生きる世界の違い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
早く買い物を終わらせて帰らないと日が暮れるということに気づき、動かなくなったシリウスを恋歌が腕に抱き、買い物の続きをするために街に戻った。
「じゃあおれはベポの買い物の続きして来るな」
「ああ」
ベポの買い物は一人でも大丈夫とのことだったので、恋歌とローは本屋へ向かう事になった。
シリウスを両手で抱きかかえているので、手を繋ぐ事が出来ず、腰に手を回して引き寄せると、顔を真っ赤にした恋歌に見上げられたが、それを気にすることなく本屋への道のりを歩く。
『(そういえば…ロー、鬼哭以外何も持ってないよね…?)』
医療品と本を買いに行くと言っていたが、買った物を何も持っていないローの事を疑問に思ったが、まぁいいかと歩調を合わしてくれているローに連れられ本屋へたどり着いた。
いつものように扉を開けてくれるロー促され、本屋に入ると本屋特有の匂いがし、落ち着く雰囲気にほっとする。
「ここ持ってろ」
店内という事もあり腰から手を離されたが、服の裾を掴むように言われたため、シリウスを片手で抱き、反対の手でローの服の裾を掴んだ。
『(今日は…ローと手を繋いでないな…)』
本を触るために手を繋がなかったのは理解できるが、少しさみしくなった。
真剣な顔で医学書を選んでいるローを横目に、恋歌もずらっと並ぶ医学書に目線を走らせる。
『(ローはすごいな…)』
ほぼ毎日ローに借りた医学書を読んではいるが、知識はついたものの応急処置などの実践はまだまだ。
毎日遅くまで勉強し、船長としての役割を果たし、能力の練習や鍛錬も欠かさない。
「どうした」
無意識にローを見ていたらしく、視線に気づいたローに声をかけられるが、何でもないと首を横に振った。
「さっきので怪我したとかじゃねぇな?」
心配してくれるローに大丈夫だと笑うと、その笑顔に嘘はないとわかったのか、選んだ医学書を片手に積み上げていく。
「よし、次だ」
医学書を選び終わったローは、恋歌が着いてこれる速さで移動し、天体の本が並んでいる棚まで連れてきてくれた。
「そいつ貸せ」
恋歌の腕の中にいるシリウスが、本を選ぶときに邪魔だと思ったのか、首根っこを掴んで持っている本の上に乗せた。
そんな扱いをされればいつもであればローに噛みついているはずだが、何の文句も言うことなくおとなしく本の上で丸まった。
『(シリウス、元気ないな…)』
先ほど話をしてからずっと元気のないシリウスの事が気にはなるが、本屋でそんな話はできない為、早く本を選ぶために本棚に視線を移す。
『(この島の住人はあんまり天体に興味ないのかな)』
あまり品ぞろえのよくない本棚の中には興味をそそられる本はなかった。
『(ん?これ…)』
「なんだそれ」
ふと天体関係の本棚から視線を逸らすと、ある背表紙のタイトルに視線が止まった。
ロー「星の魔女の絵本か」
背表紙には”星の魔女”とだけ書かれており、ぱらぱらとめくると可愛らしい絵で魔女の物語が描かれている。
『(これは…想像の物語なのかな…)』
絵本の中に描かれている星の魔女は、黒髪黒目で着ている服も真っ黒。
魔女の髪と目の色は1番適正の高い魔法で決まる事がほとんど。
星の魔女という題材であれば、この髪と目の色はおかしいとは思うが、これは絵本。
内容も星の魔女が使うような魔法は使われていない。
「それ、買ってみるか?」
文字が少ない子供向けの絵本の為、ぱらぱらと数10ページ捲れば物語は終わってしまった。
最後まで読み切った恋歌は、ぱたんと本を閉じ、首を横に振って本棚に戻した。
≪あんまり面白くないからいいかな≫
「そうか
他にほしいもんは?」
≪今回は大丈夫だよ≫
本の上で丸まっているシリウスを抱え、行こうとローの服の袖を引く。
「…ああ」
少し恋歌の様子が引っかかったローは、恋歌にバレないように能力を発動させた。
「じゃあおれはベポの買い物の続きして来るな」
「ああ」
ベポの買い物は一人でも大丈夫とのことだったので、恋歌とローは本屋へ向かう事になった。
シリウスを両手で抱きかかえているので、手を繋ぐ事が出来ず、腰に手を回して引き寄せると、顔を真っ赤にした恋歌に見上げられたが、それを気にすることなく本屋への道のりを歩く。
『(そういえば…ロー、鬼哭以外何も持ってないよね…?)』
医療品と本を買いに行くと言っていたが、買った物を何も持っていないローの事を疑問に思ったが、まぁいいかと歩調を合わしてくれているローに連れられ本屋へたどり着いた。
いつものように扉を開けてくれるロー促され、本屋に入ると本屋特有の匂いがし、落ち着く雰囲気にほっとする。
「ここ持ってろ」
店内という事もあり腰から手を離されたが、服の裾を掴むように言われたため、シリウスを片手で抱き、反対の手でローの服の裾を掴んだ。
『(今日は…ローと手を繋いでないな…)』
本を触るために手を繋がなかったのは理解できるが、少しさみしくなった。
真剣な顔で医学書を選んでいるローを横目に、恋歌もずらっと並ぶ医学書に目線を走らせる。
『(ローはすごいな…)』
ほぼ毎日ローに借りた医学書を読んではいるが、知識はついたものの応急処置などの実践はまだまだ。
毎日遅くまで勉強し、船長としての役割を果たし、能力の練習や鍛錬も欠かさない。
「どうした」
無意識にローを見ていたらしく、視線に気づいたローに声をかけられるが、何でもないと首を横に振った。
「さっきので怪我したとかじゃねぇな?」
心配してくれるローに大丈夫だと笑うと、その笑顔に嘘はないとわかったのか、選んだ医学書を片手に積み上げていく。
「よし、次だ」
医学書を選び終わったローは、恋歌が着いてこれる速さで移動し、天体の本が並んでいる棚まで連れてきてくれた。
「そいつ貸せ」
恋歌の腕の中にいるシリウスが、本を選ぶときに邪魔だと思ったのか、首根っこを掴んで持っている本の上に乗せた。
そんな扱いをされればいつもであればローに噛みついているはずだが、何の文句も言うことなくおとなしく本の上で丸まった。
『(シリウス、元気ないな…)』
先ほど話をしてからずっと元気のないシリウスの事が気にはなるが、本屋でそんな話はできない為、早く本を選ぶために本棚に視線を移す。
『(この島の住人はあんまり天体に興味ないのかな)』
あまり品ぞろえのよくない本棚の中には興味をそそられる本はなかった。
『(ん?これ…)』
「なんだそれ」
ふと天体関係の本棚から視線を逸らすと、ある背表紙のタイトルに視線が止まった。
ロー「星の魔女の絵本か」
背表紙には”星の魔女”とだけ書かれており、ぱらぱらとめくると可愛らしい絵で魔女の物語が描かれている。
『(これは…想像の物語なのかな…)』
絵本の中に描かれている星の魔女は、黒髪黒目で着ている服も真っ黒。
魔女の髪と目の色は1番適正の高い魔法で決まる事がほとんど。
星の魔女という題材であれば、この髪と目の色はおかしいとは思うが、これは絵本。
内容も星の魔女が使うような魔法は使われていない。
「それ、買ってみるか?」
文字が少ない子供向けの絵本の為、ぱらぱらと数10ページ捲れば物語は終わってしまった。
最後まで読み切った恋歌は、ぱたんと本を閉じ、首を横に振って本棚に戻した。
≪あんまり面白くないからいいかな≫
「そうか
他にほしいもんは?」
≪今回は大丈夫だよ≫
本の上で丸まっているシリウスを抱え、行こうとローの服の袖を引く。
「…ああ」
少し恋歌の様子が引っかかったローは、恋歌にバレないように能力を発動させた。