大恩人の形見
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?座ったローの後ろに回り込み、しゃがんで左手をローの目にかぶせるように添えた。
ロ「コ、ラ…さん…」
眼を閉じているはずのローには目の前にいるコラソンの姿がはっきりと見えている。
昔のまま変わらぬ姿で。
思わず立ち上がって駆け寄ろうとするローの肩を押さえて、立ち上がらないようにした。
『ダメだよ
あの人とローさんは住んでる世界が違う
お別れを…言わなくちゃいけない』
厳しいことを言うようだが、一度死者と対面したり話せたりしてしまうと、依存してしまう可能性がある。
それが大切な人なら尚更。
だが、ローはそんなことにはならないと信じてお別れを言わせるためにコラソンの姿を見せたのだ。
コラソンはローに言いたいことが伝わったため、姿が消えかかっている。
恋歌でも見えなくなるのは時間の問題だとわかっていた。
ロ「…はっ、なんだ
全然変わってねぇな…
そっちでも…元気でな…
俺は…長生きしてから行く
あんたに助けてもらった命だ
あんたが待ちくたびれるぐらい生きてやる
あの時は言えなかったけど…
コラさん、……さよなら
ありがとう」
そのローの言葉を聞いてコラソンは不器用な笑みを浮かべて消えていった。
ロ「…相変わらず…へったくそな笑顔だ…」
目の上に添えられている恋歌の手を、何かに耐えるように強く握りしめた。
大きく深呼吸をして急に立ち上がったローは、握っている恋歌の手を引いて船内に入る扉へ向かう。
ロ「…ベポ、進路は任せた」
ベ「……アイアイ、キャプテン
任せてよ」
2人で船内に入り向かった先はまたしてもローの部屋。
医学書が散らばるベッドに腰掛け、手を握られている恋歌もその横に座った。
自分がしたことが間違いだったのか、ローを傷つけてしまったのかなどいろいろ考えていたのだが、ぽんと軽く肩にローが頭を乗せてきたので一旦思考を停止させる。
ロ「……礼を言う」
『どうして?
結局ローさんはあの人と2回も別れることになったんだよ?』
ロ「いい…
今度は…ちゃんと…別れの言葉を言えた…!
前は……ちゃんと別れられなかった…」
『…そう
会えてよかった?』
ロ「…ああ」
ぽんぽん、と頭を撫でてやれば耐えていたものが耐えきれなくなったようで、恋歌を抱きしめ、声を押し殺して泣く。
それはすがっているようで、突然のことに恋歌は驚いたが黙って背中をさすってやることにした。
ロ「………恋歌」
『なに?』
ロ「……お前、記憶を消すことはできるか?」
『……どうして?』
ロ「…あいつらの前で…泣いた記憶を消して欲しい…」
まだ抱きしめるのを離してくれないローの顔は見えないが、その依頼はできないと首を振る。
『みんなもローさんのいろんな顔が見れて嬉しいと思うよ
だからその依頼は受けられない』
ロ「……使い勝手の悪いやつだな」
『ふふ、ごめんね』
全く悪いと思っていない謝罪だったが、本当に言いたいことはそれではなかったため特に追及はしなかった。
ロ「…これでもう恋歌とは会えなくなるのか?」
『え?なんで?』
ロ「俺がもらったのは割った珠ひとつ
コロシアムでもらったのもいつの間にか割れてた
俺には…お前を呼び出す手段がなくなった」
コロシアムの時に渡したものは居場所がわかればいいだけだったので、恋歌と会った時に割れている。
これでローの手元に恋歌の珠はひとつもなくなった。
『……そうだね
でもそれはそういう契約だから…』
無制限に恋歌を呼び出すことができるのは家族と友人のみ。
それ以外はひとつの珠につき一度きりという約束で渡している。
複数持っている人もいるが、その人たちもその珠がなくなれば恋歌を呼び出すことはできなくなる。
それはローもわかっていた。
わかっていて今回呼び出した。
ロ「…もう一度だけ、あの珠をくれねぇか?」
『…どうして?』
正直ルフィと同盟を組んでいるローならば、幾つ渡しても構わない。
だが、なぜそんなに欲しいのかと純粋に疑問になり尋ねてみる。
ロ「俺個人が恋歌との繋がりがなくなるのが嫌なんだ
麦わら屋と一緒の時はあいつに頼めばいい
けど、それだけだ
あいつとの同盟が終われば…恋歌との繋がりは一切なくなる…」
『……でもわたしは、ルフィから呼ばれてローさんを倒してって言われたら倒すよ?』
絶対にそんな依頼はこないとはわかっているが、ルフィとの同盟が終わるということは恋歌の敵になる可能性があるということ。
ロ「…わかってる
けど俺は…お前に会えなくなるのが嫌だ…」
さらに強く抱きしめてきたローは、今日奇跡的にコラソンに会い、また別れなければならなかったことで、恋歌にもう会えなくなるのが辛いのだとわかった。
ロ「コ、ラ…さん…」
眼を閉じているはずのローには目の前にいるコラソンの姿がはっきりと見えている。
昔のまま変わらぬ姿で。
思わず立ち上がって駆け寄ろうとするローの肩を押さえて、立ち上がらないようにした。
『ダメだよ
あの人とローさんは住んでる世界が違う
お別れを…言わなくちゃいけない』
厳しいことを言うようだが、一度死者と対面したり話せたりしてしまうと、依存してしまう可能性がある。
それが大切な人なら尚更。
だが、ローはそんなことにはならないと信じてお別れを言わせるためにコラソンの姿を見せたのだ。
コラソンはローに言いたいことが伝わったため、姿が消えかかっている。
恋歌でも見えなくなるのは時間の問題だとわかっていた。
ロ「…はっ、なんだ
全然変わってねぇな…
そっちでも…元気でな…
俺は…長生きしてから行く
あんたに助けてもらった命だ
あんたが待ちくたびれるぐらい生きてやる
あの時は言えなかったけど…
コラさん、……さよなら
ありがとう」
そのローの言葉を聞いてコラソンは不器用な笑みを浮かべて消えていった。
ロ「…相変わらず…へったくそな笑顔だ…」
目の上に添えられている恋歌の手を、何かに耐えるように強く握りしめた。
大きく深呼吸をして急に立ち上がったローは、握っている恋歌の手を引いて船内に入る扉へ向かう。
ロ「…ベポ、進路は任せた」
ベ「……アイアイ、キャプテン
任せてよ」
2人で船内に入り向かった先はまたしてもローの部屋。
医学書が散らばるベッドに腰掛け、手を握られている恋歌もその横に座った。
自分がしたことが間違いだったのか、ローを傷つけてしまったのかなどいろいろ考えていたのだが、ぽんと軽く肩にローが頭を乗せてきたので一旦思考を停止させる。
ロ「……礼を言う」
『どうして?
結局ローさんはあの人と2回も別れることになったんだよ?』
ロ「いい…
今度は…ちゃんと…別れの言葉を言えた…!
前は……ちゃんと別れられなかった…」
『…そう
会えてよかった?』
ロ「…ああ」
ぽんぽん、と頭を撫でてやれば耐えていたものが耐えきれなくなったようで、恋歌を抱きしめ、声を押し殺して泣く。
それはすがっているようで、突然のことに恋歌は驚いたが黙って背中をさすってやることにした。
ロ「………恋歌」
『なに?』
ロ「……お前、記憶を消すことはできるか?」
『……どうして?』
ロ「…あいつらの前で…泣いた記憶を消して欲しい…」
まだ抱きしめるのを離してくれないローの顔は見えないが、その依頼はできないと首を振る。
『みんなもローさんのいろんな顔が見れて嬉しいと思うよ
だからその依頼は受けられない』
ロ「……使い勝手の悪いやつだな」
『ふふ、ごめんね』
全く悪いと思っていない謝罪だったが、本当に言いたいことはそれではなかったため特に追及はしなかった。
ロ「…これでもう恋歌とは会えなくなるのか?」
『え?なんで?』
ロ「俺がもらったのは割った珠ひとつ
コロシアムでもらったのもいつの間にか割れてた
俺には…お前を呼び出す手段がなくなった」
コロシアムの時に渡したものは居場所がわかればいいだけだったので、恋歌と会った時に割れている。
これでローの手元に恋歌の珠はひとつもなくなった。
『……そうだね
でもそれはそういう契約だから…』
無制限に恋歌を呼び出すことができるのは家族と友人のみ。
それ以外はひとつの珠につき一度きりという約束で渡している。
複数持っている人もいるが、その人たちもその珠がなくなれば恋歌を呼び出すことはできなくなる。
それはローもわかっていた。
わかっていて今回呼び出した。
ロ「…もう一度だけ、あの珠をくれねぇか?」
『…どうして?』
正直ルフィと同盟を組んでいるローならば、幾つ渡しても構わない。
だが、なぜそんなに欲しいのかと純粋に疑問になり尋ねてみる。
ロ「俺個人が恋歌との繋がりがなくなるのが嫌なんだ
麦わら屋と一緒の時はあいつに頼めばいい
けど、それだけだ
あいつとの同盟が終われば…恋歌との繋がりは一切なくなる…」
『……でもわたしは、ルフィから呼ばれてローさんを倒してって言われたら倒すよ?』
絶対にそんな依頼はこないとはわかっているが、ルフィとの同盟が終わるということは恋歌の敵になる可能性があるということ。
ロ「…わかってる
けど俺は…お前に会えなくなるのが嫌だ…」
さらに強く抱きしめてきたローは、今日奇跡的にコラソンに会い、また別れなければならなかったことで、恋歌にもう会えなくなるのが辛いのだとわかった。