弔いの島
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少し歩くと横にいるお互いが見えないぐらいの暗闇になった。
ぎゅっとつないでいる手に恋歌が力を入れると、ローも力を入れ返してくれた。
『(お、思ったより怖い…)』
横にローがいることはわかっているが、姿が見えないため不安で心臓の音が早くなる。
「恋歌、魔方陣だしてくれ」
その言葉に頷いて掌に小さな魔方陣を出すと、魔法陣の光のおかげで、ほんのりと周りの景色が見えるようになった。
「変な気配のある場所わかるか?」
その言葉にも頷いて先導するように歩こうとするが、手を引かれてローが先に足を進める。
「おれが先を歩く
恋歌は道を間違えたら教えてくれるだけでいい」
ぬるついた地面に、誰の手も入っていない森は、いたるところから枝が飛び出している。
道の安全を確かめながら先導するローに手を引かれて、先ほど感じた変な気配のする方へ向かって行く。
『っ…!!』
足元が見えにくい中、つるっと足を滑らせた恋歌だったが、すぐさまローが腰を掴んで転ぶ前に支えてくれた。
「気をつけろ」
『あ、ありがとう…』
暗闇で赤くなった顔を見られることはないが、さきほどとは別の意味でどきどきと心臓が早く脈打つ。
「行くぞ」
ゆっくりと安全な場所に降ろしてくれ、また手を引かれる。
『(どうして…ローと手を繋ぐとみんなよりどきどきするんだろう…)』
ハートの海賊団のみんなと手を繋ぐ事はあるが、他の3人と手を繋いでいるときは、こんなに心臓が早く脈打つことはない。
人を助ける事の出来る大きな優しい手でいつもいろんなことから守ってくれる。
家族のように大切なハートの海賊団の中でもローは特別。
早く話す事の出来ない自分の言葉も、いつも急かすことなく聞いてくれる。
キスもローでなければ、いくら魔力の供給という名目があったとしても、受け入れる事は出来ない。
『(でも…ローは…わたしが頼りないから、魔力を分けてくれたり、こうやって手を引いてくれたりしてくれるんだよね)』
最近では島に上陸する度に、ローに綺麗な女の人が声をかけてくるようになった。
顔の造形などあまり気にしたことはなかったが、ローは女性受けのいい顔をしているらしく、女性がローに声をかけているのを出来るだけ視界に入れないようにすることが増えてきた。
その様子を見る事がなぜ辛いのかわからないまま…。
「どうかしたか?」
『…ううん、なんでも、ないっ』
無意識に握っている手の力を強めてしまったらしく、ローが立ち止まって顔を覗き込んでくれる。
暗いためかなり近づかないと顔が見えないのか、近い距離に慌てて何でもないと首を振ると、ローの眉間にしわが寄ったが、はぁとため息をついて何も言うことなく足を進めた。
『(今は別の事を考えてる場合じゃない)』
余計な事を考えないようにゆるく首を振り、雑念を振り払う。
「…恋歌、俺の後ろに隠れてろ」
しばらく無言で歩き続けた後、急にローが立ち止まり、繋いでいる手を引いて恋歌を自分の背中に隠した。
ローの視線の先には一本の刀。
地面に突き刺さっている刀はなぜか灯りがなくともはっきりと見る事ができる。
しかしそれ以上に気になるのは禍々しいほどの気配が刀から感じ取れるということ。
「あれが変な気配の正体か?」
『うん』
確認するように恋歌に問えば、緊張した面持ちで頷いた。
『(でも…あれだけじゃない…
別の気配がある)』
目の前にある刀の気配が強すぎて、もう一つ気になる気配の事を探る事ができない。
ぎゅっとつないでいる手に恋歌が力を入れると、ローも力を入れ返してくれた。
『(お、思ったより怖い…)』
横にローがいることはわかっているが、姿が見えないため不安で心臓の音が早くなる。
「恋歌、魔方陣だしてくれ」
その言葉に頷いて掌に小さな魔方陣を出すと、魔法陣の光のおかげで、ほんのりと周りの景色が見えるようになった。
「変な気配のある場所わかるか?」
その言葉にも頷いて先導するように歩こうとするが、手を引かれてローが先に足を進める。
「おれが先を歩く
恋歌は道を間違えたら教えてくれるだけでいい」
ぬるついた地面に、誰の手も入っていない森は、いたるところから枝が飛び出している。
道の安全を確かめながら先導するローに手を引かれて、先ほど感じた変な気配のする方へ向かって行く。
『っ…!!』
足元が見えにくい中、つるっと足を滑らせた恋歌だったが、すぐさまローが腰を掴んで転ぶ前に支えてくれた。
「気をつけろ」
『あ、ありがとう…』
暗闇で赤くなった顔を見られることはないが、さきほどとは別の意味でどきどきと心臓が早く脈打つ。
「行くぞ」
ゆっくりと安全な場所に降ろしてくれ、また手を引かれる。
『(どうして…ローと手を繋ぐとみんなよりどきどきするんだろう…)』
ハートの海賊団のみんなと手を繋ぐ事はあるが、他の3人と手を繋いでいるときは、こんなに心臓が早く脈打つことはない。
人を助ける事の出来る大きな優しい手でいつもいろんなことから守ってくれる。
家族のように大切なハートの海賊団の中でもローは特別。
早く話す事の出来ない自分の言葉も、いつも急かすことなく聞いてくれる。
キスもローでなければ、いくら魔力の供給という名目があったとしても、受け入れる事は出来ない。
『(でも…ローは…わたしが頼りないから、魔力を分けてくれたり、こうやって手を引いてくれたりしてくれるんだよね)』
最近では島に上陸する度に、ローに綺麗な女の人が声をかけてくるようになった。
顔の造形などあまり気にしたことはなかったが、ローは女性受けのいい顔をしているらしく、女性がローに声をかけているのを出来るだけ視界に入れないようにすることが増えてきた。
その様子を見る事がなぜ辛いのかわからないまま…。
「どうかしたか?」
『…ううん、なんでも、ないっ』
無意識に握っている手の力を強めてしまったらしく、ローが立ち止まって顔を覗き込んでくれる。
暗いためかなり近づかないと顔が見えないのか、近い距離に慌てて何でもないと首を振ると、ローの眉間にしわが寄ったが、はぁとため息をついて何も言うことなく足を進めた。
『(今は別の事を考えてる場合じゃない)』
余計な事を考えないようにゆるく首を振り、雑念を振り払う。
「…恋歌、俺の後ろに隠れてろ」
しばらく無言で歩き続けた後、急にローが立ち止まり、繋いでいる手を引いて恋歌を自分の背中に隠した。
ローの視線の先には一本の刀。
地面に突き刺さっている刀はなぜか灯りがなくともはっきりと見る事ができる。
しかしそれ以上に気になるのは禍々しいほどの気配が刀から感じ取れるということ。
「あれが変な気配の正体か?」
『うん』
確認するように恋歌に問えば、緊張した面持ちで頷いた。
『(でも…あれだけじゃない…
別の気配がある)』
目の前にある刀の気配が強すぎて、もう一つ気になる気配の事を探る事ができない。