弔いの島
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朝食後、もうすることがなければ出航だと告げられ、シリウスに確認すれば、問題ないと返事がもらえたため、出航する事になった。
「最後に…島が見えなくなるまで見ててもいいか」
その願いを叶えるために潜水はせずに、島から離れている。
静かに離れていく島を見ながら、シリウスが何を思っているのかはわからない。
何百年も前からいた島で、相棒だった星の魔女と別れた場所。
思い入れのある島を離れる寂しさはわかっているつもり。
それでも時が経てば島は完全に見えなくなった。
「ありがとう
これからよろしく」
『うん、こちらこそ』
今甲板にいるのは恋歌のみ。
「ところで恋歌、このおれの相棒になるからにはきっちり鍛えていくからな!!」
『うん』
自分の知らない知識を持っているシリウスに、どんなことを教えてもらえるのかと、恋歌もどきどきしている。
以前の相棒のように使いこなせるかはわからないが、シリウスの使い手に恥じないように剣術も磨く必要があると、掌の豆をみつめた。
「まずはこの間伝えた魔法を使えるようになってくれ」
『わかった』
島を出てから数日が経ち、鍛錬をしようと甲板に出た直後、恋歌はやりたいことがあると、一人離れた場所でシリウスと座り込んで本を広げている。
「何してんだろな」
「さぁ…」
何をしているのか一番気になっているのはローのようで、筋トレをしながら恋歌の様子を伺っている。
しばらくして本を閉じた恋歌は、シリウスを自分の前に置いて息を吸い込んだ。
『【----------と星の魔女の盟約を交わす
名をシリウスと改め、我が刃となれ】』
「「「「!!」」」」
恋歌とシリウスからそれぞれ魔方陣が展開され、お互いの周りを囲うように風が吹き、それに押されるように恋歌の声が天に昇る。
『【シリウスの名に相応しい地上での仮の姿を】』
恋歌がシリウスに手をかざせば、刀が思わず目を閉じなければいけないほどの光を発した。
「「「は?」」」
光が収まった頃に、おそるおそる4人が目を開けると、先ほどまでシリウスが置かれていた場所には、大きな犬が座っていた。
『成功?』
すっ、と目の前の大きな犬に手を差し出せば、それに擦り寄るように鼻を寄せてくる。
大きな犬と言っても普通の犬の比ではない。
体長はおよそ5メートルほど、白とグレーの毛並で、額には星の魔女の魔方陣。
恋歌など頭から一口で食べられてしまいそうな大きさである。
「すげー!!おれも触っていい?」
大人しい様子に好奇心が勝ったベポが走って目をきらきらさせながら恋歌に話しかける。
『いい、と思う』
ちらっとシリウスを見上げれば、鼻をベポの方に差し出し、お腹のあたりをぐりぐりとし始めた。
じゃれているのを熊と犬を横目に、大きすぎて近寄れないシャチとペンギンはぽかんとその様子を眺めているだけ。
「”シリウスの名に相応しい姿”か…」
『うん、だから、大きな犬』
「なるほどな」
「「ど、どういうこと?」」
納得した様子のローに、意味がわからないと首を傾げているシャチとペンギンにローはため息をついた。
「シリウスはおおいぬ座を形成している星のひとつだ
その名に相応しい姿ってのは、そういうことだろ」
『うん』
恋歌と昔から星の勉強も続けているだけあってローも星の事について詳しい。
へぇー、とまだベポとじゃれているシリウスを見るが、それにしたって大きすぎるだろというツッコミはぐっと飲み込んだ。
『シリウス』
恋歌が名を呼べば、それに反応し、ぽんっ、と軽い音をたてて姿が見えなくなった。
「あれ?刀に戻った…の、か…」
見上げていた視線を下げていくと、恋歌がしゃがんで手を広げている。
そこにとてとてと子犬が歩み寄り、恋歌の腕におさまった。
「「か、かわっ…!!」」
恋歌の腕に抱かれている子犬を見て、その可愛さにシャチとペンギンが震えている。
先ほどの大きな犬をそのまま小さくしたような風貌だが、くりっとした黒目に、もふもふとした毛並が可愛さを引き立たせている。
先ほどは気づかなかったが、シリウスの左前足に鞘と同じ柄の腕輪のようなものがついている。
ベポ、シャチ、ペンギンが可愛い可愛いとシリウスと撫でまわしているが、ローはその輪の中に入ってこない。
「ほら、キャプテンも!
めっちゃくちゃもふもふ!!」
「お、おい!」
ぐいっとペンギンに手を引かれて無理やりシリウスの頭に触れさせようとした。
「「「あ…」」」
『あ、』
「てめぇ…」
だが、その手が触れる前にシリウスがローの手にがぶっと噛みついた。
歯は子犬同様あまり生えていないのでまったく痛くはないが、他のクルーたちには触らせていたのに、自分だけ拒否をされたことにいらっとした。
『だ、だめだよ』
慌てて恋歌がシリウスをローから遠ざけたが、ばちばちと視線の間には見えない火花が散っている。
「恋歌の取り合いしてんだな、あの2人
いや、1人と1匹か」
「ははっ、キャプテンも可愛いライバルできちゃって
かわいそー」
「えー…それならおれも参加してこようかな…」
「「それはややこしくなるからやめとけ」」
まったく可哀想と思っていないが、見ている分には面白いので、口を出したりすることはない。
新しいメンバーが初めてハートの海賊団に加わり、数日後にはまた新しい島。
「最後に…島が見えなくなるまで見ててもいいか」
その願いを叶えるために潜水はせずに、島から離れている。
静かに離れていく島を見ながら、シリウスが何を思っているのかはわからない。
何百年も前からいた島で、相棒だった星の魔女と別れた場所。
思い入れのある島を離れる寂しさはわかっているつもり。
それでも時が経てば島は完全に見えなくなった。
「ありがとう
これからよろしく」
『うん、こちらこそ』
今甲板にいるのは恋歌のみ。
「ところで恋歌、このおれの相棒になるからにはきっちり鍛えていくからな!!」
『うん』
自分の知らない知識を持っているシリウスに、どんなことを教えてもらえるのかと、恋歌もどきどきしている。
以前の相棒のように使いこなせるかはわからないが、シリウスの使い手に恥じないように剣術も磨く必要があると、掌の豆をみつめた。
「まずはこの間伝えた魔法を使えるようになってくれ」
『わかった』
島を出てから数日が経ち、鍛錬をしようと甲板に出た直後、恋歌はやりたいことがあると、一人離れた場所でシリウスと座り込んで本を広げている。
「何してんだろな」
「さぁ…」
何をしているのか一番気になっているのはローのようで、筋トレをしながら恋歌の様子を伺っている。
しばらくして本を閉じた恋歌は、シリウスを自分の前に置いて息を吸い込んだ。
『【----------と星の魔女の盟約を交わす
名をシリウスと改め、我が刃となれ】』
「「「「!!」」」」
恋歌とシリウスからそれぞれ魔方陣が展開され、お互いの周りを囲うように風が吹き、それに押されるように恋歌の声が天に昇る。
『【シリウスの名に相応しい地上での仮の姿を】』
恋歌がシリウスに手をかざせば、刀が思わず目を閉じなければいけないほどの光を発した。
「「「は?」」」
光が収まった頃に、おそるおそる4人が目を開けると、先ほどまでシリウスが置かれていた場所には、大きな犬が座っていた。
『成功?』
すっ、と目の前の大きな犬に手を差し出せば、それに擦り寄るように鼻を寄せてくる。
大きな犬と言っても普通の犬の比ではない。
体長はおよそ5メートルほど、白とグレーの毛並で、額には星の魔女の魔方陣。
恋歌など頭から一口で食べられてしまいそうな大きさである。
「すげー!!おれも触っていい?」
大人しい様子に好奇心が勝ったベポが走って目をきらきらさせながら恋歌に話しかける。
『いい、と思う』
ちらっとシリウスを見上げれば、鼻をベポの方に差し出し、お腹のあたりをぐりぐりとし始めた。
じゃれているのを熊と犬を横目に、大きすぎて近寄れないシャチとペンギンはぽかんとその様子を眺めているだけ。
「”シリウスの名に相応しい姿”か…」
『うん、だから、大きな犬』
「なるほどな」
「「ど、どういうこと?」」
納得した様子のローに、意味がわからないと首を傾げているシャチとペンギンにローはため息をついた。
「シリウスはおおいぬ座を形成している星のひとつだ
その名に相応しい姿ってのは、そういうことだろ」
『うん』
恋歌と昔から星の勉強も続けているだけあってローも星の事について詳しい。
へぇー、とまだベポとじゃれているシリウスを見るが、それにしたって大きすぎるだろというツッコミはぐっと飲み込んだ。
『シリウス』
恋歌が名を呼べば、それに反応し、ぽんっ、と軽い音をたてて姿が見えなくなった。
「あれ?刀に戻った…の、か…」
見上げていた視線を下げていくと、恋歌がしゃがんで手を広げている。
そこにとてとてと子犬が歩み寄り、恋歌の腕におさまった。
「「か、かわっ…!!」」
恋歌の腕に抱かれている子犬を見て、その可愛さにシャチとペンギンが震えている。
先ほどの大きな犬をそのまま小さくしたような風貌だが、くりっとした黒目に、もふもふとした毛並が可愛さを引き立たせている。
先ほどは気づかなかったが、シリウスの左前足に鞘と同じ柄の腕輪のようなものがついている。
ベポ、シャチ、ペンギンが可愛い可愛いとシリウスと撫でまわしているが、ローはその輪の中に入ってこない。
「ほら、キャプテンも!
めっちゃくちゃもふもふ!!」
「お、おい!」
ぐいっとペンギンに手を引かれて無理やりシリウスの頭に触れさせようとした。
「「「あ…」」」
『あ、』
「てめぇ…」
だが、その手が触れる前にシリウスがローの手にがぶっと噛みついた。
歯は子犬同様あまり生えていないのでまったく痛くはないが、他のクルーたちには触らせていたのに、自分だけ拒否をされたことにいらっとした。
『だ、だめだよ』
慌てて恋歌がシリウスをローから遠ざけたが、ばちばちと視線の間には見えない火花が散っている。
「恋歌の取り合いしてんだな、あの2人
いや、1人と1匹か」
「ははっ、キャプテンも可愛いライバルできちゃって
かわいそー」
「えー…それならおれも参加してこようかな…」
「「それはややこしくなるからやめとけ」」
まったく可哀想と思っていないが、見ている分には面白いので、口を出したりすることはない。
新しいメンバーが初めてハートの海賊団に加わり、数日後にはまた新しい島。