大凶星
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夕飯を食べ終えた後、ローがペンギンに船を浮上させるように指示すると、今日の不寝番が恋歌だということで、星を見る為に浮上するのだと理解して、船を浮上させた。
「じゃあ何かあったら俺たちを起こせよ」
『ありがとう』
潜水中よりは他の海賊や、海軍に見つかりやすい為、なにかあればすぐに声をかけていいと頭を撫でてやると、嬉しそうに笑って頷いた。
「星の事もなにかわかれば教えてくれよな」
『わかった
おやすみ』
「ああ、おやすみ
キャプテンも、あまり無理はするなよ」
「ああ…」
不機嫌そうな顔をして後ろにずっと立っているローに声をかけると、短い返事が返ってきた。
ひらひらと手を振って自分の部屋に戻っていくペンギンの背中を見送り、用意していた防寒具とポットに入れた紅茶を持って、ローと恋歌は甲板に出る。
『(寒い…)』
はぁ、と息をはけば白く染まり、気温がかなり低いことがわかる。
空を見上げれば久しぶりに見た満天の星が広がり、それに目を奪われるように視線を逸らす事が出来ない。
「ほら、こっち来い」
ぼーっと空を見上げている恋歌の手を引いて座り、1つの毛布に一緒にくるまって恋歌を後ろから抱えるように手を回した。
「寒かったら言えよ」
『大丈夫』
背中とお腹にあるローの体温のおかげで思ったより寒くないと、恋歌は首を横に振る。
「(悪い星…ねぇ…)」
空に広がる星を何度見てもいつもと変わらない星空にしか見えない。
だが、星空を見ていつも違う結果を告げる恋歌には、違う何かが見えているのだろうと、すでに視線を星空に向けている恋歌の横顔を見ながらふぅ、と息をはく。
思った通り、星空に視線がくぎ付けになっている為、1人では不寝番は難しかっただろう。
先日見えた悪い星が気になったというのも嘘ではないのだろうが、ここ数日星空が見れていなかった為、嬉しそうに星を眺める恋歌に、たまには浮上してやるのも必要かと、見張りをするために意識を周りに向けた。
「…」
しばらく恋歌のすることに口を出さずに見張りをしていたが、星を見ながらもぞもぞと動いてこの世界の文字ではない文字をノートに綴りはじめたのが気になり、ローは後ろから覗きこむように恋歌の作業を見つめる。
ペンを口元に当てながら何かを考えている恋歌は、後ろからローがノートを覗きこんでいることは気づいていない。
『(この星の並びなら…この星が影響してくる時期は…)』
何をしているのかわからないが、毛布の外に本を何冊か広げて空、ノート、本と視線をせわしなく動かしている。
「恋歌」
ローの声に反応した恋歌は、視線をローに向けると、近すぎる顔の距離に驚いてびくっと身体を揺らして離れようとしたが、ぐっとお腹を掴まれている為、離れる事は出来なかった。
『な、に…?』
離してくれないとわかった恋歌は離れることを諦めた。
「なにかわかったか?」
数時間何かをしていた恋歌はノート数ページ分の文字を一生懸命に書いていた。
これを自分の部屋でしていたとなれば、たしかに食堂に行く時間は減ってしまうだろうと納得した。
『えっ、と…
ちょっと、だけなんだけど…』
「ああ」
ノートを見せながら文字の意味を伝え、改めて星を見てわかったことを全てローに話した。
すらすらと話す事の出来ない恋歌の言葉を、いつものように急かす事はなく耳を傾け、恋歌の話をノートに視線を向けながら真剣に聞いている。
恋歌が今日まででわかった事は、星の影響を受ける時期は約1年後。
悪い星ではあるが、一概に悪い影響を受けるとも言い切れず、良い星に変わる可能性もあるとのこと。
それと合わせて近くに小さいが吉星が見えると言う。
『それは、ローじゃなくて、わたしになんだよね』
「おれには悪い星で、恋歌には良い星か…」
ふむ、と考えるように顎に手を当てたローは、自分にとっては悪い影響を与え、恋歌には良い影響を与える出来事とはなんなのかを考えたが、答えは見つからない。
恋歌の持っている知識や本の情報を見てもこれ以上の事はわからず、もっと魔力が増えれば星も応えてくれるが今の恋歌ではこれが限界だった。
「1年後…何があるかだな」
『うん…』
「大丈夫だ
何があっても対処できるように強くなるぞ」
『うん』
今は気にするなと頭を撫でられた恋歌は、すこしずつ明るくなってきている地平線に目を細めた。
「じゃあ何かあったら俺たちを起こせよ」
『ありがとう』
潜水中よりは他の海賊や、海軍に見つかりやすい為、なにかあればすぐに声をかけていいと頭を撫でてやると、嬉しそうに笑って頷いた。
「星の事もなにかわかれば教えてくれよな」
『わかった
おやすみ』
「ああ、おやすみ
キャプテンも、あまり無理はするなよ」
「ああ…」
不機嫌そうな顔をして後ろにずっと立っているローに声をかけると、短い返事が返ってきた。
ひらひらと手を振って自分の部屋に戻っていくペンギンの背中を見送り、用意していた防寒具とポットに入れた紅茶を持って、ローと恋歌は甲板に出る。
『(寒い…)』
はぁ、と息をはけば白く染まり、気温がかなり低いことがわかる。
空を見上げれば久しぶりに見た満天の星が広がり、それに目を奪われるように視線を逸らす事が出来ない。
「ほら、こっち来い」
ぼーっと空を見上げている恋歌の手を引いて座り、1つの毛布に一緒にくるまって恋歌を後ろから抱えるように手を回した。
「寒かったら言えよ」
『大丈夫』
背中とお腹にあるローの体温のおかげで思ったより寒くないと、恋歌は首を横に振る。
「(悪い星…ねぇ…)」
空に広がる星を何度見てもいつもと変わらない星空にしか見えない。
だが、星空を見ていつも違う結果を告げる恋歌には、違う何かが見えているのだろうと、すでに視線を星空に向けている恋歌の横顔を見ながらふぅ、と息をはく。
思った通り、星空に視線がくぎ付けになっている為、1人では不寝番は難しかっただろう。
先日見えた悪い星が気になったというのも嘘ではないのだろうが、ここ数日星空が見れていなかった為、嬉しそうに星を眺める恋歌に、たまには浮上してやるのも必要かと、見張りをするために意識を周りに向けた。
「…」
しばらく恋歌のすることに口を出さずに見張りをしていたが、星を見ながらもぞもぞと動いてこの世界の文字ではない文字をノートに綴りはじめたのが気になり、ローは後ろから覗きこむように恋歌の作業を見つめる。
ペンを口元に当てながら何かを考えている恋歌は、後ろからローがノートを覗きこんでいることは気づいていない。
『(この星の並びなら…この星が影響してくる時期は…)』
何をしているのかわからないが、毛布の外に本を何冊か広げて空、ノート、本と視線をせわしなく動かしている。
「恋歌」
ローの声に反応した恋歌は、視線をローに向けると、近すぎる顔の距離に驚いてびくっと身体を揺らして離れようとしたが、ぐっとお腹を掴まれている為、離れる事は出来なかった。
『な、に…?』
離してくれないとわかった恋歌は離れることを諦めた。
「なにかわかったか?」
数時間何かをしていた恋歌はノート数ページ分の文字を一生懸命に書いていた。
これを自分の部屋でしていたとなれば、たしかに食堂に行く時間は減ってしまうだろうと納得した。
『えっ、と…
ちょっと、だけなんだけど…』
「ああ」
ノートを見せながら文字の意味を伝え、改めて星を見てわかったことを全てローに話した。
すらすらと話す事の出来ない恋歌の言葉を、いつものように急かす事はなく耳を傾け、恋歌の話をノートに視線を向けながら真剣に聞いている。
恋歌が今日まででわかった事は、星の影響を受ける時期は約1年後。
悪い星ではあるが、一概に悪い影響を受けるとも言い切れず、良い星に変わる可能性もあるとのこと。
それと合わせて近くに小さいが吉星が見えると言う。
『それは、ローじゃなくて、わたしになんだよね』
「おれには悪い星で、恋歌には良い星か…」
ふむ、と考えるように顎に手を当てたローは、自分にとっては悪い影響を与え、恋歌には良い影響を与える出来事とはなんなのかを考えたが、答えは見つからない。
恋歌の持っている知識や本の情報を見てもこれ以上の事はわからず、もっと魔力が増えれば星も応えてくれるが今の恋歌ではこれが限界だった。
「1年後…何があるかだな」
『うん…』
「大丈夫だ
何があっても対処できるように強くなるぞ」
『うん』
今は気にするなと頭を撫でられた恋歌は、すこしずつ明るくなってきている地平線に目を細めた。