弔いの島
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ローも鳥肌が立つような禍々しい気配を感じ取ったのか、額に汗が滲みだした。
「……」
ゆっくりとした足取りで、ローが先導しながら刀に近づいていく。
「(なんだ…泣き声…?)」
気持ちの悪い気配に近づくなと頭が警告をしてくるが、足が勝手に刀へ向かって行く。
『(この気配…もしかして…)』
恋歌も恋歌で、目の前の刀から感じる気配で遮られている気配が、刀に近づいていくにつれてはっきりとしたものになっていく。
お互いに一言も声を発する事はないが、刀に近づくにつれてお互いに手の力が強くなる。
「恋歌…」
手を伸ばせば刀に触れられる距離で立ち止まると、硬い声で恋歌の名を呼んだ。
「お前も…この泣き声みたいなの聞こえるか?」
『泣き声…は、聞こえない、けど…別の何かが、ある』
「別の何か…?」
ローの耳には泣き声のような声が僅かに聞こえているのだが、恋歌は声は聞こえておらず首を横に振る。
恋歌の言う別の何かをローも感じ取ろうとするが、周りを見渡しても暗闇が続くだけ。
「……」
耳障りな泣き声がどこから聞こえているのかはわからないが、なぜか目の前の刀から聞こえているような気がして、刀の柄に手を伸ばした。
「…っ!?」
『ロー!』
ぎゅっと柄を握った瞬間、目を見開き膝をついた。
何が起こったかわからない恋歌が、膝をついて俯いているローの顔を覗き込めば、目を見開いたまま固まっている。
『だ、大丈夫?』
「あ、ああ…」
はっとしたように顔をあげたローは、刀を支えに立ち上がった。
「こいつは…普通の刀じゃなさそうだ…」
『(普通の刀じゃない…?)』
「恋歌、少し離れてろ」
手を離して軽く恋歌の肩を押して下がらせる。
「…おれに何か…してほしいことでもあるのか」
『(誰と話してるの…?)』
暗闇の空を見上げて呟いたローの視線を追いかけて空を見るが、暗闇以外何も見えない。
「おれは医者だ
殺人は好まない」
物騒な話をしているようだが、相手の声が聞こえないため、どんな話をしているのかわからない。
『(あれ…この声…)』
ローがぶつぶつと空を仰いで誰かと話しをしている合間に、聞いた事のある言葉が恋歌の耳に届いた。
ローに声をかけてから動こうかと思ったが、少しだけだと思い声と気配のする方へ視線と足を向けた。
『(ローが誰かと話しはじめたときからもう一つの気配がはっきりしてきた
それにこの声…これは…)
…っ!!』
がさがさと魔方陣で森を少し照らしながら歩いていたが、今までローが先導し支えてくれていた為転ぶことはなかったが、すぐに転んでしまった。
手を地面についた拍子に魔方陣を消してしまい、辺りは一筋の光もない真っ暗闇に戻った。
手さぐりで近くの木を支えに立ち上がり、気配のする方へ今度は足元に気を付けながらゆっくりと足を進めていく。
『(この気配…!)』
この島についた時から感じていた気配がはっきりしたものになり、足取りが早くなる。
新しい魔方陣は出さず、気配と声を頼りに足を進めていると、ぼんやり聞こえていた声がはっきり聞こえるようになり、その声に従って歩いていると、不思議とどこにも躓くことなく歩く事が出来ている。
『(こ、ここ…?)』
暗闇の中声に指示された通りに動く為、膝をついて手でぬかるんだ地面を掘り起こしていく。
「……」
ゆっくりとした足取りで、ローが先導しながら刀に近づいていく。
「(なんだ…泣き声…?)」
気持ちの悪い気配に近づくなと頭が警告をしてくるが、足が勝手に刀へ向かって行く。
『(この気配…もしかして…)』
恋歌も恋歌で、目の前の刀から感じる気配で遮られている気配が、刀に近づいていくにつれてはっきりとしたものになっていく。
お互いに一言も声を発する事はないが、刀に近づくにつれてお互いに手の力が強くなる。
「恋歌…」
手を伸ばせば刀に触れられる距離で立ち止まると、硬い声で恋歌の名を呼んだ。
「お前も…この泣き声みたいなの聞こえるか?」
『泣き声…は、聞こえない、けど…別の何かが、ある』
「別の何か…?」
ローの耳には泣き声のような声が僅かに聞こえているのだが、恋歌は声は聞こえておらず首を横に振る。
恋歌の言う別の何かをローも感じ取ろうとするが、周りを見渡しても暗闇が続くだけ。
「……」
耳障りな泣き声がどこから聞こえているのかはわからないが、なぜか目の前の刀から聞こえているような気がして、刀の柄に手を伸ばした。
「…っ!?」
『ロー!』
ぎゅっと柄を握った瞬間、目を見開き膝をついた。
何が起こったかわからない恋歌が、膝をついて俯いているローの顔を覗き込めば、目を見開いたまま固まっている。
『だ、大丈夫?』
「あ、ああ…」
はっとしたように顔をあげたローは、刀を支えに立ち上がった。
「こいつは…普通の刀じゃなさそうだ…」
『(普通の刀じゃない…?)』
「恋歌、少し離れてろ」
手を離して軽く恋歌の肩を押して下がらせる。
「…おれに何か…してほしいことでもあるのか」
『(誰と話してるの…?)』
暗闇の空を見上げて呟いたローの視線を追いかけて空を見るが、暗闇以外何も見えない。
「おれは医者だ
殺人は好まない」
物騒な話をしているようだが、相手の声が聞こえないため、どんな話をしているのかわからない。
『(あれ…この声…)』
ローがぶつぶつと空を仰いで誰かと話しをしている合間に、聞いた事のある言葉が恋歌の耳に届いた。
ローに声をかけてから動こうかと思ったが、少しだけだと思い声と気配のする方へ視線と足を向けた。
『(ローが誰かと話しはじめたときからもう一つの気配がはっきりしてきた
それにこの声…これは…)
…っ!!』
がさがさと魔方陣で森を少し照らしながら歩いていたが、今までローが先導し支えてくれていた為転ぶことはなかったが、すぐに転んでしまった。
手を地面についた拍子に魔方陣を消してしまい、辺りは一筋の光もない真っ暗闇に戻った。
手さぐりで近くの木を支えに立ち上がり、気配のする方へ今度は足元に気を付けながらゆっくりと足を進めていく。
『(この気配…!)』
この島についた時から感じていた気配がはっきりしたものになり、足取りが早くなる。
新しい魔方陣は出さず、気配と声を頼りに足を進めていると、ぼんやり聞こえていた声がはっきり聞こえるようになり、その声に従って歩いていると、不思議とどこにも躓くことなく歩く事が出来ている。
『(こ、ここ…?)』
暗闇の中声に指示された通りに動く為、膝をついて手でぬかるんだ地面を掘り起こしていく。