刺青
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どうしても機材が欲しいローは、どうすればいいのかと腕を組んで目を閉じる。
「(ヴォルフと同じか…
どうも発明家ってのは頑固じじいが多いらしい…)
ん?」
つまりはこの老人も発明家で、ヴォルフのようにあちこち手を出すわけではなく、1つのモノを完成させることに美学を感じているタイプなのだろうと理解した。
友人に似たタイプの人間に強く出る事も出来ないため悩んでいると、くいっと袖を引かれた。
≪その機械見せてもらえないか聞いてみて≫
「…おい、その機械おれたちにも見せてくれ」
「まぁ…そりゃかまわんが…」
そんな申し出を受けるとは思わず、一瞬ぽかんとしていたが、ぼりぼりと頭をかいて着いて来いと建物から出た。
老人が向かった先は建物の後ろにある機械で作られた建物。
その中に入れば機械が自動で動いており、いたるところから蒸気が噴き出している。
「これじゃ」
がらがらと老人が引きずってきたのは、恋歌の身長の半分ぐらいの高さの機械。
木箱のようなものに蛇口がついており、上から何かが入れられるようになっている。
「これは酒屋からの依頼で作った物でな
この中にブドウを入れると瞬時にワインが出来るようになっとる」
「へぇ…酒か…」
こんこん、とローが木箱を叩くと、急にごうん、と起動したと思えばぷしゅう、と音を立てて止まった。
「ああ、やっぱりだめか」
「なんだこれ」
ガラクタじゃねぇか、という言葉はぐっと飲み込み、ちらっと恋歌を見ると、じーっと機械を見つめている。
「どうかしたか?」
≪わたしがやってみてもいい?≫
「は?」
≪魔法、使う事になるけど≫
「…おいじいさん
こいつが直せるかも知れねぇって言ってるんだが、それいじってもいいか」
「そりゃあ…構わんが…お嬢さんが…?」
どう考えても発明など出来なさそうな恋歌に、老人は首を傾げるが、ローに離れてろと言われ、数歩下がった。
「よし、修行の成果見せてやれ」
シリウスが恋歌の肩から降り、見守るように横に座り、恋歌は膝をついて機械に手をかざした。
めがねをシリウスに預け、息をはいて機械の下に魔方陣を発動させる。
「なんじゃ…これは…
この子は…いったい…」
「恋歌は…本物の魔法使いだ」
「魔法使い…?」
『【我が声を聞いたならば願いを叶えよ
己の星の使命を果たせ】』
「「!!」」
建物の外から一筋の光が降ってきて、それが機械に吸い込まれるように吸収され、しばらくすると光は消えた。
「うん、上出来だ」
シリウスは咥えていためがねを恋歌に返すと、ぴょん、と恋歌の肩に戻った。
「もういいのか?」
≪うん、確認してもらって≫
「おい、じいさん一度機械を確認してくれ」
「あ、ああ」
あっけにとられていた老人が、ローの声に反応して機械に触れると、驚いたような視線を向けてくる。
「こりゃあ…たぶん、直っとる…」
「はっ、うちの魔法使いが直したんだ
当然だろ」
にやっと嬉しそうに笑うローに、老人はぽかんとした顔をしばらくした後、愉快そうに大声で笑った。
「(ヴォルフと同じか…
どうも発明家ってのは頑固じじいが多いらしい…)
ん?」
つまりはこの老人も発明家で、ヴォルフのようにあちこち手を出すわけではなく、1つのモノを完成させることに美学を感じているタイプなのだろうと理解した。
友人に似たタイプの人間に強く出る事も出来ないため悩んでいると、くいっと袖を引かれた。
≪その機械見せてもらえないか聞いてみて≫
「…おい、その機械おれたちにも見せてくれ」
「まぁ…そりゃかまわんが…」
そんな申し出を受けるとは思わず、一瞬ぽかんとしていたが、ぼりぼりと頭をかいて着いて来いと建物から出た。
老人が向かった先は建物の後ろにある機械で作られた建物。
その中に入れば機械が自動で動いており、いたるところから蒸気が噴き出している。
「これじゃ」
がらがらと老人が引きずってきたのは、恋歌の身長の半分ぐらいの高さの機械。
木箱のようなものに蛇口がついており、上から何かが入れられるようになっている。
「これは酒屋からの依頼で作った物でな
この中にブドウを入れると瞬時にワインが出来るようになっとる」
「へぇ…酒か…」
こんこん、とローが木箱を叩くと、急にごうん、と起動したと思えばぷしゅう、と音を立てて止まった。
「ああ、やっぱりだめか」
「なんだこれ」
ガラクタじゃねぇか、という言葉はぐっと飲み込み、ちらっと恋歌を見ると、じーっと機械を見つめている。
「どうかしたか?」
≪わたしがやってみてもいい?≫
「は?」
≪魔法、使う事になるけど≫
「…おいじいさん
こいつが直せるかも知れねぇって言ってるんだが、それいじってもいいか」
「そりゃあ…構わんが…お嬢さんが…?」
どう考えても発明など出来なさそうな恋歌に、老人は首を傾げるが、ローに離れてろと言われ、数歩下がった。
「よし、修行の成果見せてやれ」
シリウスが恋歌の肩から降り、見守るように横に座り、恋歌は膝をついて機械に手をかざした。
めがねをシリウスに預け、息をはいて機械の下に魔方陣を発動させる。
「なんじゃ…これは…
この子は…いったい…」
「恋歌は…本物の魔法使いだ」
「魔法使い…?」
『【我が声を聞いたならば願いを叶えよ
己の星の使命を果たせ】』
「「!!」」
建物の外から一筋の光が降ってきて、それが機械に吸い込まれるように吸収され、しばらくすると光は消えた。
「うん、上出来だ」
シリウスは咥えていためがねを恋歌に返すと、ぴょん、と恋歌の肩に戻った。
「もういいのか?」
≪うん、確認してもらって≫
「おい、じいさん一度機械を確認してくれ」
「あ、ああ」
あっけにとられていた老人が、ローの声に反応して機械に触れると、驚いたような視線を向けてくる。
「こりゃあ…たぶん、直っとる…」
「はっ、うちの魔法使いが直したんだ
当然だろ」
にやっと嬉しそうに笑うローに、老人はぽかんとした顔をしばらくした後、愉快そうに大声で笑った。