お揃い
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手など何回も繋いで触っているというのに、なにがそんなに嬉しいのかと疑問に思ったが、新たに入れた手の刺青を指でなぞり、両手でも持つのが大変そうな小さな手で、ローの大きな手を包み込みように握って視線を向ける。
『こうやって、寝ても、いい?』
「ああ
それなら…」
今日はローの手を握って寝たい気分なのかと、それを了承したはいいが、少し距離がある為、恋歌をぐりん、と回し後ろから抱え込むように抱きしめた。
「こっちの方が握りやすいだろ」
『うん』
密着している背中はローの体温で温かく、目の前に出された手を握って、目を閉じた。
『おやすみ』
「ああ、おやすみ」
朝、恋歌が目を覚ますと寝る前と同じ体勢で、ローは起きているのかと振り向くためにもぞもぞと動いて後ろを向けば、動いた事で起きてしまったのか、眉間に皺を寄せたローが半分目を開けていた。
『おはよう』
「…おはよ」
自分の部屋に戻って着替えなければと腕をベッドについて起き上がろうとすれば、それをぐいっと引っ張られてバランスを崩した。
倒れ込んだ先はローの胸の上で、寝ぼけているのか、ぎゅむっと抱きしめてくる。
『起きないの?』
「…起きる」
ものすごく不機嫌そうな声を出してくるが、恋歌を抱えたままのそりと起き上がる。
はぁ、と重いため息をついてぐりぐりと肩に額を押し付けてくるので、疲れているのかと背中を撫でてやれば、しばらくしてかた顔を上げた。
『大丈夫?』
「…ああ」
すり、と心配そうな顔をしている恋歌の頬を撫で、ちゅ、と頬にキスをしてやれば、ぽかんとした顔をしている。
少し開いた口に吸い寄せられるように唇を寄せ、重ねるだけのキスをすると、背中に回されている手がびくっ、と反応した。
『寝ぼけ…てるの…?』
「…いや?」
恥ずかしそうに視線を逸らす恋歌は、ローがにやっと笑った事に気づいていない。
もじもじとしている手を握ってやれば、それを握り返してくる。
「(結構豆はなくなってきてんな)」
以前気にしていた手の豆が綺麗になくなり、恋歌の手が柔らかくなってきていると気づいて掌を指でなぞる。
『わたしね…』
「ん?」
元々豆があった場所を撫でられている恋歌は、くすぐったいと笑うが手をひっこめる事はしない。
『ローの、手が好きなんだ』
「…は?」
いきなり言われた”好き”という言葉に掌を撫でていた指を止めて恋歌を見降ろす。
『昔から、わたしは、ローの手が好き
人を助ける、優しい手
安心するの』
「…そうか
おれも、恋歌の事、好きだ」
『ありがとう
わたしも、ローの事、好きだよ』
「知ってる」
同じ意味の”好き”ではないことはわかっているが、照れくさそうに笑う恋歌に、もう一度唇を重ねる。
「そろそろあいつらが起こしに来ちまうな」
『…そうだね』
もう少しこの時間を過ごしたかったが、心配されてしまうため、恋歌を離して食堂へ向かうためにベッドから降りた。
『こうやって、寝ても、いい?』
「ああ
それなら…」
今日はローの手を握って寝たい気分なのかと、それを了承したはいいが、少し距離がある為、恋歌をぐりん、と回し後ろから抱え込むように抱きしめた。
「こっちの方が握りやすいだろ」
『うん』
密着している背中はローの体温で温かく、目の前に出された手を握って、目を閉じた。
『おやすみ』
「ああ、おやすみ」
朝、恋歌が目を覚ますと寝る前と同じ体勢で、ローは起きているのかと振り向くためにもぞもぞと動いて後ろを向けば、動いた事で起きてしまったのか、眉間に皺を寄せたローが半分目を開けていた。
『おはよう』
「…おはよ」
自分の部屋に戻って着替えなければと腕をベッドについて起き上がろうとすれば、それをぐいっと引っ張られてバランスを崩した。
倒れ込んだ先はローの胸の上で、寝ぼけているのか、ぎゅむっと抱きしめてくる。
『起きないの?』
「…起きる」
ものすごく不機嫌そうな声を出してくるが、恋歌を抱えたままのそりと起き上がる。
はぁ、と重いため息をついてぐりぐりと肩に額を押し付けてくるので、疲れているのかと背中を撫でてやれば、しばらくしてかた顔を上げた。
『大丈夫?』
「…ああ」
すり、と心配そうな顔をしている恋歌の頬を撫で、ちゅ、と頬にキスをしてやれば、ぽかんとした顔をしている。
少し開いた口に吸い寄せられるように唇を寄せ、重ねるだけのキスをすると、背中に回されている手がびくっ、と反応した。
『寝ぼけ…てるの…?』
「…いや?」
恥ずかしそうに視線を逸らす恋歌は、ローがにやっと笑った事に気づいていない。
もじもじとしている手を握ってやれば、それを握り返してくる。
「(結構豆はなくなってきてんな)」
以前気にしていた手の豆が綺麗になくなり、恋歌の手が柔らかくなってきていると気づいて掌を指でなぞる。
『わたしね…』
「ん?」
元々豆があった場所を撫でられている恋歌は、くすぐったいと笑うが手をひっこめる事はしない。
『ローの、手が好きなんだ』
「…は?」
いきなり言われた”好き”という言葉に掌を撫でていた指を止めて恋歌を見降ろす。
『昔から、わたしは、ローの手が好き
人を助ける、優しい手
安心するの』
「…そうか
おれも、恋歌の事、好きだ」
『ありがとう
わたしも、ローの事、好きだよ』
「知ってる」
同じ意味の”好き”ではないことはわかっているが、照れくさそうに笑う恋歌に、もう一度唇を重ねる。
「そろそろあいつらが起こしに来ちまうな」
『…そうだね』
もう少しこの時間を過ごしたかったが、心配されてしまうため、恋歌を離して食堂へ向かうためにベッドから降りた。