パラレル番外
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器の中に入ったスープを飲みながら、頭の中で血縁関係や結婚という言葉がぐるぐると回っている。
『どうですか?』
ロー「ん、あ、まぁ…うまい」
『よかったです』
料理への感想は嘘ではないが、気の利いた言葉がなにも出てこない。
器を恋歌に返すと、恋歌ももう一度味を確かめて手を止める。
ロー「それは…どうやって断ったんだ」
『え?どうやって…
えっと…どういう男ならいいのかと聞かれたので、いなさそうな条件を言いました』
ロー「いなさそうな条件…?」
恋歌の男の好みはクルーたちも気になるのか、料理を貰うフリをして近づいてくる。
『わたしより強い人ならと答えました
そんな簡単に見つからないと思うんですけど…』
ロー「恋歌より…強い…」
満場一致のそりゃいないだろ!というツッコミは心の中だけに留め、クルーたちはローに哀れみの視線を向ける。
(桜姫が相手だとそういうのあるもんなんだね)
(キャプテンかわいそうに…)
(桜姫の力はみんなほしがるよな…)
『まぁ正直断る口実なんですけどね
自分の子どもを道具のように扱ったことが嫌だったので…
それに、誰にも負けるつもりはありませんし』
ペ「へぇー、じゃあそういうのなかったら、恋歌の好みの男ってどんなやつ?」
ずい、っとペンギンが他のクルーたちを押し除けて、にこにこと笑いながら器を突き出してくる。
ローも押しのけられたので、先に受け取っていた器を持って、近くに腰を下ろした。
急に現れたペンギンに驚いた恋歌だったが、すぐに器を受け取って、スープをよそう。
『うーん…そうですね…』
どうぞ、とペンギンに器を返すと、しばらく唸って質問の答えを考える。
『一緒にいたいと…思える人ですかね』
ペ「あー、まぁそれはそうだよな
他は?」
『他…んー…
家族とか…仲間を、大事にする人…とか?』
ペ「…ふーん
容姿とかは?」
『容姿…
太ったりしてるのは、ちょっと…嫌です
あとは大きすぎる人も…』
小柄な恋歌なので、その答えには納得できた。
シ「じゃあキャプテンぐらいの身長なら?
恋歌と並んでもお似合いだと思うけどな」
ロー「っつ!ごほっ!」
ぬっ、とペンギンの後ろから現れたシャチからも器を渡された。
シャチの質問にローがむせているが、誰も気に留めない。
『ローさんぐらいの身長なら…そうかもしれませんね
まぁそんなに規格外に差がなければいいんです
カイドウとかビッグ・マムが大きすぎるんですよ』
料理をもらいにくる列がひと段落したところで、恋歌も座って一緒に夕飯を食べさせてもらう。
シ「その2人は別格だって
てかさ、その恋歌の条件だと結構な人数当てはまると思うんだよな」
『そうですか?』
ペ「一緒にいたいって思ってもらえるかは恋歌次第だけど、おれたちだって太ってないと思うし、背も規格外にでかいわけじゃない
仲間だって大事だしな!」
ペンギンにそう言われて、それもそうかと自分の言った言葉を考え直す。
そう言われると、白ひげのクルーたちもほぼ当てはまり、麦わらの一味もあてはまる。
『そうですね
でも…』
けれど、先ほど挙げた自分の言葉に嘘はない。
難しい顔をしながら近くで夕飯を食べているローと、目線が合ったので笑いかける。
『わたしの一緒にいたいと思う気持ちは…仲間とか家族への気持ちとは違うんです』
ロー「……」
仲間と家族以外に一緒にいたいと思える人がいるからこそ、そう断言できる。
シ「そっか
今は顔がバレてないからいいけど、バレたらビッグマムみたいに、関わりが欲しいやつとか狙ってくるだろうな」
ペ「たしかに!
恋歌可愛いもんなー」
『ありがとうございます
けど、ビッグマムも倒せそうなので問題ありません』
「「「え?」」」
『え?』
さらっと言われた言葉を流しかけたが、あっさりと四皇を倒せると言った恋歌に、クルーたちの視線が全て集まった。
ペ「倒せる…?
ビッグマムを?」
『あ、はい
今日戦った感じだと大丈夫だと思います
頑丈なのは頑丈でしたが、あれぐらいならなんとかなります』
シ「つくづく…恋歌が桜姫でよかったよ」
ペ「ほんとほんと
噂でしか桜姫のこと知らなかったけど、最強って言われるだけあるなって感じだ」
シ「うんうん、可愛い上に最強なんてそりゃ四皇も欲しがるってもんだ」
シャチとペンギンが笑いながら悪気なく話してくれるが、恋歌は食べ終わった器に視線を落として、少しだけ悲しそうに笑った。
『最強というものが…欲しかったわけじゃないんです…
守りたい人を…守れるだけの力が欲しかった
ただ…それだけだったんです』
この力が欲しいと願ったのは自分自身で、この力のおかげで守りたいものも守れた上に、この世界でも生きていけている。
しかし、最強でありその力を欲する輩が多いが故の悩みもある。
ペ「恋歌…」
『あ、えと…ご、ごめんなさい
ハートのみなさんなら、お力になれることがあれば……?』
しんみりした雰囲気になってしまったと、慌てて普段通りに笑う恋歌だったが、いつの間にかそばにいたローに腕を掴まれた。
ロー「飯は食ったな
こっちに来い」
『え?』
空になった器をペンギンに投げ、恋歌の腕を引いて、どこかへ歩いて行ってしまった。
その姿をぽかんと見守るハートのクルーたちは、しばらくしてふっ、と笑みがこぼれた。
ペ「恋歌も早くキャプテンの魅力に気づけばいいのにな」
シ「ああ」
『どうですか?』
ロー「ん、あ、まぁ…うまい」
『よかったです』
料理への感想は嘘ではないが、気の利いた言葉がなにも出てこない。
器を恋歌に返すと、恋歌ももう一度味を確かめて手を止める。
ロー「それは…どうやって断ったんだ」
『え?どうやって…
えっと…どういう男ならいいのかと聞かれたので、いなさそうな条件を言いました』
ロー「いなさそうな条件…?」
恋歌の男の好みはクルーたちも気になるのか、料理を貰うフリをして近づいてくる。
『わたしより強い人ならと答えました
そんな簡単に見つからないと思うんですけど…』
ロー「恋歌より…強い…」
満場一致のそりゃいないだろ!というツッコミは心の中だけに留め、クルーたちはローに哀れみの視線を向ける。
(桜姫が相手だとそういうのあるもんなんだね)
(キャプテンかわいそうに…)
(桜姫の力はみんなほしがるよな…)
『まぁ正直断る口実なんですけどね
自分の子どもを道具のように扱ったことが嫌だったので…
それに、誰にも負けるつもりはありませんし』
ペ「へぇー、じゃあそういうのなかったら、恋歌の好みの男ってどんなやつ?」
ずい、っとペンギンが他のクルーたちを押し除けて、にこにこと笑いながら器を突き出してくる。
ローも押しのけられたので、先に受け取っていた器を持って、近くに腰を下ろした。
急に現れたペンギンに驚いた恋歌だったが、すぐに器を受け取って、スープをよそう。
『うーん…そうですね…』
どうぞ、とペンギンに器を返すと、しばらく唸って質問の答えを考える。
『一緒にいたいと…思える人ですかね』
ペ「あー、まぁそれはそうだよな
他は?」
『他…んー…
家族とか…仲間を、大事にする人…とか?』
ペ「…ふーん
容姿とかは?」
『容姿…
太ったりしてるのは、ちょっと…嫌です
あとは大きすぎる人も…』
小柄な恋歌なので、その答えには納得できた。
シ「じゃあキャプテンぐらいの身長なら?
恋歌と並んでもお似合いだと思うけどな」
ロー「っつ!ごほっ!」
ぬっ、とペンギンの後ろから現れたシャチからも器を渡された。
シャチの質問にローがむせているが、誰も気に留めない。
『ローさんぐらいの身長なら…そうかもしれませんね
まぁそんなに規格外に差がなければいいんです
カイドウとかビッグ・マムが大きすぎるんですよ』
料理をもらいにくる列がひと段落したところで、恋歌も座って一緒に夕飯を食べさせてもらう。
シ「その2人は別格だって
てかさ、その恋歌の条件だと結構な人数当てはまると思うんだよな」
『そうですか?』
ペ「一緒にいたいって思ってもらえるかは恋歌次第だけど、おれたちだって太ってないと思うし、背も規格外にでかいわけじゃない
仲間だって大事だしな!」
ペンギンにそう言われて、それもそうかと自分の言った言葉を考え直す。
そう言われると、白ひげのクルーたちもほぼ当てはまり、麦わらの一味もあてはまる。
『そうですね
でも…』
けれど、先ほど挙げた自分の言葉に嘘はない。
難しい顔をしながら近くで夕飯を食べているローと、目線が合ったので笑いかける。
『わたしの一緒にいたいと思う気持ちは…仲間とか家族への気持ちとは違うんです』
ロー「……」
仲間と家族以外に一緒にいたいと思える人がいるからこそ、そう断言できる。
シ「そっか
今は顔がバレてないからいいけど、バレたらビッグマムみたいに、関わりが欲しいやつとか狙ってくるだろうな」
ペ「たしかに!
恋歌可愛いもんなー」
『ありがとうございます
けど、ビッグマムも倒せそうなので問題ありません』
「「「え?」」」
『え?』
さらっと言われた言葉を流しかけたが、あっさりと四皇を倒せると言った恋歌に、クルーたちの視線が全て集まった。
ペ「倒せる…?
ビッグマムを?」
『あ、はい
今日戦った感じだと大丈夫だと思います
頑丈なのは頑丈でしたが、あれぐらいならなんとかなります』
シ「つくづく…恋歌が桜姫でよかったよ」
ペ「ほんとほんと
噂でしか桜姫のこと知らなかったけど、最強って言われるだけあるなって感じだ」
シ「うんうん、可愛い上に最強なんてそりゃ四皇も欲しがるってもんだ」
シャチとペンギンが笑いながら悪気なく話してくれるが、恋歌は食べ終わった器に視線を落として、少しだけ悲しそうに笑った。
『最強というものが…欲しかったわけじゃないんです…
守りたい人を…守れるだけの力が欲しかった
ただ…それだけだったんです』
この力が欲しいと願ったのは自分自身で、この力のおかげで守りたいものも守れた上に、この世界でも生きていけている。
しかし、最強でありその力を欲する輩が多いが故の悩みもある。
ペ「恋歌…」
『あ、えと…ご、ごめんなさい
ハートのみなさんなら、お力になれることがあれば……?』
しんみりした雰囲気になってしまったと、慌てて普段通りに笑う恋歌だったが、いつの間にかそばにいたローに腕を掴まれた。
ロー「飯は食ったな
こっちに来い」
『え?』
空になった器をペンギンに投げ、恋歌の腕を引いて、どこかへ歩いて行ってしまった。
その姿をぽかんと見守るハートのクルーたちは、しばらくしてふっ、と笑みがこぼれた。
ペ「恋歌も早くキャプテンの魅力に気づけばいいのにな」
シ「ああ」