、今回は困っていそうだったので、恋歌とベポは目を合わせ、敵襲ではないが助けた方がいいだろうと判断した。
「ん?あ…恋歌…」
部屋の前で言い争っていたので、部屋から出た恋歌がペンギンの袖を引くと、少し気まずそうにペンギンが眉間に皺を寄せた。
「この子が例の連れ?」
じー、っと見てくる女は恋歌を上から下まで観察し、ちらっとペンギンを見上げた。
「彼女?」
「えっ…あー…いや、」
なにかをぐるぐると考えているペンギンは、恋歌を見ると視線が合い、きゅっと唇を結んだ。
「そ、そうだ
この子がおれの彼女だから、あんたの誘いに乗る事はできねぇ
悪いな」
『(断る口実ってことか)』
ペンギンが自分の嘘にほんのりと頬を赤くしているが、恋歌もこれが嘘だとわかっており、断る口実だとわかっている為口を出す事はしない。
「まぁたしかに…綺麗な子だけど」
つん、と女に頬を何度かつつかれ、頬を撫でられた。
「男を知らなさそうな顔してる
満足できてるの?」
「は、はぁ!?」
女の言葉にペンギンが顔を真っ赤にし、慌てたように恋歌の顔を見るが、きょとんとした顔をしている。
『(男を知らない…?
どういうこと?)』
はっきりとした言葉を言われれば恋歌でも意味がわかったが、遠まわしな言い方はあまり聞いた事が無い為、何を言われているのかわからなかった。
「ところでこの子ずっとしゃべらないけど…」
「あ、ああ…恋歌は…喋らないんだ」
「へぇ…」
『(次お風呂ローもシャチも待ってるから、早く戻った方がいいよね)』
じろじろ見てくる女を無視して、ペンギンの袖をもう一度強く引く。
「ん?」
≪お誘いを断るなら早く船に戻ろう≫
「ああ、そうだな
じゃあ悪いけどおれたちは急いでるんで」
ぽん、と恋歌の頭を撫でてやり、促すように恋歌の背中に手を回して、女を振り切って部屋に戻った。
ペンギンは?」
風呂から上がって部屋に戻ると、風呂に入る前はベッドで本を読んでいたペンギンが、本だけを残していなくなっている。
どこに行ったのだろうかと首を傾げていると、扉の外から言い争うかのような声が聞こえてくることに気づいた。
≪様子見てみよう≫
「うん」
『シリウス』
「おう」
その声がペンギンと女の声のような気がしたが、万が一敵襲であった場合の事を考えて、シリウスを刀に戻し握りしめてそっと扉を開いて廊下を見渡した。
「いやだから…おれには連れがいて…」
「けどさっきからその”連れ”は姿を見せないじゃない」
「今は風呂に行ってる…」
「あら、じゃあその子の前にわたしの相手をしてよ」
「あのなぁ…」
困ったような話し方をしているペンギンは、露出度の高いドレスを着た女に腕にまとわりつかれ、お誘いを受けているように見える。
偶にお誘いを受けているのを見た事があるが、今回は困っていそうだったので、恋歌とベポは目を合わせ、敵襲ではないが助けた方がいいだろうと判断した。
「ん?あ…恋歌…」
部屋の前で言い争っていたので、部屋から出た恋歌がペンギンの袖を引くと、少し気まずそうにペンギンが眉間に皺を寄せた。
「この子が例の連れ?」
じー、っと見てくる女は恋歌を上から下まで観察し、ちらっとペンギンを見上げた。
「彼女?」
「えっ…あー…いや、」
なにかをぐるぐると考えているペンギンは、恋歌を見ると視線が合い、きゅっと唇を結んだ。
「そ、そうだ
この子がおれの彼女だから、あんたの誘いに乗る事はできねぇ
悪いな」
『(断る口実ってことか)』
ペンギンが自分の嘘にほんのりと頬を赤くしているが、恋歌もこれが嘘だとわかっており、断る口実だとわかっている為口を出す事はしない。
「まぁたしかに…綺麗な子だけど」
つん、と女に頬を何度かつつかれ、頬を撫でられた。
「男を知らなさそうな顔してる
満足できてるの?」
「は、はぁ!?」
女の言葉にペンギンが顔を真っ赤にし、慌てたように恋歌の顔を見るが、きょとんとした顔をしている。
『(男を知らない…?
どういうこと?)』
はっきりとした言葉を言われれば恋歌でも意味がわかったが、遠まわしな言い方はあまり聞いた事が無い為、何を言われているのかわからなかった。
「ところでこの子ずっとしゃべらないけど…」
「あ、ああ…恋歌は…喋らないんだ」
「へぇ…」
『(次お風呂ローもシャチも待ってるから、早く戻った方がいいよね)』
じろじろ見てくる女を無視して、ペンギンの袖をもう一度強く引く。
「ん?」
≪お誘いを断るなら早く船に戻ろう≫
「ああ、そうだな
じゃあ悪いけどおれたちは急いでるんで」
ぽん、と恋歌の頭を撫でてやり、促すように恋歌の背中に手を回して、女を振り切って部屋に戻った。