刺青
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「終わったか」
「ああ、世話になった」
終わるまで待っていてくれたのか、夜遅い時間でも新聞を読んで待っていてくれた老人に礼を言うと、カウンターの上で丸まっていたシリウスがぴょん、と恋歌の肩に飛び移った。
「まいど」
じゃら、とカウンターに袋に入れたお金を置くと、恋歌の手を引いて店から出た。
空を見上げれば欠けた月の位置を見て、いつもより遅い時間なのだとわかり、いる場所がいる場所なので、ぐっと恋歌の腰を掴んで引き寄せる。
「おれから離れるな
変な奴に声をかけられたら逃げるぞ
声は絶対に出すな」
こんなところでの無駄な戦いは避けるために小声で恋歌にそう言えば頷きが返ってくる。
じろじろといたるところから視線を向けられている事に気づいているが、恋歌を抱えて走るほどのものではないと、来た道を戻っていく。
「お前、どうしてこんな場所にある店に来たんだ?
恋歌の事が心配ならこんな場所にある店でなくともよかっただろ」
「…あのじいさんはこの島で一番の彫師らしい
一応有名らしくてな、この島に来たらタトゥーの入れ方を教えてもらおうと思ってた
恋歌にも…あいつらにも、いつでもやってやれた方がいいだろ」
『(そういうことか…)』
最近傷痕の事をずっと考えてくれていたローは、いつ自分たちが後を消したいと言っても、これから先傷痕が残るような怪我をしたとしても、すぐに対処できるように考えてくれていたのだと、今の言葉ですべてを納得した。
「……」
腰に手を回されている為、ローの背中の服を握り締めると、ふっ、と小さく笑ってくれた。
「まぁこれから先は傷痕が残るような処置はしねぇがな」
何事もなく船に戻れば、不寝番のシャチが出迎えてくれ、ベポとペンギンが簡単に夜食を用意してくれたので、それを食べ終わり、ベポとペンギンはそれぞれ自室に戻っていった。
「恋歌、今日は湯船に浸かるなよ
石鹸でタトゥーを洗うのもだめだ、水で洗い流すぐらいにしろ」
『わかった』
タトゥーを入れた当日の注意点を説明され、風呂から戻れば一度部屋に来いと言われたため、それに頷いて風呂に向かった。
風呂から上がり、ローの部屋に行くと、上半身裸の状態で今日入れた刺青に軟膏を塗っているところだった。
「そこに座れ」
いつも処置をしてもらう時に座る、机の前にある丸椅子を指さされたのでそこに座ると、腕を出せと言われたのでパジャマのファスナーを下ろしてパーカーを脱いだ。
「……」
『どうしたの?』
パジャマのパーカーを脱いだ恋歌は、以前下着屋で買った可愛らしいキャミソールを着ており、それを見たローが軟膏を持ったまま固まった。
「…いや、あいつはどうした」
『シリウスの事?
先に、部屋で寝るって』
「そうか」
平静を装って肩の刺青に軟膏を塗ったあと、まだ少し赤くなっている為、軟膏が取れないように上から包帯を巻いた。
「一応明日の夜も見せに来い
湯船には浸かるなよ」
『わかった』
がちゃがちゃと軟膏や包帯を元の場所に戻し、なぜかしん、と沈黙が流れた。
「ああ、世話になった」
終わるまで待っていてくれたのか、夜遅い時間でも新聞を読んで待っていてくれた老人に礼を言うと、カウンターの上で丸まっていたシリウスがぴょん、と恋歌の肩に飛び移った。
「まいど」
じゃら、とカウンターに袋に入れたお金を置くと、恋歌の手を引いて店から出た。
空を見上げれば欠けた月の位置を見て、いつもより遅い時間なのだとわかり、いる場所がいる場所なので、ぐっと恋歌の腰を掴んで引き寄せる。
「おれから離れるな
変な奴に声をかけられたら逃げるぞ
声は絶対に出すな」
こんなところでの無駄な戦いは避けるために小声で恋歌にそう言えば頷きが返ってくる。
じろじろといたるところから視線を向けられている事に気づいているが、恋歌を抱えて走るほどのものではないと、来た道を戻っていく。
「お前、どうしてこんな場所にある店に来たんだ?
恋歌の事が心配ならこんな場所にある店でなくともよかっただろ」
「…あのじいさんはこの島で一番の彫師らしい
一応有名らしくてな、この島に来たらタトゥーの入れ方を教えてもらおうと思ってた
恋歌にも…あいつらにも、いつでもやってやれた方がいいだろ」
『(そういうことか…)』
最近傷痕の事をずっと考えてくれていたローは、いつ自分たちが後を消したいと言っても、これから先傷痕が残るような怪我をしたとしても、すぐに対処できるように考えてくれていたのだと、今の言葉ですべてを納得した。
「……」
腰に手を回されている為、ローの背中の服を握り締めると、ふっ、と小さく笑ってくれた。
「まぁこれから先は傷痕が残るような処置はしねぇがな」
何事もなく船に戻れば、不寝番のシャチが出迎えてくれ、ベポとペンギンが簡単に夜食を用意してくれたので、それを食べ終わり、ベポとペンギンはそれぞれ自室に戻っていった。
「恋歌、今日は湯船に浸かるなよ
石鹸でタトゥーを洗うのもだめだ、水で洗い流すぐらいにしろ」
『わかった』
タトゥーを入れた当日の注意点を説明され、風呂から戻れば一度部屋に来いと言われたため、それに頷いて風呂に向かった。
風呂から上がり、ローの部屋に行くと、上半身裸の状態で今日入れた刺青に軟膏を塗っているところだった。
「そこに座れ」
いつも処置をしてもらう時に座る、机の前にある丸椅子を指さされたのでそこに座ると、腕を出せと言われたのでパジャマのファスナーを下ろしてパーカーを脱いだ。
「……」
『どうしたの?』
パジャマのパーカーを脱いだ恋歌は、以前下着屋で買った可愛らしいキャミソールを着ており、それを見たローが軟膏を持ったまま固まった。
「…いや、あいつはどうした」
『シリウスの事?
先に、部屋で寝るって』
「そうか」
平静を装って肩の刺青に軟膏を塗ったあと、まだ少し赤くなっている為、軟膏が取れないように上から包帯を巻いた。
「一応明日の夜も見せに来い
湯船には浸かるなよ」
『わかった』
がちゃがちゃと軟膏や包帯を元の場所に戻し、なぜかしん、と沈黙が流れた。