相棒の好物
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
買い物が大体終わりに近づき、人気のない所で恋歌に荷物を預けた。
「キャプテンはいつも通り本屋?」
ロー「ああ
恋歌 は?」
『わたしも、「恋歌は戻って甘味作りだな」』
恋歌の言葉を遮って、シャチの肩から移動してきたシリウスは、うずうずした様子だが、それにローがでこぴんを入れた。
「恋歌はお前中心に動いてるわけじゃねぇ
自己主張するのは勝手だが、恋歌にだって行きたい場所がある
それを遮ってまで主張する事かどうか考えろ」
「……」
恋歌が本屋に行きたいのは、趣味の天体の事も関係しているが、魔女の本を探すためでもある。
それはこれから先の航海で役に立つ魔法を覚えたり、他の魔女の手掛かりを見つける為。
『ロー、いいの
お菓子作って、また戻ってきたらいいんだし』
「何度も言うがこいつを甘やかすな
見た目がどうだろうとこいつは恋歌の武器
こんな些細な事も主人の言う事がきけねぇなら、戦闘になった時恋歌を任せられねぇ
ごちゃごちゃ口出してくんならずっと刀のままでいろ」
ローの言葉はきつい言い方だが正論であるため、黙ったままのシリウスは、ぶすっとした顔でふて腐れている。
「…わかったよ
その代わり戻ったら新しい甘味作れよ!」
『うん』
船に戻るのは本屋に寄ってからということに納得したシリウスは、今度は早く本屋に行くぞと急かしてくる。
「じゃあおれは残りの食材買ったら船に戻るよ
2人も本屋寄ったら戻るだろ?」
「ああ」
あとはシャチ一人でも持てる程度の買い物しか残っていないため、ここで別行動を取る事になり、恋歌とローは自然に手を繋いで本屋への道のりを進む。
「いらっしゃい」
いつも通り本屋に入った2人は医学書と天体の本を探し、最後に他の種族の文字で書かれた本はないかと店主に尋ねる。
「んー、あったような気がするけど…
売れないからなぁ…どこにやったっけ…」
バックヤードに戻り、ごそごそと埃をかぶった本を漁って10冊ほど抱えて戻ってきた。
「これぐらいかなぁ
こんなの見てどうすんだい?」
「こいつがそういうのに興味あってな」
置かれた本に手を伸ばしてぱらぱらと中を見ている恋歌に、店主が感心したように”へぇ”と声を漏らす。
「お!これ懐かしいなー」
『そうだね』
「え?」
シリウスが恋歌の開いている本を覗きこみ、吠えたためそれに恋歌が返事をすると、店主が驚いたように恋歌を見た。
「…なんだ」
「いや、お嬢さん…あんたもしかして…星の魔女…」
店主のその言葉にぴくっと反応したローは、店主をぎろっと睨みつけた。
「知ってるのか」
「あ、ああ
その本を持ってきたのは星の魔女だって、先々代が言ってたんだ
わたしは魔女の存在なんて信じてなかったんだけど、一度聴いたら忘れられない声の持ち主って聞いてたんで…」
この程度の知識なら問題ないと判断したローは、店主が持ってきた星の魔女からもらったという本を開いた。
「これは…魔女の文字ではねぇな」
『うん、けど…読める』
「これは初級の星の言葉を勉強する為の書物だ
だから魔女の文字とは違う」
「そういうことか…」
「おそらくこれを売った星の魔女も、勉強が終わったから売ったんだろうな
恋歌は全部読めるんだからいらねぇだろ」
シリウスの話通り、これは今の恋歌には不要な物であるが、恋歌もまだ家族と暮らしていたころに、この本を使って勉強をしていた記憶が蘇り、懐かしむように本の文字を撫でた。
「おい、これは10冊でいくらだ」
『あ、ロー…わたしいらな…』
むにゅ、と頬をつままれ途中で言葉を区切ると、店主が笑って”もらっていい”と言ってくれた。
「売ろうと思ってた本でもないし、それに…本物の星の魔女の声を聞かせてもらったからね」
にこにこと笑いながら袋に詰めてくる店主に、恋歌がおろおろとしているが、ローは医学書分のお金を払い、”行くぞ”と手を引いてきた。
『あ、あの、ありがとうございます』
「こちらこそ」
店主にお礼を言えば、ひらひらと手を振られて見送られた。
「キャプテンはいつも通り本屋?」
ロー「ああ
恋歌 は?」
『わたしも、「恋歌は戻って甘味作りだな」』
恋歌の言葉を遮って、シャチの肩から移動してきたシリウスは、うずうずした様子だが、それにローがでこぴんを入れた。
「恋歌はお前中心に動いてるわけじゃねぇ
自己主張するのは勝手だが、恋歌にだって行きたい場所がある
それを遮ってまで主張する事かどうか考えろ」
「……」
恋歌が本屋に行きたいのは、趣味の天体の事も関係しているが、魔女の本を探すためでもある。
それはこれから先の航海で役に立つ魔法を覚えたり、他の魔女の手掛かりを見つける為。
『ロー、いいの
お菓子作って、また戻ってきたらいいんだし』
「何度も言うがこいつを甘やかすな
見た目がどうだろうとこいつは恋歌の武器
こんな些細な事も主人の言う事がきけねぇなら、戦闘になった時恋歌を任せられねぇ
ごちゃごちゃ口出してくんならずっと刀のままでいろ」
ローの言葉はきつい言い方だが正論であるため、黙ったままのシリウスは、ぶすっとした顔でふて腐れている。
「…わかったよ
その代わり戻ったら新しい甘味作れよ!」
『うん』
船に戻るのは本屋に寄ってからということに納得したシリウスは、今度は早く本屋に行くぞと急かしてくる。
「じゃあおれは残りの食材買ったら船に戻るよ
2人も本屋寄ったら戻るだろ?」
「ああ」
あとはシャチ一人でも持てる程度の買い物しか残っていないため、ここで別行動を取る事になり、恋歌とローは自然に手を繋いで本屋への道のりを進む。
「いらっしゃい」
いつも通り本屋に入った2人は医学書と天体の本を探し、最後に他の種族の文字で書かれた本はないかと店主に尋ねる。
「んー、あったような気がするけど…
売れないからなぁ…どこにやったっけ…」
バックヤードに戻り、ごそごそと埃をかぶった本を漁って10冊ほど抱えて戻ってきた。
「これぐらいかなぁ
こんなの見てどうすんだい?」
「こいつがそういうのに興味あってな」
置かれた本に手を伸ばしてぱらぱらと中を見ている恋歌に、店主が感心したように”へぇ”と声を漏らす。
「お!これ懐かしいなー」
『そうだね』
「え?」
シリウスが恋歌の開いている本を覗きこみ、吠えたためそれに恋歌が返事をすると、店主が驚いたように恋歌を見た。
「…なんだ」
「いや、お嬢さん…あんたもしかして…星の魔女…」
店主のその言葉にぴくっと反応したローは、店主をぎろっと睨みつけた。
「知ってるのか」
「あ、ああ
その本を持ってきたのは星の魔女だって、先々代が言ってたんだ
わたしは魔女の存在なんて信じてなかったんだけど、一度聴いたら忘れられない声の持ち主って聞いてたんで…」
この程度の知識なら問題ないと判断したローは、店主が持ってきた星の魔女からもらったという本を開いた。
「これは…魔女の文字ではねぇな」
『うん、けど…読める』
「これは初級の星の言葉を勉強する為の書物だ
だから魔女の文字とは違う」
「そういうことか…」
「おそらくこれを売った星の魔女も、勉強が終わったから売ったんだろうな
恋歌は全部読めるんだからいらねぇだろ」
シリウスの話通り、これは今の恋歌には不要な物であるが、恋歌もまだ家族と暮らしていたころに、この本を使って勉強をしていた記憶が蘇り、懐かしむように本の文字を撫でた。
「おい、これは10冊でいくらだ」
『あ、ロー…わたしいらな…』
むにゅ、と頬をつままれ途中で言葉を区切ると、店主が笑って”もらっていい”と言ってくれた。
「売ろうと思ってた本でもないし、それに…本物の星の魔女の声を聞かせてもらったからね」
にこにこと笑いながら袋に詰めてくる店主に、恋歌がおろおろとしているが、ローは医学書分のお金を払い、”行くぞ”と手を引いてきた。
『あ、あの、ありがとうございます』
「こちらこそ」
店主にお礼を言えば、ひらひらと手を振られて見送られた。