初めての島に辿り着くまで
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「これで全部か?」
一通り開け終わったところで、恋歌に確認すると、魔法陣に手を突っ込んだ。
『(んー、)』
「あれ、どうなってんだろ…」
ぐるぐると手を回している恋歌を見て、かなりの量の本や物が入っているはずだが、どうやって自分が出したい物を選んでいるのかと、魔法陣の中がどうなっているのか気になった。
『(あ、まだあった)』
恋歌が魔法陣から腕を出すと、手には小さな包みがあった。
((げっ…))
がさがさとその包みを開けていく恋歌が持っている包装紙は見覚えのあるロゴが入っており、最初にベポが開けたものと同じ店のものだった。
「恋歌、おれたちが開けようか?」
『?』
なんで?という顔をされ、理由が言えるわけもなく、なんでもないと引き下がるしかなかった。
ごくり、と唾を飲み込んでなにが出てくるかを見守り、恋歌が取り出したのは服。
『(もこもこ…)』
下着などではなかったことにほっとしたが、恋歌が広げているのはもこもこのパーカーで、その他にもまだ包みの中にもこもこしたものが残っている。
それを次々と出してじっとそれを見ている恋歌は、手触りが気に入ったのか少し嬉しそうな顔をしている。
「これパジャマか!」
シャチも手に取って確認すると、もこもこパジャマのセットだったようで、フード付きのパーカーにキャミソール、ショートパンツ、靴下という組み合わせだった。
「気に入った?」
笑顔で頷く恋歌を見てしまうと、そのパジャマを取り上げることもできない。
「きっと似合うよ
ね?キャプテン」
「ああ…」
誰から送られたかわからない服を着られるということに少し抵抗はあるが、あの町の人たちからの贈り物であれば仕方ないかと諦めることにした。
恋歌の前では換金できるものはなかったと振る舞い、島に着けば恋歌にわからないように売るつもり。
初日ではできることが少ないと気づいたため、一先ず自分たちの部屋を作ることになった。
出航前に部屋の場所だけは決めていたため、ローとベポが進路を見てくれる間に、3人は荷物の整理をする。
恋歌はあまり広くない部屋を選んでおり、他にも広い部屋があるから遠慮するなとは言われたが、荷物を収納する場所に困らない恋歌は、ここで充分だと首を振った。
『(こんな感じかな)』
完成した恋歌の部屋は、ベッドがひとつと本棚ひとつ、そして棚にアミとクロエにもらった星の置物、ヴォルフの発明品は本棚の横に置いた質素な部屋。
あまり時間をかけずに完成した部屋を見渡して、他に手伝える事がないかと部屋から出ようとすると、こんこんと扉をノックされた。
小走りで扉に向かい開けると、ペンギンとシャチが立っていた。
「なんか手伝うことあれば手伝おうと思って」
《ありがとう
終わったから大丈夫》
はやいなー、とペンギンが笑うが、シャチはじーっと恋歌の部屋を見つめている。
「んー…」
《どこかおかしい?》
何かおかしなところがあるのかとペンギンと一緒に首を傾げる。
「恋歌、さっきもらったぬいぐるみとか小物あるだろ
全部出してくれ」
《?
わかった》
シャチがなにがしたいのかわからないが、言われた通りに出すと、唸りながら贈り物を手に取り、部屋に飾っていく。
「どうだ!!」
数分後、満足そうにしているシャチが完成させたのは、さっきの質素な部屋とは違い、女の子らしい部屋。
「おおー、やるじゃん」
「やっぱ年頃の女の子の部屋は可愛くないとな!
部屋の主も可愛いんだし」
ぽん、と少し低い位置にある恋歌の頭を撫でてやれば、嬉しそうな顔でシャチに抱きついた。
「はははっ、喜んでもらえてよかった」
収納できる場所があるからと、小さな部屋を選んだ可愛い妹のような存在に、少しでも喜んでもらえたならやった甲斐があると、シャチもご機嫌。
「よし、じゃあローさん…じゃないや、キャプテンとベポと交代だ!」
「そうだな!」
シャチに手を引かれて操縦室にいるであろう2人に、交代を告げに行く。
一通り開け終わったところで、恋歌に確認すると、魔法陣に手を突っ込んだ。
『(んー、)』
「あれ、どうなってんだろ…」
ぐるぐると手を回している恋歌を見て、かなりの量の本や物が入っているはずだが、どうやって自分が出したい物を選んでいるのかと、魔法陣の中がどうなっているのか気になった。
『(あ、まだあった)』
恋歌が魔法陣から腕を出すと、手には小さな包みがあった。
((げっ…))
がさがさとその包みを開けていく恋歌が持っている包装紙は見覚えのあるロゴが入っており、最初にベポが開けたものと同じ店のものだった。
「恋歌、おれたちが開けようか?」
『?』
なんで?という顔をされ、理由が言えるわけもなく、なんでもないと引き下がるしかなかった。
ごくり、と唾を飲み込んでなにが出てくるかを見守り、恋歌が取り出したのは服。
『(もこもこ…)』
下着などではなかったことにほっとしたが、恋歌が広げているのはもこもこのパーカーで、その他にもまだ包みの中にもこもこしたものが残っている。
それを次々と出してじっとそれを見ている恋歌は、手触りが気に入ったのか少し嬉しそうな顔をしている。
「これパジャマか!」
シャチも手に取って確認すると、もこもこパジャマのセットだったようで、フード付きのパーカーにキャミソール、ショートパンツ、靴下という組み合わせだった。
「気に入った?」
笑顔で頷く恋歌を見てしまうと、そのパジャマを取り上げることもできない。
「きっと似合うよ
ね?キャプテン」
「ああ…」
誰から送られたかわからない服を着られるということに少し抵抗はあるが、あの町の人たちからの贈り物であれば仕方ないかと諦めることにした。
恋歌の前では換金できるものはなかったと振る舞い、島に着けば恋歌にわからないように売るつもり。
初日ではできることが少ないと気づいたため、一先ず自分たちの部屋を作ることになった。
出航前に部屋の場所だけは決めていたため、ローとベポが進路を見てくれる間に、3人は荷物の整理をする。
恋歌はあまり広くない部屋を選んでおり、他にも広い部屋があるから遠慮するなとは言われたが、荷物を収納する場所に困らない恋歌は、ここで充分だと首を振った。
『(こんな感じかな)』
完成した恋歌の部屋は、ベッドがひとつと本棚ひとつ、そして棚にアミとクロエにもらった星の置物、ヴォルフの発明品は本棚の横に置いた質素な部屋。
あまり時間をかけずに完成した部屋を見渡して、他に手伝える事がないかと部屋から出ようとすると、こんこんと扉をノックされた。
小走りで扉に向かい開けると、ペンギンとシャチが立っていた。
「なんか手伝うことあれば手伝おうと思って」
《ありがとう
終わったから大丈夫》
はやいなー、とペンギンが笑うが、シャチはじーっと恋歌の部屋を見つめている。
「んー…」
《どこかおかしい?》
何かおかしなところがあるのかとペンギンと一緒に首を傾げる。
「恋歌、さっきもらったぬいぐるみとか小物あるだろ
全部出してくれ」
《?
わかった》
シャチがなにがしたいのかわからないが、言われた通りに出すと、唸りながら贈り物を手に取り、部屋に飾っていく。
「どうだ!!」
数分後、満足そうにしているシャチが完成させたのは、さっきの質素な部屋とは違い、女の子らしい部屋。
「おおー、やるじゃん」
「やっぱ年頃の女の子の部屋は可愛くないとな!
部屋の主も可愛いんだし」
ぽん、と少し低い位置にある恋歌の頭を撫でてやれば、嬉しそうな顔でシャチに抱きついた。
「はははっ、喜んでもらえてよかった」
収納できる場所があるからと、小さな部屋を選んだ可愛い妹のような存在に、少しでも喜んでもらえたならやった甲斐があると、シャチもご機嫌。
「よし、じゃあローさん…じゃないや、キャプテンとベポと交代だ!」
「そうだな!」
シャチに手を引かれて操縦室にいるであろう2人に、交代を告げに行く。