刺青
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
おそるおそる建物の中に入った2人は、ぐるっと室内を見渡して2人で顔を見合わせた。
「「…なにここ」」
「タトゥーを彫る店だ」
タトゥー、と呟いて改めて室内を見ると、見た事のない器具がたくさん置いてあり、絵柄も沢山飾られている。
「ここに、通ってたのか?」
「…ああ」
いかがわしい店や、女との逢引でなくて本当によかったと、ほっとしたように息をはいた。
「なんじゃこいつらは」
「おれの船のクルーだ
怪しい奴らじゃねぇ」
「こんな場所にある店じゃ
海賊だろうと金を払ってくれれば何でもしてやるわい」
カウンターで新聞を読んでいた白髪交じりの老人は、新聞を畳んで席を立つ。
店の奥に入って行く老人の背中を追って、ローが歩いていくので慌ててペンギンとシャチもついていく。
部屋の中には簡易的なベッドと椅子があり、その周りにいろいろな機材が並んでいる。
「そこに寝転んでおけ
すぐに準備する」
いつものこと、というようにがちゃがちゃと機材を準備をし始めた横で、ローは上着を脱いで上半身裸になってうつ伏せにベッドに寝転んだ。
「「あ」」
ローがベッドに寝転んだ為、背中に彫られている自分たちの海賊旗の刺青が見えた。
「これを…彫りに来てたのか…」
「まぁな」
「ったくさぁ…じゃあなんで言ってくれねぇんだよ…
おれたちてっきりキャプテンに女ができたんだと思ったのにさー」
「は?」
最初から刺青を入れにいくと言ってくれれば、後を着いてくることもなかった。
「そりゃ思うだろ
朝早くに出て戻ってくるのは夜遅く
普通は逆かも知れねぇけど、あんた夜型だし、恋歌へのカモフラージュとかかもって…」
「なんだそれ…
…ってぇ!!」
そんなことを思われていたのかとため息をつくと、急に背中に鈍い痛みが走った。
「動くな」
「急に始めるからだろ!!」
何の前触れもなく始められ、痛みに少し身じろぎすれば老人に頭を叩かれた。
「まぁいいや
じゃあおれは買い物して帰るよ」
「ああ、2人の好きなもの買ってやれよ」
「わかってる
シリウス用に菓子の材料も買って帰るわ」
ひらひらと手を振ってあっという間に出て行ったペンギンに、何しに来たんだと視線を向けるが、シャチが椅子をひっぱり出してきて、ローと視線を合わせるように肘をついて座った。
「あのさ」
「…なんだ」
「別に自由に行動するなとは言わないけど、心配してるってのもわかってくれよ
それにもしここに来たのが恋歌来たのがだったらどうする?
一瞬で攫われて…最悪の事態になる」
「…ああ」
こんなガラの悪い者たちが蔓延る場所にある店に、恋歌がローを探しに来て、知らない間に攫われていたらと思うとぞっとする。
「それ、出来上がるまでは停泊って事でいいんだよな?」
「ああ」
かなり広い範囲に彫っているので、時間がかかっている。
ペンギンが先に船に戻ったため、しばらくはここにいようとシャチは老人の手さばきをじーっと見つめながら、時々ローと言葉を交わして時間を潰した。
「「…なにここ」」
「タトゥーを彫る店だ」
タトゥー、と呟いて改めて室内を見ると、見た事のない器具がたくさん置いてあり、絵柄も沢山飾られている。
「ここに、通ってたのか?」
「…ああ」
いかがわしい店や、女との逢引でなくて本当によかったと、ほっとしたように息をはいた。
「なんじゃこいつらは」
「おれの船のクルーだ
怪しい奴らじゃねぇ」
「こんな場所にある店じゃ
海賊だろうと金を払ってくれれば何でもしてやるわい」
カウンターで新聞を読んでいた白髪交じりの老人は、新聞を畳んで席を立つ。
店の奥に入って行く老人の背中を追って、ローが歩いていくので慌ててペンギンとシャチもついていく。
部屋の中には簡易的なベッドと椅子があり、その周りにいろいろな機材が並んでいる。
「そこに寝転んでおけ
すぐに準備する」
いつものこと、というようにがちゃがちゃと機材を準備をし始めた横で、ローは上着を脱いで上半身裸になってうつ伏せにベッドに寝転んだ。
「「あ」」
ローがベッドに寝転んだ為、背中に彫られている自分たちの海賊旗の刺青が見えた。
「これを…彫りに来てたのか…」
「まぁな」
「ったくさぁ…じゃあなんで言ってくれねぇんだよ…
おれたちてっきりキャプテンに女ができたんだと思ったのにさー」
「は?」
最初から刺青を入れにいくと言ってくれれば、後を着いてくることもなかった。
「そりゃ思うだろ
朝早くに出て戻ってくるのは夜遅く
普通は逆かも知れねぇけど、あんた夜型だし、恋歌へのカモフラージュとかかもって…」
「なんだそれ…
…ってぇ!!」
そんなことを思われていたのかとため息をつくと、急に背中に鈍い痛みが走った。
「動くな」
「急に始めるからだろ!!」
何の前触れもなく始められ、痛みに少し身じろぎすれば老人に頭を叩かれた。
「まぁいいや
じゃあおれは買い物して帰るよ」
「ああ、2人の好きなもの買ってやれよ」
「わかってる
シリウス用に菓子の材料も買って帰るわ」
ひらひらと手を振ってあっという間に出て行ったペンギンに、何しに来たんだと視線を向けるが、シャチが椅子をひっぱり出してきて、ローと視線を合わせるように肘をついて座った。
「あのさ」
「…なんだ」
「別に自由に行動するなとは言わないけど、心配してるってのもわかってくれよ
それにもしここに来たのが恋歌来たのがだったらどうする?
一瞬で攫われて…最悪の事態になる」
「…ああ」
こんなガラの悪い者たちが蔓延る場所にある店に、恋歌がローを探しに来て、知らない間に攫われていたらと思うとぞっとする。
「それ、出来上がるまでは停泊って事でいいんだよな?」
「ああ」
かなり広い範囲に彫っているので、時間がかかっている。
ペンギンが先に船に戻ったため、しばらくはここにいようとシャチは老人の手さばきをじーっと見つめながら、時々ローと言葉を交わして時間を潰した。