『あ、私リーシャさんに謝ってくる！

お父さん、エースありがとう！』

白ひげの膝から飛び降りた恋歌は慌てて部屋から出ていった。

白「グラララララ！

忙しい女だなぁ」

いつもの恋歌に戻って、元気に扉から出ていく姿を嬉しそうに見る白ひげとエース。

エ「そうだな」










恋歌が慌ててリーシャに謝りに行ったことによりリーシャと恋歌がお互いに謝り続ける姿が見られた。

恋歌はエースが、リーシャは自分のクルーが止めるまでずっと頭を下げていた。

エ「ったく、いつまで謝ってんだよ」

『だって…殺気まで向けることなかったかなって…』

出航の準備ができたというリーシャ海賊団は全員船に戻っていった。

カ「船長、謝るのはいいですけどほどほどにしてください」

リ「ごめんなさい」

変なところで似たところがあった二人はそれぞれに呆れられていた。

リーシャ海賊団はもう出航するということで徐徐に白ひげ海賊団の船から離れていく。

お互いに甲板に出たり、縄に登ったり、手すりに立ったりして手を振りあっている。

リーシャも最初会ったときのような優しい雰囲気を纏って控えめに手を振っている。

恋歌も皆にならうように手を振っているとリーシャ海賊団の方から声が聞こえてきた。

「あんたが桜姫だったなんて驚いたけどな！」

「あんたみたいな人が桜姫でよかったよ！」

「また会おうな！」

誰も恋歌が桜姫だということを黙っていたことを怒ることなく笑顔で手を振っている。

エ「だってさ、よかったな」

『うん！

ちょっと行ってくる』

恋歌は笑顔で手を振ってくれるリーシャ海賊団の船の上空に飛び上がった。

なんだなんだとリーシャ海賊団が騒ぐ中、恋歌は刀を一本出した。

『【卍解 千本桜景義】』

解号の直後にリーシャ海賊団の船に舞う桜。

リ「これは…」

『またお会いしましょう

この新世界のどこかで』

リ「ええ、またどこかで」

夏島であるこの島で桜が見れると思ってなかったリーシャ海賊団のクルーたちはおおはしゃぎで桜を掴まえたり追いかけたりしている。

『旅の無事を祈ってます』

そう言うと恋歌は話している間に随分離れてしまったモビーに帰っていった。