生きる世界の違い
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戦いはハートの海賊団の圧勝という形ですぐに決着がついた。
「なんだお前ら、いきがってた割に弱いじゃねぇか」
鬼哭を肩に担いでしゃがみながら、ばらばらにした男の頭を見下ろす。
「な、なんだこのへんてこな能力は…!」
首と身体が離れているのにまだ生きているという事実が受け入れられないのか、男たちは動揺しているが、首だけでは逃げる事もできない上に、下半身も逃げられないようにされている。
「キャプテン!やっぱりこいつら盗んだお宝隠し持ってるってよ!」
ペンギンの脅しに屈した男たちは、命乞いをするときに、自分たちのアジトにお宝があるという事を言ってしまった。
「そうか、なら恋歌連れて全部回収して来い」
「アイアイ!
恋歌行くぞ」
敵から奪った槍を肩に担いで恋歌の手を引いて男たちのアジトに向かった。
「さて、こっからはあいつに見せられねぇからな」
2人の気配が近くから消えた事を確認すると、立ち上がったローは、抜き取った心臓を手に取る。
「あいつに…汚ねぇ言葉を聞かせやがって」
心臓を握っている手に力を入れると、路地裏には誰にも聞こえない悲鳴が響き渡った。
「いやー、弱い海賊より宝持ってるんじゃないか?」
『そうかもね』
「あ!恋歌、しー!
その声聞いて誰かに攫われたらほんとにおれがばらばらにされるから!」
『??』
ペンギンに注意された恋歌は、不思議そうな顔をしながらも、ひとまず声は出さないように口を閉じた。
抱えきれないほどのお宝を恋歌の収納魔法に入れ、用事は終わったとアジトから出ると、ローがアジトの壁に寄りかかって待っていた。
「終わったか」
「ああ、買い出しの続きしないとだな」
「おいお前ら!」
普通に買い物に戻ろうとする2人の前に、子犬姿に戻ったシリウスが立ちふさがる。
「なんだ
おれと話すのは嫌なんだろ」
「そんなことは今はどうでもいい!
何だこの世界は!!魔女が恋歌以外誰一人いなくて、ただの人間ばかり!!
恋歌に声を出させないのも変だ!!
星の魔女の美しい声は、人間なら誰しも聞きたがっていた!
今日襲ってきた奴らもそうだ!
美しい星の魔女を慰み者だと!?どうかしてる!!」
言いたいことを言いきったのか、息切れをしているシリウスにローはため息をついてその場に腰を下ろした。
「お前の過ごしていた世界がどんなものか知らねぇがな、今この世界に魔女という種族はほとんどいねぇ
おれたちも恋歌に会うまで、魔女なんて存在は空想上の存在だと思ってたぐらいだ」
「魔女が…ほとんどいない…?」
「ああ
まぁおれたちもまだ北の海しか航海してねぇから、世界規模ってなるとわからねぇがな
少なくとも今までの島で魔女の存在を知ってたのは、奴隷を扱う商人だけだった」
「奴隷…って…」
想像もしていなかった世界の状況に唖然とするシリウスの横に恋歌が膝をついて頭を撫でてやる。
『ローたちは、わたしが、変な人に、狙われない、ように、守ってくれてる
声を、出さないのも、心配して、くれてるから』
「魔女ってのは…綺麗で…誇り高い…種族、だぞ…」
ぼろぼろと涙が溢れて落ちた涙が地面に吸い込まれていく。
「だからだろ
おれたちだって恋歌と一緒に過ごして、恋歌の家族の話を聞いてりゃ、魔女って種族がどんな種族か大体わかる
ただな、この世界は”綺麗”ってのは生きにくいんだよ
わかったらちゃんと恋歌を守れ
真っ先に捕まってんじゃねぇよ」
ぴん、とローにでこぴんをされたシリウスはぺたん、としりもちをついた。
珍しく反論も、噛みついたりもしてこないシリウスは、聞いた話が余程ショックだったのか、変な格好のまま固まっている。
「なんだお前ら、いきがってた割に弱いじゃねぇか」
鬼哭を肩に担いでしゃがみながら、ばらばらにした男の頭を見下ろす。
「な、なんだこのへんてこな能力は…!」
首と身体が離れているのにまだ生きているという事実が受け入れられないのか、男たちは動揺しているが、首だけでは逃げる事もできない上に、下半身も逃げられないようにされている。
「キャプテン!やっぱりこいつら盗んだお宝隠し持ってるってよ!」
ペンギンの脅しに屈した男たちは、命乞いをするときに、自分たちのアジトにお宝があるという事を言ってしまった。
「そうか、なら恋歌連れて全部回収して来い」
「アイアイ!
恋歌行くぞ」
敵から奪った槍を肩に担いで恋歌の手を引いて男たちのアジトに向かった。
「さて、こっからはあいつに見せられねぇからな」
2人の気配が近くから消えた事を確認すると、立ち上がったローは、抜き取った心臓を手に取る。
「あいつに…汚ねぇ言葉を聞かせやがって」
心臓を握っている手に力を入れると、路地裏には誰にも聞こえない悲鳴が響き渡った。
「いやー、弱い海賊より宝持ってるんじゃないか?」
『そうかもね』
「あ!恋歌、しー!
その声聞いて誰かに攫われたらほんとにおれがばらばらにされるから!」
『??』
ペンギンに注意された恋歌は、不思議そうな顔をしながらも、ひとまず声は出さないように口を閉じた。
抱えきれないほどのお宝を恋歌の収納魔法に入れ、用事は終わったとアジトから出ると、ローがアジトの壁に寄りかかって待っていた。
「終わったか」
「ああ、買い出しの続きしないとだな」
「おいお前ら!」
普通に買い物に戻ろうとする2人の前に、子犬姿に戻ったシリウスが立ちふさがる。
「なんだ
おれと話すのは嫌なんだろ」
「そんなことは今はどうでもいい!
何だこの世界は!!魔女が恋歌以外誰一人いなくて、ただの人間ばかり!!
恋歌に声を出させないのも変だ!!
星の魔女の美しい声は、人間なら誰しも聞きたがっていた!
今日襲ってきた奴らもそうだ!
美しい星の魔女を慰み者だと!?どうかしてる!!」
言いたいことを言いきったのか、息切れをしているシリウスにローはため息をついてその場に腰を下ろした。
「お前の過ごしていた世界がどんなものか知らねぇがな、今この世界に魔女という種族はほとんどいねぇ
おれたちも恋歌に会うまで、魔女なんて存在は空想上の存在だと思ってたぐらいだ」
「魔女が…ほとんどいない…?」
「ああ
まぁおれたちもまだ北の海しか航海してねぇから、世界規模ってなるとわからねぇがな
少なくとも今までの島で魔女の存在を知ってたのは、奴隷を扱う商人だけだった」
「奴隷…って…」
想像もしていなかった世界の状況に唖然とするシリウスの横に恋歌が膝をついて頭を撫でてやる。
『ローたちは、わたしが、変な人に、狙われない、ように、守ってくれてる
声を、出さないのも、心配して、くれてるから』
「魔女ってのは…綺麗で…誇り高い…種族、だぞ…」
ぼろぼろと涙が溢れて落ちた涙が地面に吸い込まれていく。
「だからだろ
おれたちだって恋歌と一緒に過ごして、恋歌の家族の話を聞いてりゃ、魔女って種族がどんな種族か大体わかる
ただな、この世界は”綺麗”ってのは生きにくいんだよ
わかったらちゃんと恋歌を守れ
真っ先に捕まってんじゃねぇよ」
ぴん、とローにでこぴんをされたシリウスはぺたん、としりもちをついた。
珍しく反論も、噛みついたりもしてこないシリウスは、聞いた話が余程ショックだったのか、変な格好のまま固まっている。