刺青
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恋歌が直した機械にためしにブドウを入れると、本当に一瞬で酒になったため、それはそれで発明品のすごさに驚いた。
「この世に魔法使いなんて種族がおるとはな…」
じろじろと恋歌の事を観察する老人にローがいらっとしたため、その視線を遮るように間に入った。
「で、おれの頼んだものは作るのか作らねぇのか」
「ここまでしてもらって作らないわけがなかろう
待っとれ
あの機材なら…2時間でできる」
「わかった」
ちらっと恋歌を見て、老人はのそっと建物の奥に入って行ってしまった。
「2時間待つか」
『うん』
近くにあった木箱に腰掛け、壊れない事を確認してからぽん、と横を叩いて恋歌を呼ぶ。
「さっきのは何の魔法だ?」
≪星に願い事をしただけだよ
元々あの機械が自分の役割を認識してないとあの魔法は成立しない
さっきの魔法が成功したのは、あの人の腕がいいから
きっとこの仕事に誇りを持ってる人≫
「へぇ…」
そんなにすごいじいさんだったのかと、驚いたような顔をしているが、自分の見立ては間違ってなかったと、完成を楽しみに待つ事にした。
「ん」
『??』
手を差し出されたため、反射的にそれを握り返す。
「魔法使っただろ」
『あ、うん』
魔力回復の為に手を繋いでくれたとわかり、待っている間特にすることがない恋歌は、肩から膝に移動したシリウスの背を撫でる。
『…ロー、寝るの?』
「…ああ」
ローは目を閉じてとん、と恋歌の肩に頭を預けてきた。
『(本でも読もうかな…)』
くぴー、と寝息をたてはじめたシリウスの背を撫でる事を止め、本を取り出して片手で表紙を開いた。
静かな空間というわけではないが、落ち着く相手がお互いに近くにいる事に安心できるため、2時間という時間はすぐに経過した。
約2時間後、部屋の奥から出てきた老人は、タトゥーショップの店にあった機材をがらがらと台車に乗せて持ってきた。
「できたぞ」
「ああ」
ぱち、と目を開けたローは、立ち上がって機材を確認する。
「使い方はわかるな?」
「ああ、じいさんのところで見てたからな
恋歌」
注文通りのものが出来上がったらしく、まだ木箱の上に座っている恋歌に声をかけると、手を機材に向け、魔方陣を発動させる。
「ほぅ…」
魔方陣に吸い込まれるように機材が消え、興味深いと目を見開いた。
「これで足りるか」
懐からお金の入った袋を出し老人に渡すと、中を確認して頷いた。
「本来なら足りないと言ってやるところじゃが、今回は借りもある
これで手を打ってやろう」
「じいさんからこの金額で買ったと聞いてたんだがな…
まぁ有り難く受け取っとく
恋歌、帰るぞ」
まだ眠っているシリウスを腕に抱いて、木箱から降りると、差し出された手を握って、船に戻る道のりを進んだ。
「この世に魔法使いなんて種族がおるとはな…」
じろじろと恋歌の事を観察する老人にローがいらっとしたため、その視線を遮るように間に入った。
「で、おれの頼んだものは作るのか作らねぇのか」
「ここまでしてもらって作らないわけがなかろう
待っとれ
あの機材なら…2時間でできる」
「わかった」
ちらっと恋歌を見て、老人はのそっと建物の奥に入って行ってしまった。
「2時間待つか」
『うん』
近くにあった木箱に腰掛け、壊れない事を確認してからぽん、と横を叩いて恋歌を呼ぶ。
「さっきのは何の魔法だ?」
≪星に願い事をしただけだよ
元々あの機械が自分の役割を認識してないとあの魔法は成立しない
さっきの魔法が成功したのは、あの人の腕がいいから
きっとこの仕事に誇りを持ってる人≫
「へぇ…」
そんなにすごいじいさんだったのかと、驚いたような顔をしているが、自分の見立ては間違ってなかったと、完成を楽しみに待つ事にした。
「ん」
『??』
手を差し出されたため、反射的にそれを握り返す。
「魔法使っただろ」
『あ、うん』
魔力回復の為に手を繋いでくれたとわかり、待っている間特にすることがない恋歌は、肩から膝に移動したシリウスの背を撫でる。
『…ロー、寝るの?』
「…ああ」
ローは目を閉じてとん、と恋歌の肩に頭を預けてきた。
『(本でも読もうかな…)』
くぴー、と寝息をたてはじめたシリウスの背を撫でる事を止め、本を取り出して片手で表紙を開いた。
静かな空間というわけではないが、落ち着く相手がお互いに近くにいる事に安心できるため、2時間という時間はすぐに経過した。
約2時間後、部屋の奥から出てきた老人は、タトゥーショップの店にあった機材をがらがらと台車に乗せて持ってきた。
「できたぞ」
「ああ」
ぱち、と目を開けたローは、立ち上がって機材を確認する。
「使い方はわかるな?」
「ああ、じいさんのところで見てたからな
恋歌」
注文通りのものが出来上がったらしく、まだ木箱の上に座っている恋歌に声をかけると、手を機材に向け、魔方陣を発動させる。
「ほぅ…」
魔方陣に吸い込まれるように機材が消え、興味深いと目を見開いた。
「これで足りるか」
懐からお金の入った袋を出し老人に渡すと、中を確認して頷いた。
「本来なら足りないと言ってやるところじゃが、今回は借りもある
これで手を打ってやろう」
「じいさんからこの金額で買ったと聞いてたんだがな…
まぁ有り難く受け取っとく
恋歌、帰るぞ」
まだ眠っているシリウスを腕に抱いて、木箱から降りると、差し出された手を握って、船に戻る道のりを進んだ。