弔いの島
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俯いたまま返事をしなくなった恋歌に、ローもこれ以上言うことはないと思ったのか、ぽんぽんと頭を撫でてやり手を離す。
しかし、納得のいっていない恋歌は、その場を動かない。
「はいはい、キャプテンは強く言い過ぎ
恋歌は自己主張しなさすぎ
どっちも悪い」
「は?」
重い雰囲気にベポが少しおろおろしていると、ペンギンが手を叩きながら現れた。
どこの母親だと突っ込みたくなるような登場の仕方だが、やれやれと首を振ってぽん、と恋歌の肩に手を置いた。
「恋歌、お前はどうしたいんだ?
シリウスがどうとかじゃなく、自分自身がどうしたいかだ
恋歌の言葉なら、キャプテンはちゃんと聞いてくれるってわかってるだろ?」
『うん…』
「……なんだ」
ペンギンに背中を押されてじっとローを見つめれば、ため息をついて話を促してくれる。
『わ、たし…やってみたいの…
倒れないようにするから…』
「…はぁ
それは…魔力をどの程度使うんだ」
『えっと、わたしの魔力じゃ、ぎりぎり…できそう、なぐらい…』
おどおどした話し方をする恋歌に、強く言い過ぎた事を少し後悔しているローは、魔力をほとんど使うという魔法など使ってほしくないと伝える事をためらった。
「ねぇねぇ、キャプテン」
「ん?」
ローが恋歌にどう返事をするかを悩んでいると、ベポがちょんちょんとローの腕をつついた。
「別に船で魔法使うんだったらいいんじゃないか?
もし、魔力なくなって倒れちゃったとしても、キャプテンが近くにいるんだし…」
「そうそう
心配なのはわかるけどさー、何事も経験!だろ?」
「お前らな…」
2人が恋歌の味方をしたため、また大きなため息をついたローは、手招きで恋歌を近くに呼び寄せた。
『うっ…』
むにゅ、っと頬をつねってやればなぜ頬をつねられたのかと不思議そうな顔をしている。
「自分の魔力の事は自分が一番わかるだろ
やばいと思ったら途中でもすぐにやめろ
それが約束できねぇなら許可はしねぇ」
『わ、わかった』
しっかり頷いた恋歌を見て、よし、と手を離したローは、恋歌の胸に抱えられているシリウスをひったくった。
「お前、恋歌に無理させたら海に捨ててやるからな」
「ガキに言われる筋合いはねぇよ
ただこれだけは言っとく」
「?」
「星葬を見たら…その気も失せる」
「はぁ?」
どういう意味なのか解らなかったが、シリウスがそれ以上何も言わないので、一番星の見える夜の時間に実行する事になり、恋歌はシリウスに言われて、準備を進めることになった。
恋歌にシリウスを戻して、準備に取り掛かっている間、ローとベポは進路についての話を続ける事にした。
「てかさ、なにいらいらしてたんだ?」
「は?」
話しているローとベポの為に紅茶を淹れて、ペンギンが近くに座ると、頬杖をついてため息をついた。
「らしくねぇよ、キャプテンが恋歌にあんな強い口調で話すなんて
今まで大事にしてたくせに」
「…別に
いつも通りだったろ」
「(あくまで認めないわけね)」
ローがどれだけ恋歌を大事にしているかを、この船のクルーならばわかっている。
妹分として、幼馴染として、女として、誰よりも大事にしている。
いつもであれば声を出して話す事が苦手な恋歌の言葉を待たず、話を切り上げる事はしない。
「(ったく…なにに嫉妬してんだか…)」
人外に嫉妬したところで仕方ないだろうとは思うが、本人に何を言っても認めそうになかったので、静かに自分で淹れた紅茶に口をつけた。
しかし、納得のいっていない恋歌は、その場を動かない。
「はいはい、キャプテンは強く言い過ぎ
恋歌は自己主張しなさすぎ
どっちも悪い」
「は?」
重い雰囲気にベポが少しおろおろしていると、ペンギンが手を叩きながら現れた。
どこの母親だと突っ込みたくなるような登場の仕方だが、やれやれと首を振ってぽん、と恋歌の肩に手を置いた。
「恋歌、お前はどうしたいんだ?
シリウスがどうとかじゃなく、自分自身がどうしたいかだ
恋歌の言葉なら、キャプテンはちゃんと聞いてくれるってわかってるだろ?」
『うん…』
「……なんだ」
ペンギンに背中を押されてじっとローを見つめれば、ため息をついて話を促してくれる。
『わ、たし…やってみたいの…
倒れないようにするから…』
「…はぁ
それは…魔力をどの程度使うんだ」
『えっと、わたしの魔力じゃ、ぎりぎり…できそう、なぐらい…』
おどおどした話し方をする恋歌に、強く言い過ぎた事を少し後悔しているローは、魔力をほとんど使うという魔法など使ってほしくないと伝える事をためらった。
「ねぇねぇ、キャプテン」
「ん?」
ローが恋歌にどう返事をするかを悩んでいると、ベポがちょんちょんとローの腕をつついた。
「別に船で魔法使うんだったらいいんじゃないか?
もし、魔力なくなって倒れちゃったとしても、キャプテンが近くにいるんだし…」
「そうそう
心配なのはわかるけどさー、何事も経験!だろ?」
「お前らな…」
2人が恋歌の味方をしたため、また大きなため息をついたローは、手招きで恋歌を近くに呼び寄せた。
『うっ…』
むにゅ、っと頬をつねってやればなぜ頬をつねられたのかと不思議そうな顔をしている。
「自分の魔力の事は自分が一番わかるだろ
やばいと思ったら途中でもすぐにやめろ
それが約束できねぇなら許可はしねぇ」
『わ、わかった』
しっかり頷いた恋歌を見て、よし、と手を離したローは、恋歌の胸に抱えられているシリウスをひったくった。
「お前、恋歌に無理させたら海に捨ててやるからな」
「ガキに言われる筋合いはねぇよ
ただこれだけは言っとく」
「?」
「星葬を見たら…その気も失せる」
「はぁ?」
どういう意味なのか解らなかったが、シリウスがそれ以上何も言わないので、一番星の見える夜の時間に実行する事になり、恋歌はシリウスに言われて、準備を進めることになった。
恋歌にシリウスを戻して、準備に取り掛かっている間、ローとベポは進路についての話を続ける事にした。
「てかさ、なにいらいらしてたんだ?」
「は?」
話しているローとベポの為に紅茶を淹れて、ペンギンが近くに座ると、頬杖をついてため息をついた。
「らしくねぇよ、キャプテンが恋歌にあんな強い口調で話すなんて
今まで大事にしてたくせに」
「…別に
いつも通りだったろ」
「(あくまで認めないわけね)」
ローがどれだけ恋歌を大事にしているかを、この船のクルーならばわかっている。
妹分として、幼馴染として、女として、誰よりも大事にしている。
いつもであれば声を出して話す事が苦手な恋歌の言葉を待たず、話を切り上げる事はしない。
「(ったく…なにに嫉妬してんだか…)」
人外に嫉妬したところで仕方ないだろうとは思うが、本人に何を言っても認めそうになかったので、静かに自分で淹れた紅茶に口をつけた。