初めての島
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
デザートを食べた後、ベポは今日の不寝番の為に外へ。
ペンギンとシャチは家事をこなし、適度な時間に寝ると言って自分たちの部屋へ戻った。
今日も食堂に最後まで残った恋歌は、日付が変わってすぐに部屋に戻り、ベッドにもぐりこむ。
部屋の小窓から見える星空をぼんやりと眺め、ごろりと寝返りを打つ。
『(いつかベポも一緒に安全に上陸できる島があるといいな)』
スワロー島のようにどんな種族でも、どんな姿でも受け入れてくれる島は少ないだろうが、そういう島が増えればいいなとは思う。
魔女という事は髪や目を隠せば見た目的には上陸しても大丈夫かもしれないがベポは違う。
『(ベポを守れるぐらい強くなって、一緒に町を歩きたい)』
きっとその時は他の3人も協力してくれるはず。
不寝番をしてくれているベポに頭の中でおやすみと言い、目を閉じた。
次の日、島滞在2日目。
「恋歌、飯食ったら出かける準備しとけ」
『え?』
朝食をみんなで食べているときに唐突にそう言われ、ぽかんとした顔で固まる。
「たぶんこの島は魔女の事は知らねぇ
初めての島だ、思う存分楽しんで来い」
「留守番は今日はおれたちに任せな」
『で、でも…』
自分だけ行ってもいいのかとベポをちらっと見れば、眠そうな顔をしながら恋歌の視線に気づいたようでぱっと笑顔を見せる。
「おれのことは気にしないでよ!
またどんな町だったか教えてくれよな」
ベポもベポで恋歌の事を大事に想っている。
自分とは違い同じ人間に狙われる可能性のある恋歌には、出来る限り安全なこの船の中にいてほしいとも思っている。
そんな申し訳なさそうな顔をしなくともいいのにと思っているが、優しい恋歌は自分がどんな言葉をかけようとも気にしてしまう事がわかってしまう。
「恋歌、ありがとな
でも、おれはほんとうにいいんだ」
『うん…』
ぎゅーと抱きしめてガルチュー、と言ってくるベポの背中に伸ばせるだけ精一杯手を伸ばす。
「ほらほら、おでかけすんなら髪やってやるから、他の準備してきな」
ぽんぽん、とシャチに背中を叩かれて小さく頷いた恋歌は、ベポから離れて準備をしに一度部屋に戻っていった。
『いってきます』
「「「いってらっしゃい」」」
朝食の後準備を整えて、ロー以外の3人に見送られながら甲板に出る。
「行くぞ」
一緒にローが着いてきてくれるので、船から島にかけてあるタラップで転ばない様にと手を差し出してくれ、それを握りとんとんと階段を降りる。
「はぐれるなよ」
優しく手を引いて歩き始めたローに置いて行かれないように足を動かそうとするが、なぜか足が動かない。
「……」
『(あれ…?なんで…)』
動かない恋歌に気づいてローも足を止めてくれているが、恋歌自身が何故自分の足が動かないのかわからず困惑したような表情をしている。
『ご、めん…』
「恋歌、大丈夫だ
おれがついてるだろ?」
泣きそうな顔をしている恋歌に、出来る限り優しく声をかけてやる。
「無理そうなら今度にするか?」
俯いてしまった恋歌と目線を合わせるようにしゃがんでくれるローをみて、ぎゅっと唇をかみしめて首を横に振った。
『(ベポが…見送ってくれた…
シャチが…可愛くしてくれた…
ペンギンが…この島は大丈夫って言ってた…
今は…ローがそばにいてくれる…)
いく…』
繋いでくれている大好きな大きい手に力を入れて、目を見て確りと頷いた。
「わかった
無理そうになればすぐに言え」
『うん』
またもう一度ローに手を引かれると、今度は足がゆっくりと動き始めたため、2人で手を繋いだまま町に入っていった。
「やっぱ普通は怖いわなー」
その様子を船の上から見ていた3人は、恋歌がゆっくりとではあるが、町に入れたことにほっとしていた。
「ま、見る人が見たら魔女ってわかる容姿だしな」
魔女の価値がわかる奴に捕まれば、殺されるか、売られるか、もっと想像もできないひどいことをされるかもしれない。
けれど、これからいろんな島に冒険をするというのに、ずっと船に引きこもったままではもったいないと、昨日は3人で魔女の事について町の住人に確認し、誰も魔女の事を知らないということを確認した。
全員で一緒には行けない為、ローがいれば大丈夫だろうと、今日は恋歌を町に送り出すと決めていた。
「恋歌が楽しいと思える事が増えたらいいな…」
「お前もだろ」
「…うん」
「よし、今日はおれたちと楽しく留守番だ!」
「うん!」
ペンギンとシャチは家事をこなし、適度な時間に寝ると言って自分たちの部屋へ戻った。
今日も食堂に最後まで残った恋歌は、日付が変わってすぐに部屋に戻り、ベッドにもぐりこむ。
部屋の小窓から見える星空をぼんやりと眺め、ごろりと寝返りを打つ。
『(いつかベポも一緒に安全に上陸できる島があるといいな)』
スワロー島のようにどんな種族でも、どんな姿でも受け入れてくれる島は少ないだろうが、そういう島が増えればいいなとは思う。
魔女という事は髪や目を隠せば見た目的には上陸しても大丈夫かもしれないがベポは違う。
『(ベポを守れるぐらい強くなって、一緒に町を歩きたい)』
きっとその時は他の3人も協力してくれるはず。
不寝番をしてくれているベポに頭の中でおやすみと言い、目を閉じた。
次の日、島滞在2日目。
「恋歌、飯食ったら出かける準備しとけ」
『え?』
朝食をみんなで食べているときに唐突にそう言われ、ぽかんとした顔で固まる。
「たぶんこの島は魔女の事は知らねぇ
初めての島だ、思う存分楽しんで来い」
「留守番は今日はおれたちに任せな」
『で、でも…』
自分だけ行ってもいいのかとベポをちらっと見れば、眠そうな顔をしながら恋歌の視線に気づいたようでぱっと笑顔を見せる。
「おれのことは気にしないでよ!
またどんな町だったか教えてくれよな」
ベポもベポで恋歌の事を大事に想っている。
自分とは違い同じ人間に狙われる可能性のある恋歌には、出来る限り安全なこの船の中にいてほしいとも思っている。
そんな申し訳なさそうな顔をしなくともいいのにと思っているが、優しい恋歌は自分がどんな言葉をかけようとも気にしてしまう事がわかってしまう。
「恋歌、ありがとな
でも、おれはほんとうにいいんだ」
『うん…』
ぎゅーと抱きしめてガルチュー、と言ってくるベポの背中に伸ばせるだけ精一杯手を伸ばす。
「ほらほら、おでかけすんなら髪やってやるから、他の準備してきな」
ぽんぽん、とシャチに背中を叩かれて小さく頷いた恋歌は、ベポから離れて準備をしに一度部屋に戻っていった。
『いってきます』
「「「いってらっしゃい」」」
朝食の後準備を整えて、ロー以外の3人に見送られながら甲板に出る。
「行くぞ」
一緒にローが着いてきてくれるので、船から島にかけてあるタラップで転ばない様にと手を差し出してくれ、それを握りとんとんと階段を降りる。
「はぐれるなよ」
優しく手を引いて歩き始めたローに置いて行かれないように足を動かそうとするが、なぜか足が動かない。
「……」
『(あれ…?なんで…)』
動かない恋歌に気づいてローも足を止めてくれているが、恋歌自身が何故自分の足が動かないのかわからず困惑したような表情をしている。
『ご、めん…』
「恋歌、大丈夫だ
おれがついてるだろ?」
泣きそうな顔をしている恋歌に、出来る限り優しく声をかけてやる。
「無理そうなら今度にするか?」
俯いてしまった恋歌と目線を合わせるようにしゃがんでくれるローをみて、ぎゅっと唇をかみしめて首を横に振った。
『(ベポが…見送ってくれた…
シャチが…可愛くしてくれた…
ペンギンが…この島は大丈夫って言ってた…
今は…ローがそばにいてくれる…)
いく…』
繋いでくれている大好きな大きい手に力を入れて、目を見て確りと頷いた。
「わかった
無理そうになればすぐに言え」
『うん』
またもう一度ローに手を引かれると、今度は足がゆっくりと動き始めたため、2人で手を繋いだまま町に入っていった。
「やっぱ普通は怖いわなー」
その様子を船の上から見ていた3人は、恋歌がゆっくりとではあるが、町に入れたことにほっとしていた。
「ま、見る人が見たら魔女ってわかる容姿だしな」
魔女の価値がわかる奴に捕まれば、殺されるか、売られるか、もっと想像もできないひどいことをされるかもしれない。
けれど、これからいろんな島に冒険をするというのに、ずっと船に引きこもったままではもったいないと、昨日は3人で魔女の事について町の住人に確認し、誰も魔女の事を知らないということを確認した。
全員で一緒には行けない為、ローがいれば大丈夫だろうと、今日は恋歌を町に送り出すと決めていた。
「恋歌が楽しいと思える事が増えたらいいな…」
「お前もだろ」
「…うん」
「よし、今日はおれたちと楽しく留守番だ!」
「うん!」