パラレル番外・続き
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ローが風呂に入っている間、ぽかんとしたままではあったが、見張りはローが戻ってくるまでちゃんと続けた。
呼びに来てくれたローと交代し、今は1人で広い湯船に浸かっているところ。
『(痕…消えてきてる)』
通常どのぐらいで消えるものなのかはわからないが、恋歌の身体は人とは違う。
回復力の高い身体故に、ローにつけてもらった痕もすでにほとんど消えてしまった。
『(普通の女の子だったら…か)』
ローが言ってくれた言葉を頭の中で繰り返し考えているが、桜姫でない自分がここにいるということはない。
普通の何の力もない女であれば、今もフーシャ村にいるか、白髭の船にいるはず。
桜姫の力があったからこそ出会えたと言っても過言ではない上に、この新世界の海でも大切な人を守れている。
『(まぁでも…こうなっちゃったのは仕方ない)』
ちゃぷん、と肩まで浸かり、ぶくぶくと泡を出していると、ぞわっと身の毛がよだつ程の気配が背後からした。
『(うそ…)』
四皇と対峙している時も感じたことのない寒気。
信じたくない気持ちはあるが、気配で確実にいるというのがわかってしまう。
『(な、なんとかしなきゃ…)』
立ち上がって身体にバスタオルを巻いて、深呼吸をしてから振り向いた。
予想していた通り、恋歌の視線の先には、全世界共通の敵であり、Gと略される生き物がいた。
『(一発で仕留める)』
自分が敵と認識したものしか貫かない弓を出し、弦を引いて矢を出現させる。
恋歌を中心に浴槽の中のお湯に波紋が広がり、がたがたと浴室内の桶や棚が震えてがたがたと音を出す。
ロー「(ん?)」
桜姫の入浴を覗こうとする勇者はいないとは思ったが、念の為と入り口付近に待機していたローは、背中を預けていた風呂になった家が揺れていることに気づいた。
ロー「は?」
少し考えた後、近くの窓から中を覗くと、バスタオルを身体に巻いた恋歌が、弓矢を構えているところだった。
それに嫌な予感がしたローは、慌てたように中に入ると、恋歌が矢を打った直後だった。
どん、と少しだけ壁が破壊され、矢の先端に刺さっている生き物を見て、納得したようにため息をついた。
ロー「恋歌」
『え!は、はい
あ…ちょ、ちょっと待ってください!』
ローがいることに声をかけられて初めて気づいた恋歌は、自分の格好を思い出して、自分で用意した浴衣のある場所へ向かおうと、浴槽から出ようとするが、新しい気配に足を止める。
『…ローさん、そこから動かないでください』
恋歌の硬い声にローは反射的に足を止めた。
またなにかいるのかと恋歌の視線の先を見れば、最初に仕留めた生物がいる場所の地面が抉れ、うごうごと足の多い生物が出てきている。
ロー「(こいつ…虫もダメなのか…)」
元は古い家なので、虫がいることは容易に想像できそうだが、最初に作った風呂では出なかったため油断していたのだろう。
少し震えながらまた弓矢を構える恋歌から広がる波紋は、先ほどとは比べものにならないほど波打っている。
ロー「【ROOM】」
『え』
一度暴走した恋歌の技の被害に遭っているローは、またため息をついて技を発動させ、恋歌と生物たちが入るように囲った。
ロー「【シャンブルズ】」
『わ、』
恋歌を近くの埃と入れ替え、生物たちは外の小石と入れ替えられた。
ロー「むやみやたらと冷静じゃねぇ時に技を使うな
あれぐらいならおれを呼べばいいだろ」
『ご、ごめんなさい…///』
呆れたように怒られたので、素直に謝っておくが、なぜ腰を抱かれているのかわからず、バスタオルしか身体に巻いていないので、離して欲しいと胸を押すが離してくれない。
あまり暴れるとバスタオルが落ちるので、困惑した顔をしていると、ぐいっと顎を掴まれて上に向かされた。
『あ、の…///』
ロー「お前…意外と普通の女だよな」
『え?』
蛇やカエルが苦手で、虫も苦手。
世界一強くても、普通の女が苦手とするものが、普通に苦手な恋歌に、なぜかほっとした。
呼びに来てくれたローと交代し、今は1人で広い湯船に浸かっているところ。
『(痕…消えてきてる)』
通常どのぐらいで消えるものなのかはわからないが、恋歌の身体は人とは違う。
回復力の高い身体故に、ローにつけてもらった痕もすでにほとんど消えてしまった。
『(普通の女の子だったら…か)』
ローが言ってくれた言葉を頭の中で繰り返し考えているが、桜姫でない自分がここにいるということはない。
普通の何の力もない女であれば、今もフーシャ村にいるか、白髭の船にいるはず。
桜姫の力があったからこそ出会えたと言っても過言ではない上に、この新世界の海でも大切な人を守れている。
『(まぁでも…こうなっちゃったのは仕方ない)』
ちゃぷん、と肩まで浸かり、ぶくぶくと泡を出していると、ぞわっと身の毛がよだつ程の気配が背後からした。
『(うそ…)』
四皇と対峙している時も感じたことのない寒気。
信じたくない気持ちはあるが、気配で確実にいるというのがわかってしまう。
『(な、なんとかしなきゃ…)』
立ち上がって身体にバスタオルを巻いて、深呼吸をしてから振り向いた。
予想していた通り、恋歌の視線の先には、全世界共通の敵であり、Gと略される生き物がいた。
『(一発で仕留める)』
自分が敵と認識したものしか貫かない弓を出し、弦を引いて矢を出現させる。
恋歌を中心に浴槽の中のお湯に波紋が広がり、がたがたと浴室内の桶や棚が震えてがたがたと音を出す。
ロー「(ん?)」
桜姫の入浴を覗こうとする勇者はいないとは思ったが、念の為と入り口付近に待機していたローは、背中を預けていた風呂になった家が揺れていることに気づいた。
ロー「は?」
少し考えた後、近くの窓から中を覗くと、バスタオルを身体に巻いた恋歌が、弓矢を構えているところだった。
それに嫌な予感がしたローは、慌てたように中に入ると、恋歌が矢を打った直後だった。
どん、と少しだけ壁が破壊され、矢の先端に刺さっている生き物を見て、納得したようにため息をついた。
ロー「恋歌」
『え!は、はい
あ…ちょ、ちょっと待ってください!』
ローがいることに声をかけられて初めて気づいた恋歌は、自分の格好を思い出して、自分で用意した浴衣のある場所へ向かおうと、浴槽から出ようとするが、新しい気配に足を止める。
『…ローさん、そこから動かないでください』
恋歌の硬い声にローは反射的に足を止めた。
またなにかいるのかと恋歌の視線の先を見れば、最初に仕留めた生物がいる場所の地面が抉れ、うごうごと足の多い生物が出てきている。
ロー「(こいつ…虫もダメなのか…)」
元は古い家なので、虫がいることは容易に想像できそうだが、最初に作った風呂では出なかったため油断していたのだろう。
少し震えながらまた弓矢を構える恋歌から広がる波紋は、先ほどとは比べものにならないほど波打っている。
ロー「【ROOM】」
『え』
一度暴走した恋歌の技の被害に遭っているローは、またため息をついて技を発動させ、恋歌と生物たちが入るように囲った。
ロー「【シャンブルズ】」
『わ、』
恋歌を近くの埃と入れ替え、生物たちは外の小石と入れ替えられた。
ロー「むやみやたらと冷静じゃねぇ時に技を使うな
あれぐらいならおれを呼べばいいだろ」
『ご、ごめんなさい…///』
呆れたように怒られたので、素直に謝っておくが、なぜ腰を抱かれているのかわからず、バスタオルしか身体に巻いていないので、離して欲しいと胸を押すが離してくれない。
あまり暴れるとバスタオルが落ちるので、困惑した顔をしていると、ぐいっと顎を掴まれて上に向かされた。
『あ、の…///』
ロー「お前…意外と普通の女だよな」
『え?』
蛇やカエルが苦手で、虫も苦手。
世界一強くても、普通の女が苦手とするものが、普通に苦手な恋歌に、なぜかほっとした。