初めての島に辿り着くまで
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数十分後、完成したベッドを見て恋歌がうーん、と腕を組んで悩んでいた。
恋歌が特に作業に困っている様子ではないので、ローは声をかけることはせず、他の物を片付けている。
『(そうだ)』
「ん?」
一瞬部屋の中が明るくなり、魔法陣が発動した事に気付いて振り返ると、以前恋歌とベポにもらったぬいぐるみを枕元に置いているところだった。
「……」
この部屋と、部屋の主に相応しくなさそうなアイテムではあるが、ご機嫌そうな様子を見てまぁいいかと止めることはしない。
《終わったよ》
とんとん、と腕を叩かれて終わったことを告げられる。
一先ず町から持ってきた木箱は全て開け終え、見栄え的には診察室っぽくなった。
《もう終わり?》
「ああ、助かった」
ありがとな、とぽんと頭を撫でられ、嬉しそうに笑う恋歌に、ローが眉間にしわを寄せた。
「恋歌、この先おれたちといろんなところを旅することになる
おれたちのように恋歌のことを理解する奴もいれば、魔女という種族のことで…嫌な思いもする場面は必ずある
恋歌には普通に話したいときに話してほしいし、喋りたくない時は喋らなくていいとは思ってる
でも、おれたちがちゃんと恋歌を守れるぐらい強くなるまで…その…なんだ…できるだけ…町で過ごしてたようにしてほしい」
自分の言っていることの矛盾に気付いてはいるが、この事についてはきちんと話をしておきたかった。
海賊というだけで海軍には必ず追われ、町の人たちからもいい顔はされないだろう。
そんな中魔女の価値を知っている者がいれば、最悪の場合今の自分たちの実力では勝てない相手が現れるかもしれない。
勝手な話だとはわかっているが、海賊とはそんなに甘いものではないということも、わかっている。
『ロー』
頭の上に置かれたままの手を取り、ぎゅっと握りしめて笑う。
『大丈夫
みんなが、ローが、心配してくれてるのは、わかってる
わたしも…自分のことは、自分で守れるように、強くなる』
「恋歌…
ああ…おれも強くなる」
ぎゅむっと音が出そうなほど強く抱きしめられたので、いつも心配をしてくれる優しい船長の背中に手を回した。
ローの部屋作りが終わったので、ベポに声をかけに行くと、なぜかぐちゃぐちゃだった。
「ど、どこから片付ければいいのかわからなくて…」
しょんぼりと部屋の真ん中で落ち込んでいるベポに、ローがため息をついて、恋歌が頭を撫でて慰めてやり、一緒に片付けることになった。
一先ず全ての木箱をひっくり返しただけのようなので、机の上に航海術に必要なものを並べ、本棚には航海に関する本を並べ、ベッドを作るとそこそこ部屋らしくなってきた。
「2人ともごめんね…
おれが片付けがちゃんとできるクマだったらよかったのに…」
「わけわかんねぇことで落ち込むな!」
ずーん、と落ち込んでいるベポに今度はローが励ましてやり、なんとか部屋は完成した。
「2人ともありがとう!!」
「お前がいなきゃおれたちは進めねぇんだから、しっかりしてくれよ」
「う、うん」
ぽん、と軽く背中を叩いて、シャチとペンギンのいる操縦室へ向かうローの背中を追いかけた。
恋歌が特に作業に困っている様子ではないので、ローは声をかけることはせず、他の物を片付けている。
『(そうだ)』
「ん?」
一瞬部屋の中が明るくなり、魔法陣が発動した事に気付いて振り返ると、以前恋歌とベポにもらったぬいぐるみを枕元に置いているところだった。
「……」
この部屋と、部屋の主に相応しくなさそうなアイテムではあるが、ご機嫌そうな様子を見てまぁいいかと止めることはしない。
《終わったよ》
とんとん、と腕を叩かれて終わったことを告げられる。
一先ず町から持ってきた木箱は全て開け終え、見栄え的には診察室っぽくなった。
《もう終わり?》
「ああ、助かった」
ありがとな、とぽんと頭を撫でられ、嬉しそうに笑う恋歌に、ローが眉間にしわを寄せた。
「恋歌、この先おれたちといろんなところを旅することになる
おれたちのように恋歌のことを理解する奴もいれば、魔女という種族のことで…嫌な思いもする場面は必ずある
恋歌には普通に話したいときに話してほしいし、喋りたくない時は喋らなくていいとは思ってる
でも、おれたちがちゃんと恋歌を守れるぐらい強くなるまで…その…なんだ…できるだけ…町で過ごしてたようにしてほしい」
自分の言っていることの矛盾に気付いてはいるが、この事についてはきちんと話をしておきたかった。
海賊というだけで海軍には必ず追われ、町の人たちからもいい顔はされないだろう。
そんな中魔女の価値を知っている者がいれば、最悪の場合今の自分たちの実力では勝てない相手が現れるかもしれない。
勝手な話だとはわかっているが、海賊とはそんなに甘いものではないということも、わかっている。
『ロー』
頭の上に置かれたままの手を取り、ぎゅっと握りしめて笑う。
『大丈夫
みんなが、ローが、心配してくれてるのは、わかってる
わたしも…自分のことは、自分で守れるように、強くなる』
「恋歌…
ああ…おれも強くなる」
ぎゅむっと音が出そうなほど強く抱きしめられたので、いつも心配をしてくれる優しい船長の背中に手を回した。
ローの部屋作りが終わったので、ベポに声をかけに行くと、なぜかぐちゃぐちゃだった。
「ど、どこから片付ければいいのかわからなくて…」
しょんぼりと部屋の真ん中で落ち込んでいるベポに、ローがため息をついて、恋歌が頭を撫でて慰めてやり、一緒に片付けることになった。
一先ず全ての木箱をひっくり返しただけのようなので、机の上に航海術に必要なものを並べ、本棚には航海に関する本を並べ、ベッドを作るとそこそこ部屋らしくなってきた。
「2人ともごめんね…
おれが片付けがちゃんとできるクマだったらよかったのに…」
「わけわかんねぇことで落ち込むな!」
ずーん、と落ち込んでいるベポに今度はローが励ましてやり、なんとか部屋は完成した。
「2人ともありがとう!!」
「お前がいなきゃおれたちは進めねぇんだから、しっかりしてくれよ」
「う、うん」
ぽん、と軽く背中を叩いて、シャチとペンギンのいる操縦室へ向かうローの背中を追いかけた。