いきなりされた告白にニーナは驚きを隠せないでいる。

隣ではこの展開を面白そうに横目で見るマルコとまたもやいつの間にかいるサッチがいる。

カ「ニーナさんのことを何も知らないと言えば知りません

今日始めて見かけて話してみたいと思いました

でも意識し始めたのは始めに手配書を見たときです

一目惚れ…って言うんですかね…

それからずっとニーナさんに会いたいと思ってたんです」

照れくさそうに、でもしっかりと気持ちを伝えたカムイにニーナは俯いた。

ニ「ごめんなさい…」

カ「今すぐ返事をくれだなんて言いません

初対面の奴にこんなこと言われて戸惑うのはわかります

ですから…」

ニ「好きだと言ってくれたことは嬉しいです…

でも私は…」

カ「好きな人でもいるんですか？」

ニーナの覆らない返事にカムイがそう問うとニーナの肩が一瞬揺れた。

カ「なるほど…

それ誰だか教えてもらえますか？」

ニ「…なぜですか？」

カ「相手が海賊であれば決闘、一般市民であればなるべく穏便にしたいですね」

ニ「ふざけないで

それにここは戦闘厳禁の島

決闘なんてできるわけ…」

マ「俺が親父に言ってきてやるよい」

今まで聞き耳をたてていただけのマルコが急に立ち上がり、サングラスを外す。

グ「…白ひげ海賊団一番隊隊長不死鳥マルコ…」

マ「へぇ？名前ぐらいは知っててくれるみたいだねい」

ニ「マルコさん、一体何を…」

マ「そこのお前、こいつをかけて勝負したいんだろい？」

マルコはニーナの言葉を遮りカムイに話しかける。

カ「はい」

マ「いいだろう

その代わり相手の男にはニーナがそいつのことを好きだって言わねぇこと、一般市民には怪我させねぇこと、死者は出さねぇこと

これが条件だよい

守れるなら俺から親父に言ってきてやるよい」

カ「わかりました

その条件、守ります」

マ「ならそこで待ってろい

サッチ、お前はあいつ呼んでこい」

サッチ「ほいよ」

とんとん拍子に話が進んでしまい、ニーナは急いでマルコを止める。

ニ「待ってください！

それなら私が戦いますから…！」

マ「悪いがあいつにもそろそろ男としてけじめつけさせねぇといけねぇからない」

ニ「けじめ？」

マ「今日はおとなしく見とけよい

あいつを信じてやれ」

ニ「…」

マルコは不死鳥になりモビーの白ひげの元に飛んでいってしまった。




『(……何かすごいことになってきちゃった…)』