初めての島
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
食材を買って船に戻ると、思っていたより早く帰ってきた2人に、見張りをしていたペンギンとシャチがぎょっとしたような顔をした。
「え…もう帰ってきた…のか?」
「町で嫌な事とかあったか!?」
もっと初めての島を満喫してくるかと思っていたのに、早く帰ってきたことで何かあったのかと2人がうろたえていると、ローが持っていた食材をペンギンの顔に押し付けた。
「何もねぇよ
恋歌がお前らと飯が食いてぇって言うから帰ってきた」
((なんだその可愛い理由…))
まだおやつ時の時間ではあるが、朝食以外何も食べていないと察した2人は、頭を押さえて深く息を吐きだした。
「そっか!何買ってきてくれたんだ?」
息を吐き切った後にぱっと笑顔になって、恋歌が持っている荷物をさりげなく受け取ると、がさがさと中を確認する。
「お、こっちは魚じゃん!」
「こっちもうまそうなもん入ってるな!」
『ペンギンと、シャチのご飯、好きだから…一緒に食べたいなって、思って…』
「任せろ!とびっきりうまい飯にしてやる!」
『うん、楽しみ』
恋歌も料理は苦手ではないが、やっぱりペンギンとシャチが作るご飯が一番おいしいと思っている。
先に船内に戻ってしまったローの背中を追うようにペンギンとシャチに促されて船内に入ると、”そうだ”と思い出したように2人が振り返った。
「「おかえり」」
『…ただいま』
”忘れてた!”と笑う2人に恋歌も笑顔で返す。
夕飯の時間になれば不寝番の後の仮眠をとっていたベポも起きてきて、全員で豪華な食事が始まる。
「どうだ?美味いか?」
『うん、美味しい』
ふわっと笑って感想を言ってくれる恋歌に、ペンギンとシャチが満足そうに笑う。
「キャプテンとベポは?」
「…お前らの飯が不味いわけねぇだろうが」
「ほんとにおいしいよ!」
「そりゃなにより」
今日も平和だなとみんなで夕飯を食べ終え、今日の不寝番である恋歌が、早めに風呂へ行き、買った本をローに渡してから、全員から防寒をしっかりさせられ、一人で外に出て行った。
「で、実際のところどうだったんだ?」
恋歌がいない場所でしかできない話を今のうちにしておこうと、4人が食堂に残って今日の町での話をする。
「…魔女の事については知らねぇ町だったから、そこは問題なかった
ただ、魔女の本は売ってたんで、それは買ってやった」
「ふーん、魔女の事知らない町でも魔女の本はあるもんなんだな」
「たまたま仕入れたそうだ
基本的には誰にも需要のない本を仕入れる事はしねぇらしい」
「ま、普通はそうだよな」
魔女の文字は魔女にしか読めない。
マシューのように魔女を見分ける材料として所有している奴もいる為、そこは気を付けなければいけないというのはわかっている。
今回は町全体が魔女の事を知らなさそうだったので、比較的安心して魔女の本の事を聞くことができた。
ちなみに今日の本の会計は恋歌に見せられないプレゼントを売った金が入っていることは恋歌には内緒。
「あとはまぁ…やっぱ声はダメだな」
「「「ああ…やっぱり…」」」
これは予想できたことだったが、やはり恋歌の声は星だけではなく、人間も魅了してしまう。
「でも気持ちわかるもんなぁ…
恋歌の声で名前呼ばれたら嬉しいし、魔法使ってる時の声も好きだ」
「だよなぁ…
おれも名前呼んでもらえるといまだにどきっとするもん…」
「おれもだ…」
この葛藤は一生続くんじゃないかと思うぐらい複雑。
普通にしゃべってほしいとは思うが、自分たち以外にあの綺麗な声を聞かせたくないという思いもある。
「守ってやれる相手ならいいが…マシューみたいなやつらが何人も来られるとな…」
今日声を聞かれたのは町の男たちだけだったため、ローの睨み一つで何もなかったが、それでは効かない相手もいることはわかっている。
「早く強くならねぇとぉおおおお!!」
「だよなぁああああ!」
「ふ、2人とも大丈夫?」
頭を机にごん、とぶつけて唸る2人にベポがおろおろとしながら大丈夫かと聞いている。
「あいつだって守られるだけじゃ嫌だろ
自己防衛の術を本格的に教えるしかねぇな」
今までヴォルフに習った護身術と魔法を使って戦っていたが、自分が避けてきた剣術や槍術を教えてやるかと腹をくくった。
「魔法と組み合わせれば非力な恋歌でも、大掛かりな魔法に頼らなくても戦えるようになるだろ」
戦闘中にずっとそばにいられるとは限らない。
その為には出来る限り魔法を使わないように戦える術を教える必要がある。
「…それされるとおれたち負けそうなんだけど」
「負けねぇように強くなれ」
「「「アイアイ…」」」
「え…もう帰ってきた…のか?」
「町で嫌な事とかあったか!?」
もっと初めての島を満喫してくるかと思っていたのに、早く帰ってきたことで何かあったのかと2人がうろたえていると、ローが持っていた食材をペンギンの顔に押し付けた。
「何もねぇよ
恋歌がお前らと飯が食いてぇって言うから帰ってきた」
((なんだその可愛い理由…))
まだおやつ時の時間ではあるが、朝食以外何も食べていないと察した2人は、頭を押さえて深く息を吐きだした。
「そっか!何買ってきてくれたんだ?」
息を吐き切った後にぱっと笑顔になって、恋歌が持っている荷物をさりげなく受け取ると、がさがさと中を確認する。
「お、こっちは魚じゃん!」
「こっちもうまそうなもん入ってるな!」
『ペンギンと、シャチのご飯、好きだから…一緒に食べたいなって、思って…』
「任せろ!とびっきりうまい飯にしてやる!」
『うん、楽しみ』
恋歌も料理は苦手ではないが、やっぱりペンギンとシャチが作るご飯が一番おいしいと思っている。
先に船内に戻ってしまったローの背中を追うようにペンギンとシャチに促されて船内に入ると、”そうだ”と思い出したように2人が振り返った。
「「おかえり」」
『…ただいま』
”忘れてた!”と笑う2人に恋歌も笑顔で返す。
夕飯の時間になれば不寝番の後の仮眠をとっていたベポも起きてきて、全員で豪華な食事が始まる。
「どうだ?美味いか?」
『うん、美味しい』
ふわっと笑って感想を言ってくれる恋歌に、ペンギンとシャチが満足そうに笑う。
「キャプテンとベポは?」
「…お前らの飯が不味いわけねぇだろうが」
「ほんとにおいしいよ!」
「そりゃなにより」
今日も平和だなとみんなで夕飯を食べ終え、今日の不寝番である恋歌が、早めに風呂へ行き、買った本をローに渡してから、全員から防寒をしっかりさせられ、一人で外に出て行った。
「で、実際のところどうだったんだ?」
恋歌がいない場所でしかできない話を今のうちにしておこうと、4人が食堂に残って今日の町での話をする。
「…魔女の事については知らねぇ町だったから、そこは問題なかった
ただ、魔女の本は売ってたんで、それは買ってやった」
「ふーん、魔女の事知らない町でも魔女の本はあるもんなんだな」
「たまたま仕入れたそうだ
基本的には誰にも需要のない本を仕入れる事はしねぇらしい」
「ま、普通はそうだよな」
魔女の文字は魔女にしか読めない。
マシューのように魔女を見分ける材料として所有している奴もいる為、そこは気を付けなければいけないというのはわかっている。
今回は町全体が魔女の事を知らなさそうだったので、比較的安心して魔女の本の事を聞くことができた。
ちなみに今日の本の会計は恋歌に見せられないプレゼントを売った金が入っていることは恋歌には内緒。
「あとはまぁ…やっぱ声はダメだな」
「「「ああ…やっぱり…」」」
これは予想できたことだったが、やはり恋歌の声は星だけではなく、人間も魅了してしまう。
「でも気持ちわかるもんなぁ…
恋歌の声で名前呼ばれたら嬉しいし、魔法使ってる時の声も好きだ」
「だよなぁ…
おれも名前呼んでもらえるといまだにどきっとするもん…」
「おれもだ…」
この葛藤は一生続くんじゃないかと思うぐらい複雑。
普通にしゃべってほしいとは思うが、自分たち以外にあの綺麗な声を聞かせたくないという思いもある。
「守ってやれる相手ならいいが…マシューみたいなやつらが何人も来られるとな…」
今日声を聞かれたのは町の男たちだけだったため、ローの睨み一つで何もなかったが、それでは効かない相手もいることはわかっている。
「早く強くならねぇとぉおおおお!!」
「だよなぁああああ!」
「ふ、2人とも大丈夫?」
頭を机にごん、とぶつけて唸る2人にベポがおろおろとしながら大丈夫かと聞いている。
「あいつだって守られるだけじゃ嫌だろ
自己防衛の術を本格的に教えるしかねぇな」
今までヴォルフに習った護身術と魔法を使って戦っていたが、自分が避けてきた剣術や槍術を教えてやるかと腹をくくった。
「魔法と組み合わせれば非力な恋歌でも、大掛かりな魔法に頼らなくても戦えるようになるだろ」
戦闘中にずっとそばにいられるとは限らない。
その為には出来る限り魔法を使わないように戦える術を教える必要がある。
「…それされるとおれたち負けそうなんだけど」
「負けねぇように強くなれ」
「「「アイアイ…」」」