白ひげ海賊団で家族として正式に入ってから数日が経ち、恋歌は殆どの隊員が細かい作業が苦手だと言うのでマルコの書類整理を手伝ったり、裁縫、洗濯などをして過ごしている。

ニーナは前から二番隊の手伝いをしていたのでそのまま二番隊に所属となった。

『あれ？』

洗濯物を干していると遠くに大きな海王類がこちらに向かってきているのが見えた。

「なんだあれ？」

「さぁ？でもこっち来てないか？」

隊員たちも向かってくる海王類に気づいて目を細めてそれを見る。

『あれは…』

海王類の頭に乗っている人物が見えた恋歌はなんでこんなところに、と首を傾げた。

騒ぎに気づいた隊長たちもぞろぞろと様子を見に来る。

マ「なんであいつがこんなところにいるんだよい」

イ「さぁな

別の姫さんの登場だな」

ジ「一人のようだが？」

ビ「自分の海賊団はどうしたのだろうな」

一応戦闘の準備だけはして海王類の到着を待つ。

エ「戦いになるかもしれねぇから中に入っとけよ」

『ううん

たぶん戦いに来たんじゃないと思う』

エ「？」











ハ「ここに桜姫様がおるじゃろう？

わらわはその方に用があって来た」

相変わらずの美貌を持つハンコックは手すりに立ちながら白ひげ海賊団に指をさす。

マ「用件を言ってもらわねぇことには何にも教えることはできねぇよい」

ハ「わらわは桜姫様に会いとうてここまで参ったのじゃ！」

「怒った顔も美しいな…」

「ああ…」

隊長たちはなんともないようだが、隊員たちはハンコックの美貌に目をハートにしている。

『マルコさん、ハンコックは知り合いですからいいですよ』

ハ「恋歌様!!」

ハンコックが手すりに立った瞬間にエースの背に隠されていたがエースの手を制してハンコックの前に出ると勢いよく抱きつかれた。

「恋歌さん羨ましい…」

ハ「会いとうございました！

恋歌様は必ず生きておられるとわらわ信じていました…！」

『ありがとう

また会えて嬉しいよ』

ハ「わらわ幸せです！」

『ところでひとりで来たの？』

ハ「はい！

あの記事を読んでわらわいてもたってもいられず飛び出してまいりました」

頬をほんのり染めながら言うハンコックに隊員たちはノックダウンされて倒れている。

サッチ「いやー美人だな

さすが海賊女帝」

エ「そうか？

俺は恋歌の方が綺麗だと思うけどな？」

サッチ「はいはい」