パラレル番外
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ベポたちと別れ、博羅町に着いた恋歌とローは一先ず町の噂話から聞くため、町を適当に歩くことにした。
『商人の町って感じですね』
ロー「ああ…」
活気のある町で、見渡す限り店ばかり。
普通の町人もいるが、それに混ざって物騒な人相をした輩もいる。
『(この人たちはカイドウの部下かな
全然強そうじゃないから下っ端が町の見張りをしてるのかも)』
ロー「こういう時はどこか店に入って盗み聞きをした方が早い」
ワノ国でなければ酒場で情報収集するような感覚になのだろう。
酒場よりは口は軽くならないだろうが、陽の高いうちははじめての国ということもあり、ほとんどの話は聞いても損にならないということで、近くの茶屋に入ることにした。
『あ、でもお金…』
ロー「大丈夫だ」
鎖国国家のワノ国で今まで使っていたお金が使えるのかと不安になったが、錦えもんがローに渡してくれていたらしくそこから出すから大丈夫とのこと。
店に入れば朝食の時間ということもあり、ちらほらと人が座っている。
「いらっしゃい
空いてる席なら自由に座ってくれ」
気の良さそうな笑顔を浮かべた男に通され、あまり目立たない隅の席に座った。
『あ、ローさん
おにぎりセットありますよ』
ロー「……梅干しが入ってる」
『梅干しのおにぎりはわたしが食べますよ』
ロー「…じゃあそれでいい
恋歌は?」
『んー…』
メニューを広げて悩んでいる恋歌をじーっと見つめるローは不謹慎ながらもデートのようだと思っている。
ロー「(恋歌は…俺のこと嫌いではないからこうやって一緒に行動してくれてんだよな…)」
『?
どうしました?』
ロー「いや…決まったか?」
見られていることに気づいた恋歌が首を傾げるが、ローはなんでもないと首を振った。
『はい
わたしおしるこがいいです』
ロー「…わかった」
おにぎりとおしるこの組み合わせは合うのかと疑問になったが、恋歌が食べたいのならと注文をする。
ロー「(恋歌をこっちにしたのは失敗だったかもな…)」
『………』
恋歌は店の中で一番奥に座っているため、そんなに見られる位置ではないが、この国では珍しい髪色と瞳の所為か物珍しそうに視線を向けられている。
おそらく恋歌はそれに気づいているが、気にしていないようでメニュー表を見続けている。
『(懐かしいメニューがいっぱいある)』
ロー「恋歌」
『はい…わっ』
呑気な恋歌にため息をついて、かぶっていた帽子を恋歌にかぶせた。
ロー「かぶってろ」
『ふふ、ありがとうございます』
ローの心遣いにお礼を言って、ちゃんと髪が隠れるように帽子をかぶり直した。
その後あまりじろじろと見られることがなくなり、2人で雑談を交えながら周りの話にも耳を傾ける。
不自然に思われない程度に時間を潰し、一先ず茶屋を出ると朝よりも人通りが多くなっていた。
ロー「(聞こえてきたのは将軍オロチのことばかりだったが、侵入者が来たという話は出なかった
どうやら俺たちがワノ国に入ったことはばれてねぇらしいな)」
町人たちの噂話はオロチがどこぞの花魁に骨抜きにされていることや、世間話が主だった。
カイドウの名前などは出ておらず、おこぼれ町という町のことを馬鹿にするような発言がいくつかあった程度。
ロー「次は…」
次はどうしようかと恋歌の方を振り向けば、町人の流れに流されないように隅の方にいた。
ワノ国の人間も恋歌より背が高い者が多く、ローですらいつも少し視線を下げないと見えない恋歌は人混みに紛れてしまいそうだ。
ロー「恋歌、行くぞ」
『はい
…?』
ローの声に反応すると目の前に手が差し出されていた。
ロー「……はぐれるだろ」
『でも…両手が塞がっちゃうと不便なんじゃ…
わたしちゃんとついていきますよ?』
大太刀に分類されるローの刀は腰に差すことはできないので、常に手で持っている。
もう片方の手で恋歌と手を繋ぐと両手が塞がることになる。
ロー「それぐらいでやられるようなヘマはしねぇよ」
『…そうですね』
差し出された手を握れば一回り以上大きな手が握り返してくれた。
『ローさんの手は大きいですね』
ロー「お前が小さいんだろ」
『そうかもしれませんね』
この小さな手で一体どうやって戦うのか。
危険なワノ国についてきて本当に大丈夫だったのか。
秘密とはなんなのか。
疑問は尽きないが横にいる間ぐらいは守れるように手をしっかりと握り直した。
『商人の町って感じですね』
ロー「ああ…」
活気のある町で、見渡す限り店ばかり。
普通の町人もいるが、それに混ざって物騒な人相をした輩もいる。
『(この人たちはカイドウの部下かな
全然強そうじゃないから下っ端が町の見張りをしてるのかも)』
ロー「こういう時はどこか店に入って盗み聞きをした方が早い」
ワノ国でなければ酒場で情報収集するような感覚になのだろう。
酒場よりは口は軽くならないだろうが、陽の高いうちははじめての国ということもあり、ほとんどの話は聞いても損にならないということで、近くの茶屋に入ることにした。
『あ、でもお金…』
ロー「大丈夫だ」
鎖国国家のワノ国で今まで使っていたお金が使えるのかと不安になったが、錦えもんがローに渡してくれていたらしくそこから出すから大丈夫とのこと。
店に入れば朝食の時間ということもあり、ちらほらと人が座っている。
「いらっしゃい
空いてる席なら自由に座ってくれ」
気の良さそうな笑顔を浮かべた男に通され、あまり目立たない隅の席に座った。
『あ、ローさん
おにぎりセットありますよ』
ロー「……梅干しが入ってる」
『梅干しのおにぎりはわたしが食べますよ』
ロー「…じゃあそれでいい
恋歌は?」
『んー…』
メニューを広げて悩んでいる恋歌をじーっと見つめるローは不謹慎ながらもデートのようだと思っている。
ロー「(恋歌は…俺のこと嫌いではないからこうやって一緒に行動してくれてんだよな…)」
『?
どうしました?』
ロー「いや…決まったか?」
見られていることに気づいた恋歌が首を傾げるが、ローはなんでもないと首を振った。
『はい
わたしおしるこがいいです』
ロー「…わかった」
おにぎりとおしるこの組み合わせは合うのかと疑問になったが、恋歌が食べたいのならと注文をする。
ロー「(恋歌をこっちにしたのは失敗だったかもな…)」
『………』
恋歌は店の中で一番奥に座っているため、そんなに見られる位置ではないが、この国では珍しい髪色と瞳の所為か物珍しそうに視線を向けられている。
おそらく恋歌はそれに気づいているが、気にしていないようでメニュー表を見続けている。
『(懐かしいメニューがいっぱいある)』
ロー「恋歌」
『はい…わっ』
呑気な恋歌にため息をついて、かぶっていた帽子を恋歌にかぶせた。
ロー「かぶってろ」
『ふふ、ありがとうございます』
ローの心遣いにお礼を言って、ちゃんと髪が隠れるように帽子をかぶり直した。
その後あまりじろじろと見られることがなくなり、2人で雑談を交えながら周りの話にも耳を傾ける。
不自然に思われない程度に時間を潰し、一先ず茶屋を出ると朝よりも人通りが多くなっていた。
ロー「(聞こえてきたのは将軍オロチのことばかりだったが、侵入者が来たという話は出なかった
どうやら俺たちがワノ国に入ったことはばれてねぇらしいな)」
町人たちの噂話はオロチがどこぞの花魁に骨抜きにされていることや、世間話が主だった。
カイドウの名前などは出ておらず、おこぼれ町という町のことを馬鹿にするような発言がいくつかあった程度。
ロー「次は…」
次はどうしようかと恋歌の方を振り向けば、町人の流れに流されないように隅の方にいた。
ワノ国の人間も恋歌より背が高い者が多く、ローですらいつも少し視線を下げないと見えない恋歌は人混みに紛れてしまいそうだ。
ロー「恋歌、行くぞ」
『はい
…?』
ローの声に反応すると目の前に手が差し出されていた。
ロー「……はぐれるだろ」
『でも…両手が塞がっちゃうと不便なんじゃ…
わたしちゃんとついていきますよ?』
大太刀に分類されるローの刀は腰に差すことはできないので、常に手で持っている。
もう片方の手で恋歌と手を繋ぐと両手が塞がることになる。
ロー「それぐらいでやられるようなヘマはしねぇよ」
『…そうですね』
差し出された手を握れば一回り以上大きな手が握り返してくれた。
『ローさんの手は大きいですね』
ロー「お前が小さいんだろ」
『そうかもしれませんね』
この小さな手で一体どうやって戦うのか。
危険なワノ国についてきて本当に大丈夫だったのか。
秘密とはなんなのか。
疑問は尽きないが横にいる間ぐらいは守れるように手をしっかりと握り直した。