刺青
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先に船に帰ったペンギンは恋歌とベポにローの事は心配ないと伝え、ペンギンがそう言うのならと2人とも追求することはしなかった。
それをいい子だと感動したペンギンが2人の好物を作り、シリウスにはお菓子を大量に作ってやった。
しばらくして夕飯の時間前に帰ってきたシャチと4人で夕飯を食べ、いつも通り少し遅い時間にローも船に戻ってきた。
そんな日々が続いたある日、朝食の時間にローが今日は恋歌も一緒に来いと声をかけた。
ペンギンとシャチはあそこに恋歌を連れて行くのかと驚いた顔をしたが、ローが恋歌にあの変装をさせろとシャチに言ったため、慌てて準備をする。
準備を終えた恋歌を連れて、島の中に入って行くローを見送り、どういう事なんだろうと3人で首を傾げた。
『(どこに行くんだろう)』
ローの手に引かれて歩いているが、にぎやかな市場から離れ、どんどん人気のない路地裏に入って行く。
たまにぎろっと座り込んでいる男から視線を向けられ、びくっとローの手を強く握ると、ぴたっと立ち止まってくれた。
「腕掴むか?」
引っ付いていた方が安心するかと思い、腕を差し出せば手を離して腕にしがみついてきた。
「周りの奴は見なくていい
足元に気を付けて歩け」
きゅっ、と帽子を深くかぶらせ、こけないようにゆっくりと歩きはじめる。
たどり着いた先はいつものタトゥーショップ。
扉を開ければ老人がいつも通りカウンターで新聞を読んでいた。
「来たか」
「ああ、今日も頼む」
「なんだこの店」
恋歌とシリウスがきょろきょろと店内を見渡していると、ローが部屋の奥に進むために動き始めたため、腕を組んでいる恋歌も慌てて足を進める。
「恋歌、ここに座ってろ」
丸椅子を出されてそこにちょこん、と座った恋歌は、目の前にある機材を不思議そうな顔でじーっと見ている。
「今日は?」
「肩」
「わかった」
短い会話をし、ローが上着を脱いで上半身裸になったため、背中に彫られた大きな海賊旗が目に入った。
驚いたように目を見開いた恋歌の頭を撫でてやり、一枚の紙を渡した。
「おれは今からこの絵柄を両肩に入れる」
ローに渡されたのはハートの絵が描かれた紙。
それを聞いてここが刺青を入れる場所という事は理解したが、なぜ自分がここに連れてこられたのかわからないと首を傾げる。
「ペンギンの奴は傷痕を消したくねぇって言ってたが…女のお前の身体に銃創なんざ残っててほしくねぇ
おれのエゴだが、一緒にこの絵を入れねぇか?
もちろんデザインが気に入らねぇなら変更もできる」
どうだ?と聞いてくるローに、じっと紙を見つめて、銃創がある肩に触れる。
『(ローがいろいろ考えてくれたんだよね…
みんなのために…わたしのために…)』
寝不足になるほど全員の傷跡を消す方法を考えてくれて、おそらく刺青という方法に落ち着いたのだろう。
周りにある器具は先が尖っているものが多いので、少し怖い気持ちがあり、返答を悩んでいると、ぽん、と肩に手を置かれた。
「嫌か?」
≪ローに…彫ってもらいたい≫
「……おい、ここの機材を使っていいか」
「金を払うなら好きに使え」
だめ?という顔をしている恋歌に、はぁとため息をついたローは、老人に声をかけ恋歌の前に椅子を置いてそこに腰掛けた。
「おれがやってやる
元々恋歌のはおれがやるつもりだったしな」
自分用に書かれている絵柄を恋歌の腕に合わせて小さくするために、服の上から腕を握ってどの程度小さくすればいいかと別の紙に同じデザインのハートを書いていく。
「デザインはこれでいいのか?」
≪うん、ローとお揃いなんでしょ?≫
「…ああ、そうだ」
≪じゃあそれがいい≫
「…そうか」
緩む口元を見られないように絵柄を書いていき、小さめのハートの絵柄を書き上げた。
それをいい子だと感動したペンギンが2人の好物を作り、シリウスにはお菓子を大量に作ってやった。
しばらくして夕飯の時間前に帰ってきたシャチと4人で夕飯を食べ、いつも通り少し遅い時間にローも船に戻ってきた。
そんな日々が続いたある日、朝食の時間にローが今日は恋歌も一緒に来いと声をかけた。
ペンギンとシャチはあそこに恋歌を連れて行くのかと驚いた顔をしたが、ローが恋歌にあの変装をさせろとシャチに言ったため、慌てて準備をする。
準備を終えた恋歌を連れて、島の中に入って行くローを見送り、どういう事なんだろうと3人で首を傾げた。
『(どこに行くんだろう)』
ローの手に引かれて歩いているが、にぎやかな市場から離れ、どんどん人気のない路地裏に入って行く。
たまにぎろっと座り込んでいる男から視線を向けられ、びくっとローの手を強く握ると、ぴたっと立ち止まってくれた。
「腕掴むか?」
引っ付いていた方が安心するかと思い、腕を差し出せば手を離して腕にしがみついてきた。
「周りの奴は見なくていい
足元に気を付けて歩け」
きゅっ、と帽子を深くかぶらせ、こけないようにゆっくりと歩きはじめる。
たどり着いた先はいつものタトゥーショップ。
扉を開ければ老人がいつも通りカウンターで新聞を読んでいた。
「来たか」
「ああ、今日も頼む」
「なんだこの店」
恋歌とシリウスがきょろきょろと店内を見渡していると、ローが部屋の奥に進むために動き始めたため、腕を組んでいる恋歌も慌てて足を進める。
「恋歌、ここに座ってろ」
丸椅子を出されてそこにちょこん、と座った恋歌は、目の前にある機材を不思議そうな顔でじーっと見ている。
「今日は?」
「肩」
「わかった」
短い会話をし、ローが上着を脱いで上半身裸になったため、背中に彫られた大きな海賊旗が目に入った。
驚いたように目を見開いた恋歌の頭を撫でてやり、一枚の紙を渡した。
「おれは今からこの絵柄を両肩に入れる」
ローに渡されたのはハートの絵が描かれた紙。
それを聞いてここが刺青を入れる場所という事は理解したが、なぜ自分がここに連れてこられたのかわからないと首を傾げる。
「ペンギンの奴は傷痕を消したくねぇって言ってたが…女のお前の身体に銃創なんざ残っててほしくねぇ
おれのエゴだが、一緒にこの絵を入れねぇか?
もちろんデザインが気に入らねぇなら変更もできる」
どうだ?と聞いてくるローに、じっと紙を見つめて、銃創がある肩に触れる。
『(ローがいろいろ考えてくれたんだよね…
みんなのために…わたしのために…)』
寝不足になるほど全員の傷跡を消す方法を考えてくれて、おそらく刺青という方法に落ち着いたのだろう。
周りにある器具は先が尖っているものが多いので、少し怖い気持ちがあり、返答を悩んでいると、ぽん、と肩に手を置かれた。
「嫌か?」
≪ローに…彫ってもらいたい≫
「……おい、ここの機材を使っていいか」
「金を払うなら好きに使え」
だめ?という顔をしている恋歌に、はぁとため息をついたローは、老人に声をかけ恋歌の前に椅子を置いてそこに腰掛けた。
「おれがやってやる
元々恋歌のはおれがやるつもりだったしな」
自分用に書かれている絵柄を恋歌の腕に合わせて小さくするために、服の上から腕を握ってどの程度小さくすればいいかと別の紙に同じデザインのハートを書いていく。
「デザインはこれでいいのか?」
≪うん、ローとお揃いなんでしょ?≫
「…ああ、そうだ」
≪じゃあそれがいい≫
「…そうか」
緩む口元を見られないように絵柄を書いていき、小さめのハートの絵柄を書き上げた。